
「日本画アヴァンギャルドKYOTO 1948–1970」を観て
新緑に包まれた京都の朝から、心を揺さぶるアートとの出会いへ——。日常の中にある静かな幸せと、若き芸術家たちの情熱に触れた一日を、温かな余韻とともに綴ります。
新緑の鴨川で始まる、心満たされる朝
今日も早朝は、鴨川を歩くことから一日が始まりました。


桜はすっかり散ってしまったけれど、その代わりに目に飛び込んでくるのは、みずみずしい新緑の輝き。この季節の京都が、私はいちばん好きです。
川のせせらぎに耳を澄ませ、木々の緑に目をやり、やわらかな朝の光を全身で感じながら歩く時間は、何にも代えがたい癒しのひととき。
「幸せだなあ」——そんな気持ちが、自然と胸に広がります。
いつものように、下御霊神社にお詣りをしてから、

朝食をとり、そして「ゼロ秒思考」のメモ書きへ。この朝のルーティーンが、私の一日を整えてくれます。
まだまだ思考はとっ散らかりがちだけれど、それでも少しずつ、自分の中が整理されていく感覚があります。
モヤモヤを言葉にして、少し軽くなる心
午前中は家事を済ませたあと、クリニックへ。スタッフさんとの面談では、自分のこと、そして伯母のことについて相談しました。
頭の中に溜まっていた言葉にならないモヤモヤを、一つひとつ外に出していく時間。話すことで、不思議と少しずつ整理されていきます。
「聴いてもらえること」の大切さを、今日もあらためて実感しました。
こうして支えてくださる方がいることに、心から感謝です。
京都で出会った、熱き芸術の軌跡
午後からは、同級生のAちゃんと待ち合わせて、京都市京セラ美術館へ。
開催中の「日本画アヴァンギャルドKYOTO 1948–1970」を観に行ってきました。

この展覧会は、戦後の京都で起こった、日本画の新たな表現を模索する動きを紹介するもの。伝統と革新のはざまで揺れながらも、自分たちの表現を切り拓こうとした若き画家たちの息遣いが、作品から伝わってきました。
創造美術
1948年創立~(現在は創画会として存続)
パンリアル美術協会
1949年創立~2020年解散
ケラ美術協会
1959年創立~1964年解散
それぞれの団体に属した若い芸術家たちが、既存の枠組みに問いを投げかけるような作品を生み出していく姿に、圧倒されました。




物もお金も十分ではなかったであろう時代。それでも彼らは、自分の内側から湧き上がるものを信じ、表現し続けたのです。
「創造するって、すごい!」
「情熱って、すごい!」
「若さって、すごい!」」
そんな思いが、胸の奥から何度もこみ上げてきました。
北白川美術村に宿る、夢と行動の力
特に心に残ったのが、「北白川美術村」の存在です。
創作環境への不満をきっかけに、若き芸術家たちが、自らの手で理想の場所をつくろうとしたこの試み。比叡山のふもとの山中を開墾し、道を切り拓きき、アトリエを築いていったといいます。
絵筆やノミを一旦置き、クワを手にして土を耕す。道を切り拓く——その姿を想像するだけで、胸が熱くなりました。
夢をただ語るだけではなく、行動に移すこと。仲間とともに、現実を切り拓いていくこと。
その情熱とエネルギーに触れ、「人が何かを生み出す力」の尊さを、改めて感じました。
私もそんな風にSafe Space ほっこりという会を作り上げていけたら。夢をカタチにしていけたらと、強く思いました、
友と過ごす、やさしい余韻の時間
美術館を出たあとは、平安神宮のフリーマーケット近くのカフェで、コーヒーを一杯。

このコーヒーがまた、とても美味しくて。店主さんもとてもいい方で。心までほっとほどけていくようでした。
Aちゃんと
「この作品すごかったね」
「あれ面白かったね」
「いい展覧会だったね」
と感想を分かち合いながら、お互いの近況の話へ。
気づけば私は、坂村真民さんのことや伯母のことなど、自分の話をたくさんしてしまっていました。
「私ばっかり喋ってへん?」
と聞くと、Aちゃんはにっこり笑って、
「聞くの楽しいから大丈夫。むしろ『喋って』って言われたら困るし」
と。
そのやさしい言葉と笑顔に、また心がふわっと軽くなりました。
こうして受け止めてくれる人がいることのありがたさを、しみじみと感じます。
京都という街への、あらためて感じた愛しさ
朝の静けさの中で感じた自然の美しさ。
人に話を聴いてもらうことで得た安心感。
そして、芸術に込められた熱い想いとの出会い。
まるで一日の中で、小さな旅をいくつも重ねたような感覚でした。
こんなにも熱い芸術のムーブメントが、かつて京都で起こっていたことを知り、この街への誇りと愛しさが、またひとつ深まりました。
日常の中にある豊かさと、それを誰かと分かち合う時間のぬくもり。
そのどちらもが、今日の私にとって大切な宝物です。
展覧会は5月6日まで。
京都を訪れる機会があれば、足を運んでみてください。きっと、心に残る何かと出会えるはずです。