
進行管理好き人間の仕事観【編アシトーク】
群青はチームのスケジュール管理が好きです。
業界的には割と珍しい自覚があります。
やっていることはシミュレーションゲームに近いかもしれませんが、シミュレーションゲームは大体正解があるので苦手です。
何がベストかわからないものの、チーム全体で今できる最善の方法を取り
なおかつ継続ができる形を整える のが好きです。
なので群青は「編集者」ではなく「編集アシスタント」の立場の方が向いていると思っています。
具体的にやっていること
◆スケジュール表をつくっている
Excelとスプレッドシートを使うようになって10年ほどになります。
大した関数が使えなくても表は作れます。

各工程の作業日、作業日数、進捗状況(状態) の他
各作家の非稼働日をグレーにしたり、今日の日付欄に色がつくようにしています。
終了日に何らか入力すると、行全体がグレーアウトするようにもしています。

サンプルで言うと各工程は
1話
脚本 納期4/7(火)
ネーム 納期4/14(火)
背景 納期4/18(土)
サブ線画 納期4/23(木) 〇Pまでフィードバック済
線画 納期4/25(土) 〇Pまで納品済み、〇P確認中 以下略
みたいに文字でまとめておく方法もあるでしょうけれども、
画面見りゃわかる形にした方がわかりやすくないですか?
納期に追われると数字を誤読することもあれば、頭が働かなくて日数計算できなくなったりしがちです。
今日が何日の何曜日なのかもわからなくなります。
なので「今どこまで進んでいればいいんだっけ?スケ表見よ」で済む形になっていると事故を防ぎやすいと思います。
◆スケにこっそりバッファを仕込む
バッファとは「余裕」とか「予備」という意味です。
例えばですが、サンプルの案件だと
ネーム作家が納期ギリギリか、なんなら数時間遅れるタイプだったとしましょう。耳が痛いですね。
その場合、作家には納期を4/13(月)で伝えます。
本来の納期は4/14(火)なので、一日バッファを設けている形です。
webtoonは特に、前後に別の作家が作業をするため
一日でも遅れると芋ずる式に全部遅れるか、
どこかの工程に無理を言って詰めて作業をしてもらうかになります。
遅れなければいいという声もありましょう。
それはそう。
最終的に間に合えばいいという声もありましょう。
それもそう。
ですがいずれも人間のやることなので、
急に体調を崩したり、自分じゃなくても同居人に何かがあったり、
気分が乗らなかったりすることがあります。
というより、ここで言いたいのは作家が頑張れという話ではなく、
複数の人間が集まってひとつのことをやろうとしている場を
安定的に回すのが編集アシスタントの仕事だろう
という話をしています。
余裕がない仕事はいつか人の心身を歪めます。
追い立てられることで力を発揮できる人もいますが、何か月も何年も、毎日同じことをしていると恐らくどこかで折れます。
なのでバッファを設けられるところで設けていきます。
早く終わるなら一日休みが取れる。バッファ内に収まれば後の工程に負担をかけなくて済む。
それでもどうにもならないときは頭を下げます。
雪の重みを受けても折れない柳の木のように、
しなやかで柔軟なスケジュール管理ができると、
作家だけでなく案件も、編集も、そして自分の心身も守ることになります。
◆報連相は未確定でもする
立場上、群青はあくまでも業務委託としてアシスタント業務を行っているので案件全体を管理する権限は持ちません。
案件の方向性を定めるのは担当編集者です。
なので先ほどの「スケジュール表を作る」も「バッファを設ける」も
全て担当編集に確認を取ってから実行しています。
…まあバッファについては「実はこれバッファです」という伝え方にしていますが。最終納期に間に合うように組んでいるのと、作家のメンタル安定のために入れているものは基本的に歓迎されます。
チーム戦で困るのは
「考えない」と「他責」、及び「やったことを黙っている」だと群青は考えています。
案件の情報を集約し、判断する人が必要です。
それは担当編集者であるべきなので、やろうとしていることややったことは文字で残すようにしています。
スケが破綻しそうなときも早めに相談します。
どの工程が遅れているのか、どの工程に負担がいっているのか、
また、「これ以上は無理だ!」というときも判断基準を並べつつ意見を頂戴します。
◇◇◇
そんな感じのことをやっています。
編アシの仕事というと「編集者のサポート」の印象が強いかもしれませんが、「チームが長く走れる環境を整える仕事」だと思っています。
予定通りにはいかないからこそ、人を責めるより先に仕組みを考える。
群青はそういう進行管理が好きです。
管理表作ってほしいみたいなお話がありましたら
お待ちしております( ˘ω˘ )