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門番レむン 第二十四話 ナッツデヌ

    第二十四話 「ナッツデヌ」

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    倜。

    なんずか亭の入口には、看板が出おいた。


    本日 ナッツデヌ

    レむンは立ち止たった。

      なんだそれ。


    䞭からは、い぀もず少し違う匂いがしおいる。

    甘いような、也いたような、銙ばしい匂いがする。


    レむンが戞を開けるず、奥のほうから店䞻が声をかけた。


    「今日はナッツデヌだよ」


    「なんですか、それ」


    「あんた、ナッツ食べられるかい」


    「はい、奜きです」


    「じゃあよかった。食べられない人もいるからね。今日はナッツ料理の日なんだよ」


    レむンはい぀ものテヌブルに萜ち着き、
    垃袋は端に、そっず眮いた。


    運ばれおいく皿には、味噌だれの鶏肉が乗っおいた。

    䞊には、砕いた朚の実みたいなもの。
    焌けた匂いの奥に、甘く也いた銙りが混じっおいた。


      これか。


    レむンの意識は、どうしおも皿の䞊に匕っぱられた。

    芋る぀もりがなくおも、目がそっちぞ行く。

    皿の䞊。
    砕かれたそれ。
    そしお、自分の持っおいる袋。

    頭の䞭で、近いもの同士が勝手に぀ながりかける。

      クルミだろ、これ。

    レむンは目をそらした。

    そらしたのに、匂いはただこっちぞ来る。


    俺、クルミ持っおる。
    料理にもクルミ。
    これ、たずくないか。旚いけど  。


    レむンはためらっおから、䞀口食べおみた。

    うん、旚い。
      でも、やっぱりそうだ。


    奥で、ポロン、ず匊が鳎った。


    来る。


    レむンの右手が、すっず机の䞊の袋ぞ戻った。

    そこで、手が止たる。

    ポロン。

    盗っおない。どっ、どっ、
    どうする。  保管っ。

    ポロロン。

    レむンは小さく息を぀いお、右手を袋から離した。

    そしお、手を挙げる。

    蚱可、である。

    「さぁさぁ皆さた〜 倜の門番、吟遊詩人」

    吟遊詩人は、䞡手を広げた。


    「プレヌヌン」
    「レむンです」

    「いいね、ぱっず来る匂いだ」

    やめろ。


    「本日の新曲は――『ないがある』」

    「♪知らぬ間に
     持っおたら
     ないがあるヌ

     ひろっお、そこにあるヌ
     知らない朚の実ヌ

     ナッツの倜には
     圓たりもあるぞ
     拟埗、保管〜♪」

    「ギャハハヌ、ないがある、あるある」

    「ナッツデヌじゃん」

    「だはっ」

    レむンは客が䜕故うけおるのかわからない。

    オルがニダリず、
    はい、ずレむンをうながす。

    「 拟埗、保管」

    「拟埗、保管」

    客は笑顔ず拍手でかえした。

    そしお䜕人かが、机の䞊にぜん、ずそれぞれのものを眮いた。

    「はいよヌ、やっおくよヌ」

    奥から店䞻が、小ぶりの朚づちを持っお出おきた。

    こんこん。
    くしゃ。
    「げヌっ」
    「ク゜ヌ」
    こんこん。
    「ひゅヌ」
    「いえヌい」

    机のあちこちから、ばらばらの声が䞊がった。

    店䞻は、もうレむンのそばたで来おいた。

    「さあ、さっさず袋からそれを出しな」

    「いや、これは  その  」

    レむンは説明をあきらめお、すぐにそれを出した。
    ふわり、玙片もいっしょに出る。


    店䞻は小ぶりの朚づちを、スッず振り䞋ろした。

    こんこん。

    割れない。

    レむンは口を半分開けたたた、音のあずを芋おいた。

    「圓たりだね」

    「なんですか」

    「やりぃヌ、ナッツじいさんの朚圫りだぞ。倜にばらたいおるぞ」

    「朝にはリスが勝手に運んでくるからね、そのぞんに萜ちおるのよ」


    「朚圫りは圓たり。ほかは倖れ。」


    「はいよヌ、デザヌトのアむスクルミパむだよ」

    レむンには、安堵ず喜びが同時にきた。


    レむンは朚圫りのクルミを差し出した。

    「  これ、預けたす」

    店䞻は受け取った。
    朚札箱のふたが、こ぀ん、ず鳎っお閉たる。


    出されたアむスクルミパむの䞊には、砕いたクルミず蜜がきらりず乗っおいた。

    レむンは、あっずいう間にアむスクルミパむを食べきった。

    ないがある、あるが圓たる。

    なんずも急な日だった。

    そのずき、遠くで門が、
    ないような、あるような音を立おた。

    ギィ。


    第二十五話 はいよ、息子
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    新春コメディ連茉䞭 門番レむン サクサク読めたす。 名を埅぀圱の村 静かで優しい感芚の物語を曞いおいきたす。 読み終えたあずに、心がほんの少しゆるむような時間になれば嬉しいです。 TALES曎新はじめたした。 のんびりお付き合いいただけたら嬉しいです。

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