
『7時10分』
これは、あるフォロワー様から届いた恋のお話。
その想いを、恋狐が一つの物語に綴りました。
私は朝が苦手だ。
起きたと思ったら
めくれた掛け布団を掛けなおし
また心地いい夢へ落ちる。
でも
朝は嫌いじゃない。
7時10分。
枕元に置いてある
充電器に繋がったままのスマホが鳴る。
「もし…もしぃ~?」
「あ、起きた?おはよ!」
朝が好きな理由、
それは彼氏が朝が苦手な私を起こしてくれるから。
朝一番に
大好きな人の声で起きれる。
心地よくて安心できて
また眠りに落ちてしまいそうな
好きな人の声。
だから
私は朝が好きだった。
この時だけは
「朝が苦手で良かった」
そう思えた。
7時10分。
スマホの目覚ましアラームが鳴る。
目を閉じたまま手探りで
近くにあるはずのスマホを探し
アラームを止める。
重たい体を起こし
わずかに開く目でスマホを見る。
7:15
7:20
7:25
7:30
5分刻みで設定したアラームを
解除し枕に顔を埋める。
もう
朝起こしてくれる人はいない。
あの声を朝一番に聞くことはできない。
その声は私のしらない別の誰かへ
届いているのだろう。
今はもう
やかましい目覚ましのアラームしか
私の耳には入らない。
私は朝が嫌いだ。
でも
君の事はまだ好きだよ。
寝ぼけながら
まだ君の声を探している自分がいるんだよ。
ー恋狐ー
