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Photo bykirin_growup

ペットのために仕事を休むこと。【2026.2.14修正版】

    みなさんは、ペットを病院に連れていくとき、当然のように仕事を休めますか。あるいは、「理由をどう説明しよう」「本当に休んでいいのだろうか」と、少しでも迷いを感じたことはありませんか。

    近年、室内飼育が一般化し、「ペットは家族」という認識は社会的にも広がってきました。少し前までは、犬は屋外の犬小屋、猫は自由に外を出入りする存在でしたが、今では生活空間を共有し、感情的な結びつきも深い存在となっています。それにもかかわらず、「ペットのために仕事を休むこと」には、今なお心理的ハードルが存在すると、私は感じています。

    「言いづらい悩み」


    私は、キャリアコンサルタントとして10年以上、就職の相談に携わってきました。その中で、5~6年ほど前から少しずつ増えてきた相談があります。

    それは、
    ペットロスと就職活動の両立
    ペットのターミナルケア(終末期ケア)を抱えた状態での転職
    一時的な看護や通院が必要なペットを抱えながらの働き方

    件数としては決して多くありません。しかし、その中でも私が気にしているのは、

    「正直に話していい内容なのか、分からなかった」

    という言葉です。
    「どうすればいいか分からない」状況を整理し、その方にとってより良い就職や働き方につなげるのが、私の仕事です。それにもかかわらず、「言えなかった」「言っても良いのか迷っていた」と聞くたびに、相談すること自体がつらい時間だったのではないかと感じてきました。
    もちろん、一度打ち明けていただいた後は「作戦会議」です。ご家族とも相談していただきながら、どのような働き方が現実的か、休みやすい職場環境か緊急時にどう対応できそうかといった点を、一緒に整理していきます。

    私の体験としての「ペット看護と仕事」

    同僚からの相談

    以前、同僚から「猫のターミナルケアと仕事の両立」について相談を受けたことがあります。
    その時は有給休暇があまり残っておらず、愛猫の心配に加えて休むタイミングや、休む理由についての不安を抱えるのは、かなりの負担だったと思います。
    ペットのために長期休暇や退職をする方もいますが、仕事も簡単に休めない、やめられない方も多いと思います。

    初めて、ペットの通院で休んだ経験


    我が家のチンチラ「けだま」を病院に連れていくため、初めて仕事を休むことになりました。振り返ってみると、大抵は私の休日に通院すれば問題なかったですし、入院や手術、術後ケアが必要な場面でも、夫が対応してくれたり、病院側の配慮があったりと、私自身が仕事を休む必要はありませんでした。
    そのため初めて「けだまのために仕事を休む」経験をしました。

    「理解ある職場」でも、迷いは生まれる

    私の部署は比較的忙しいですが、家庭の事情で休む人も多く、「お互いさま」という関係性が築かれています。それでも、小動物のために突発的に休むことには、やはり勇気が必要でした。信頼している上司に対しても、「一緒に暮らしている動物が…」と、家族であることを強調する前置きをしてから、「けだまが…」と切り出した自分がいました。上司は当然のように「それは大変だね」と対応してくれました。また、同僚には「家庭の事情でお休み」とだけ伝えてくれたそうですが、翌日出社すると、「けだまちゃん、大丈夫?」と、全員が声をかけてくれました。さらに庶務の方に「ワンちゃん?猫ちゃん?」と聞かれ、「チンチラです」と答えたところ、まさかのデグー飼いさん。小動物に理解のある方が身近にいることに、大きな心強さを感じました。

    なぜ、私たちは「ペットのために休む」ことに不安を感じるのか


    有給休暇は、本来、理由を問われるものではありません。法律上も、現在は企業に年5日の年次有給休暇取得義務が課されています。それでも休みづらさが生じる理由として、私は次の点があると考えています。

    突発的な休みは業務への影響が出やすく「しかるべき理由」を求める文化が根強く残っている。そのような中で、ペットと暮らした経験のない人、動物が苦手な人には価値観が共有されにくい。

    実際、私が20代の頃に愛犬を亡くし、仕事中に涙が止まらなくなった際、「たかが犬が死んだくらいで、仕事中に何をしている」と叱責された経験があります。

    また、猫の具合が悪くパニック状態で休みの連絡をした同僚に対し、ある上司は「家族なんだから、そばにいてあげなさい」と言った一方、別の上司は「人間の子どもじゃないんだから、休む理由にならない」と声を荒らげていました。ここには、価値観の断絶があります。

    エキゾチックアニマルへの理解


    ただでさえ、ペットを家族と思えない人がいる中、さらに根深いのが、「犬や猫なら分かるけど」「小動物はそこまでじゃないでしょ」といった、ペットの種類による線引きです。

    エキゾチックアニマルと呼ばれる小動物も、飼い主にとってはかけがえのない家族です。社会全体では、アニマルライツ(動物の権利)やアニマルウェルフェア(動物福祉)への関心が高まっていますが、動物に関心のない人からは「理解できない」と切り捨てられる可能性も、残念ながら存在します。

    「ペットの看護と仕事の両立」のために


    ペットの看護と仕事の両立は、個人の覚悟だけで解決できる問題ではありません。
    だからこそ、以下の視点が重要だと考えています。

    日頃から職場での信頼関係を築くこと

    いざという時に協力してもらえるかどうかは、日常の積み重ねに左右されます。

    ペットが家族であることを、無理のない範囲で共有しておくこと。雑談レベルでも構いません。「知ってもらう」ことが理解の第一歩になります。

    味方になってくれそうな人を把握しておくこと
    全員に理解される必要はありません。

    将来的な働き方を考えること
    ペットの高齢化は予測できます。転職や配置換えの際、「休みやすさ」「柔軟性」は重要な判断軸になります。

    おわりに

    本当に必要なのは「心のケア」への理解です。
    「ペットの看護と仕事の両立」は、単に「休めるかどうか」という物理的な問題ではありません。具合の悪いペットを家に残して働く飼い主は、常に不安を抱えています。私自身も、けだまが手術した際は、決して平常心ではいられませんでした。
    だからこそ、飼い主の不安な気持ちそのものへの理解が必要なんだと感じています。その思いから、同じ悩みを抱える方が、安心して気持ちを共有できる場を作りたいとも考えています。ペットと共に生きる時代だからこそ、働き方も、少しずつアップデートしていけるのではないでしょうか。


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    ひとりで抱えなくていい、ペットと暮らすあなたの心の相談室。仕事のこと、家族のこと、自分自身のこと、そしてペットのこと。人に話せないペットロスのお話しもお伺いします。 https://grief-kedama-dou.hp.peraichi.com/

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