在宅訪問薬剤師あるある#64「お薬カレンダー、逆から飲んでた問題」

お薬カレンダーは、飲み忘れを防ぐための便利なアイテムです。
しかし在宅訪問をしていると、患者さんとしては「ちゃんと飲んでいるつもり」が、実は違っていた…ということがあります。
ある患者さんは、お薬カレンダーを毎日使っていました。
「ちゃんと飲んでるよ。」
そうおっしゃるので確認してみると、なんと毎回、下から順番に薬を取っていたのです。
※本来は上から順番に取る。用法が違う薬を飲んでしまうことを避けるためにも。
ご本人に悪気はまったくありません。
見えにくさや認知機能の変化もあり、「この順番で合っている」と思い込んでいたのでした。
そこで、一緒にカレンダーの使い方を確認し、上から順番に取ることを説明しました。
さらに、見やすい位置へ設置したり、「今日はここ!」と目印を付けたりと、小さな工夫を加えました。
2週間後に訪問すると、「もう間違えなくなったよ。飲み忘れも減った気がする。」と、とても嬉しそうな笑顔を見せてくださいました。
高齢者にとっては、ほんの少しの見えにくさや思い込みが、薬の飲み方に影響することがあります。
だからこそ、「ちゃんと飲めていますか?」だけではなく、「どうやって飲んでいるのか」まで確認することが大切です。
在宅訪問薬剤師は、薬を届けるだけではありません。
その人が無理なく、安全にお薬を続けられる環境を一緒に考えることも、大切な役割です。
小さな工夫の積み重ねが、安心した毎日につながる。
そんな瞬間に立ち会えることも、この仕事の大きなやりがいだと感じています。💊🌸