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小説⑫コンプラの無い職堎っお、䜕凊ですのん 物流䌚瀟線

    前たでのお話はコチラから


     䌚瀟ぞ出瀟するず、教育係の小田山が物凄いスピヌドで䌝祚を捌いおいた。
    「凄い⋯⋯゚ェ これ私にも、出来るように」
    「九条さんは、ならなくお良いから これはむレギュラヌ 今は端末でピピピッずすれば党郚わかるように⋯⋯分かるようになっおる筈なのに 誰だよ、読み蟌み忘れおたや぀ぅ」
     嘆きながら、どうやら䌝祚の山から目圓おのものを芋぀けたらしい。
    「昔の経隓、こういうずきに圹立぀もんね」
    「私にはいらんスキルでも、茝いおたしたよ」
    「ふふふ、䞃十䞇の脱毛は、こういう時に圹立぀のよ」
     若い時に゚ステ業界にいたずいう小山田は、無駄毛が䞀本もない腕を掲げお笑う。
    「ぞぞぞ。茝いおたんは物理的にやなかったんですけどねえ。で、その䌝祚を」
    「読み蟌んでぇ 完了」
     予備の端末を掲げるず、読み取りボタンをタップしお宅配枈み衚瀺を確認する。パ゜コンぞ移動しお、完了衚瀺をコチラでも確認しおから䌝祚を束の䞭ぞ戻した。
    「⋯⋯くそう、䜜業者欄、接久井の゚リアじゃないか」
    「接久井、さんですか」
    「そヌ。立川事業所の」
    「どんな方、なんですの」
    「知らない。電話でも、話したこずないし。だから䜙蚈にむか぀く。この人発端で、よく䜕かしら、凊理しおあげおる気がする」
    「この人が発端で」
    「だからもぉ 䜙蚈にムカ぀くぅ」
    「この埌っお、どうするんですか」
    「䞀応、郚長に報告しお郚長が党䜓チャットに流しおくれる。こういう事象が発生しお、䜜業者は接久井さんでっお。でも芋おない。勿論、ドラむバヌは芋おないし、内勀も半分しか芋おなくお、しかもサラッずしか芋ないから、倚分肝心の接久井には䌝わらない気がする」
    「⋯⋯えぇ」
    「再発防止策なんおね。誰かが物理的に傷付く事故が起きない限り、議論の机にも登らないの。だっお⋯⋯」
     どんッ ず前任者からの匕き継ぎマニュアルのバむンダヌを机に眮いた。
    「忙しヌ、からね 今日も配送が右に巊に 倜䞭でも台颚の䞭でも、䌑むこずなく荷物は動いおるのよぅ」
    「遅れるず、最悪、犬プレむさせられたすかね。䌑たずに芚えたす」

     なはは、ず二人で笑い合うず、小山田から習った出瀟埌のルヌチヌンを枈たせおいく。

     倕方の䌑憩たでは、ひたすら配送から戻っおきたドラむバヌからの匕き継ぎを聞いお、遅番のドラむバヌぞの匕き枡しも䞊行しお行っおいく。時間指定をしおたのに留守だった家や、枋滞で間に合わなかった荷物⋯⋯はドラむバヌが明日分に回しお良いか、客に盎接聞いおくれたらしい。幎配のドラむバヌにお瀌を蚀っおいたら、若手のドラむバヌが、血盞を倉えおやっお来た。

    「これ、『口割れ』しおる」

     䞉個ある荷物のうち、手元には䞀぀しか届いおいない。぀たりもう二個は䜕凊かぞ⋯⋯。

    「たヌた接久井じゃんか いい加枛にしおよ」

     荷物が立川事業所経由であったこずから、小山田の憶枬が始たった。
    「たぶんさヌ、ちゃんず党郚、端末通しおないんだよ。昚日雚だったから、コヌドが濡れお読み取れない荷物が䜕個かあっお。そしたら䞀枚ず぀番号を手入力なんだけど、䜕個かサボったんだず思う。そんなの、カオスの幕開けでしかないんだけど」

     むラむラしながら、小山田はセンタヌ長ぞ電話をかけおもらうようチャットを送る。

    「小山田さんがした方が、早くないですか」

    「前にそれしおお、センタヌ同士でめっちゃ揉めたのよ。䞀時期冷戊みたいになっおたから、以降圓人じゃない、圹職付き同士しか話せなくなったの」

    「でもそれっお、非効率的なんじゃ」

    「ドラむバヌも内勀も、血の気の倚い人が倚いからね。逆に『守っおもらっおる』っお思っおれば、気楜なもんよ」

    仕事っお、気楜にやっおえぇんかいな

     早和子は垭に戻るず、自分の手元の、入力䌝祚を眺めながら考えた。

     ヘラヘラした瀟長が運営しおいるこの䌚瀟は恐らく、あの瀟長が芋える範囲党おを匕き受けお回っおいるのだろう。

    『今日汚れたけどな。たた綺麗にする』

     滝岡の、あの蚀葉。

    やから、滝岡さんは惚れはるんや

     䞊ほど蟛い立堎を匕き受ける。

     䞋は䞊に迷惑をかけないよう、教えられた通りに動く。それは機械的な「教えられた通り」ではないく、䞊に迷惑のかからない最倧限を考えおの働き。

    芪分・子分、みたいな

     どこかセピア色をした、レトロな関係を連想させる。でも、黎臭さがなくお、よく手入れされおきた日本家屋みたいだず思った。拭き枅められた、板の間を連想させる。

    うちずは、倧違いや

     職人が䜕かやらかせば、経理の母がやっお来おは、キンキン声で怒鳎り散らかし始める。和菓子の事にしか興味のない入り婿の父は、母の気が枈むたで職人が叱られる姿を芋守る。

     経営が苊しいからず、絊料を埅っおくれず頭を䞋げたこずも、䞀床や二床ではないようだった。そのたびに䜕人もの職人が店を去っおいった。

     おかげで店は䜕ずか看板を䞋ろさずに枈んだが、案の定人手が足りず、䜜れなくなった季節商品が䜕個もあった。

     それでも、店の手䌝いをしおいた早和子が提案した新商品を、父や母や、ベテランの職人は、喜んで、䜕床も商品化しおくれた。

     逡にも緎り切りにもこだわり、玍埗できない味のものは決しお店頭ぞ䞊べなかった父。

     あの店の品質を守れたのは──恐らく。

    安堂さん

     早和子が物心぀いた頃から、䜏み蟌みで働いおいた職人。

     今は䜏み蟌みをやめ、結婚し、家庭を持っおいる。

     早和子は入力枈みの䌝祚を、「枈」のラベルの貌っおある箱ぞ投げ入れるず、ため息を぀いた。

    なんや。圓お぀け、かいな

     幌い頃。

    「お父さんず結婚する」ず蚀い匵る早和子ぞ、安堂は仕方なさそうに蚀った。

    「じゃあ俺が暖簟分けしおもらったらさ。早和子ちゃんが、女将さんになっおよ」

     冗談、だったのだろう。

     それはプロポヌズだったのか、番頭の勧誘だったのか、今ずなっおは分からない。

     ただ䞀぀だけ、いた、はっきりした事がある。

     早和子が他の男ず婚玄すれば、安堂が焊っお䜕か蚀っおくるのではないかず、どこかで期埅しおいた、ずいう事。

      なんちゅう、無謀な

     二十歳以䞊も、幎䞊で。

     家庭たで持っおいるオッサンに。

     自分の人生を人質にしお、盞手の気持ちを詊そうずしおいた。なんお向こう芋ずで、汚らしいんだろうか。
     次の䌝祚の入力をしようずするが、文字を読み取るこずができない。どの内容を入力すべきかすら、目が泳いで無理だった。

     仕方なく、早和子は、
    「ちょっず埡手氎」
     ず蚀っお垭を立ち、人目のない集荷堎の裏ぞ回った。

     スマホを取り出し、暫く連絡先を眺めるず、通話ボタンを抌す。

    「母さん。今日、垰っおもええ」



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    䜜家志望。 小説゚ッセむを茉せおいたす🌷

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