現場が回らない本当の理由:「やめる・任せる・絞る」から始めよう
いま、多くの学校で「人が集まらず、集まってもすぐに辞めてしまう」状態が続いています。長時間労働が当たり前になり、行事や書類など授業以外がふくらみ、まじめな先生ほど仕事を抱え込みがち。その結果、授業準備と子どもと向き合う時間が削られています。怖いのは変化ではなく、この消耗が習慣になること。だからこそ、今日から動ける合言葉は「やめる・任せる・絞る」。ここでは、なぜ現場がここまで苦しいのかを整理します。
まず、人が入ってこない現実。教員採用の倍率は下がり続け、一部では小学校で「1倍を切る」(基本3倍を切ると教師としてはどうかなぁ・・・という人が教師になる感覚です)地域もあります。つまり「希望者=採用予定数」どころか、足りない可能性があるということ。背景には、仕事が人生の大部分を飲み込むかもしれないという不安があります。授業づくりより事務が勝ち、休みの日も部活や引率、急な連絡で家族の時間が削れる。がんばっても評価や処遇に結びつきにくい。こうした現実が、若い人たちの「ここで働きたい」を弱めているのではないかと考えています。
次に、働き方。教員は真面目だからこそ「まだできる」と頑張り、できる人ほど仕事が集中します。気づけば長時間労働が常態化し、「準備する力」と「子どもと対話する力」をすり減らしてしまう。働き方を正すための法改正も議論されていますが、現場の肌感では「根っこからの改善にはまだ遠い」。給与だけで解決する話ではなく、仕事の中身と量を見直すことが欠かせません。
さらに、地域の支える力が弱まり、家庭や地域が担っていた部分が学校に流れ込んでいます。本来は、日頃から子どもと気楽に話せる大人が身近にいて、困ったときに頼れる関係があることが大切。それが薄くなればなるほど、学校の負担は増します。
そして、上からの大ナタが振るわれにくい現実。首長や組織のトップが本気になれば、事務作業の半減などは不可能ではありませんが、「前例がない」「批判が怖い」で足が止まることも少なくありません。待っているだけでは変わらない・・・だから、現場と保護者が手を取り、小さく確実に前へ進めることが鍵です。
では、今日できることは何か。
① 会議の棚卸し:「目的不明」「情報共有だけ」は文書配信へ。
② 週1回15分の「やめる会議」を設定し、やめる・減らすを即決。
③ 残業時間、会議本数、授業外業務比率を「測って見せる」。感情ではなく数で語る。
