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なぜ「おすすめ」を頼んでしまうのか?

    運命デザインラボ

    食卓から読む、人間のクセ 第2回
    選ぶことを、誰かに渡したくなる理由


    初めて入ったラーメン店で、券売機の前に立つ。

    醤油か。

    味噌か。

    塩か。

    トッピングはどうする。

    並にするか、大にするか。

    考えているうちに、後ろに人が並び始める。

    急に、選ぶことが難しくなる。

    メニューは目の前にある。

    情報も、たぶん十分にある。

    それでも、つい聞いてしまう。

    「おすすめは、どれですか?」

    なぜだろう。

    選べないほど選択肢が少ないわけではない。

    むしろ、自分で選べるだけの情報はある。
    それでも私たちは、ときどき選ぶことを誰かに渡したくなる。

    まず、選ぶという行為そのものが、思っている以上にエネルギーを使うからかもしれない。

    一つ選ぶたびに、

    「これでいいだろうか」

    「もっと良いものがあるのではないか」

    と、小さな比較が始まる。

    メニューが十種類なら、まだ何とか選べる。

    では、六百種類あったらどうだろう。

    選択肢が増えるほど、「自由」は増える。

    ところが同時に、選ぶための負担も増えていく。

    こうした状態は、決定疲れとも呼ばれる。

    「おすすめ」は、その選ぶ疲れを少しだけ外に出す方法なのかもしれない。

    自分一人で、すべてを比較しなくてもいい。

    誰かに、

    「これがいいですよ」

    と言ってもらう。それだけで、急に決めやすくなる。

    もう一つは、詳しい人への信頼だ。

    おすすめを聞く相手は、その店のことを自分より知っている。

    何度も食べてきた店員さんかもしれない。

    多くのお客さんの反応を見てきた人かもしれない。

    自分にはない情報を持っている人の判断を借りる。

    それは、自分で考えることを放棄するのとは、少し違う。

    知らない場所では、詳しい人に聞く。

    知らない道では、地図を見る。

    自分の知識だけでは足りないとき、他者の経験を借りる。それもまた、人間にとって自然な選び方なのだろう。

    そして、もう一つ。

    私たちは、結果への責任も少しだけ渡しているのかもしれない。

    自分で選んで外れたとき。

    「なんで、これを選んだんだろう」

    と、自分に向かう。

    でも、「おすすめは何ですか?」と聞いて選んだものが期待と違ったときは、後悔の形が少し変わる。

    「ああ、そういうおすすめだったのか」

    となる。

    もちろん、最終的に選んだのは自分だ。それでも、選ぶときの責任を一人で抱え込まなくていいという感覚は、少しあるのかもしれない。


    選ぶエネルギー。

    足りない知識。

    そして、外したときの責任。

    「おすすめ」を聞くとき、私たちは、そのどれかを少しだけ誰かに渡している。

    だから、「おすすめを聞く自分は、自分で決められない」と考える必要はない。むしろ、自分だけで抱えなくてもいいものを見つけている、とも考えられる。

    ……と、書き終えてから、氣づいた。

    私も、まったく同じことをしていた。

    食べ物の話ではない。

    パンツの話だ。

    私は、うんちゃんさんが作ったパンツ診断を試してみた。

    そしてAIに聞いた。

    「私に合うパンツは?」

    自分で選ぶこともできた。

    世の中には、パンツがたくさんある。

    しかし私は、その選択をAIに渡した。

    結果は、

    「宇宙を旅するボクサーパンツ」。

    なるほど。

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    私はこの記事を書きながら、人間のクセを観察していた。

    そして同時に、そのクセを実演していたらしい。

    知っていても、人に聞く。

    考えることができても、誰かの判断を借りる。

    選ぶことができても、ときどき選ぶことを渡す。
    それは、選ぶたびに全エネルギーを注ぎ込むのではなく、一人で全部を選ばなくてもいいと、どこかで知っているからなのかもしれない。

    今日の小さな実験

    次に「おすすめ」を聞いたとき、一秒だけ考えてみる。

    自分は今、何を外に渡したかったのだろう。

    選ぶためのエネルギーか。

    自分にはない知識か。

    それとも、外したときの責任か。どれか一つが見えてくるかもしれない。

    あなたが「おすすめ」を頼みやすいのは、どんなときでしょう?

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    #600note祭り  参加


    今日の記事のきっかけになった、うんちゃんさんのパンツ診断です。

    選択を、ちょっと誰かに委ねてみたい方は、ぜひ。


    そして、この記事は #600note祭り に参加しています。

    「600」から連想したもの。

    私は、「選択肢が600種類あったら、どうするだろう?」という問いでした。

    #600note祭り  
    #600パンツ・サークル

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    〜 開運シェルパ / 運命デザインラボ 〜


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