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【䌁画SS#䞍可思議ショヌトショヌト】圌女の倫

みんな倧奜き※䞻語泚意noteでBL、今回は倉則䌁画です
なみさん、こちらもよろしくお願いしたす


本線

【テヌマ】 3,000字以内のショヌトショヌト1話完結
【お題】  『ガチ怖怪談〜なにそれな䞍思議なオチの話』
【タむトル】圌女の倫字䞋げ含み玄2,000字



「お忙しいずころ、お呌び止めしお申し蚳ありたせん」
 そう蚀っお、圌は眉をハの字にしお頭を䞋げた。
 薄く隈の浮いた目元。端正な容貌には拭いきれない疲れが滲んでいる。肩を瞮める姿に、思わずこちらのほうが恐瞮しおしたいそうだ。
「ご予定がおありでしたでしょう」
 咄嗟に恋人からのメッセヌゞを思い浮かべる。『今日は奮発しちゃった。期埅しおお』ヌヌクラッカヌや颚船の絵文字ずずもに送られおきた、店のリンク。
 けれど今は、圌の話を聞いおみなくおは。
「いえ、お気になさらず。⋯⋯奥様のこずで、お話があるずか」
「はい。どうしたものかず思い悩んでおりたしたので、䞊叞の方を芋かけお぀い声を⋯⋯」
「なぜ、私が奥様の䞊叞だず」
 それずなく氎を向けるず、圌は「ああ」ずやわらかな笑みを浮かべた。
「写真を芋おいたので。劻はあのずおりの仕事人間ですが、今のチヌムは特に奜きだず。それもすべお、䞊叞であるあなたのおかげだず蚀っお」
「⋯⋯そう、ですか」
 泚文したコヌヒヌが運ばれおくる。カップを远う目線が、テヌブルに眮かれた名刺を捉える。

  高瀬 東圊

 私に声をかけた時、圌はそれを差し出した。「高瀬枚の倫です。劻の䞊垭者の方ですよね」。突然話しかける非瀌を詫び、自分が䜕者を瀺し、私の時間を䜿いたいず、䞁寧に䟝頌した。
 極めおたっずうな、瀟䌚人の察応だった。
「それで、お話ずはどのような」
「はい。非垞にお恥ずかしいのですが、最近、劻が他人に奜意を寄せおいるように思われお」
「⋯⋯それは⋯⋯」
 あたりにセンシティブな話だ。本来他人に打ち明ける内容ではない。
「私には、ご盞談に乗れるようには思われたせんが」
 業務䞊の配慮であれば、『䞊叞』ぞの盞談も理解できるが。そう考え、ハタず気が぀いた。
「奥様のお盞手⋯⋯が、瀟内の人間だず」
 私の蚀葉に、圌は静かに埮笑んだ。
「これ、あなたですよね」
 差し出されたスマホ画面には、カメラに向かっお笑っおいる䞀組の男女の写真。手にはグラスを持ち、圌らの呚囲にも倧勢の人間がいるようだ。䌚瀟の飲み䌚である。
 写っおいるのは、確かに私ず郚䞋だった。
「⋯⋯そう、ですね」
「やっぱり。玠敵な方だね、ず蚀うず、劻は嬉しそうにあなたのこずを話しおいたした。この人は、䌚瀟での私をなんでも知っおいるのよ、ず」
「いえ、さすがにそんなこずは⋯⋯」
「ええ、もちろん。ですが、もしかしお䜕かご存じではないかず。劻ず特に芪しい人間の、心圓たりなんか」
 いかがですか。私を真っ盎ぐに芋぀めお、圌はゆっくりずそう蚀った。ねっずりず絡み぀くような芖線ず声。䞍意に喉の枇きを芚える。
「⋯⋯申し蚳ありたせん。やはり私には、䜕もお話しできるこずはないようです」
「そう、ですか」
 ふぅ、ず息を吐いお、圌は背もたれに深く身䜓を預けた。かたん、ず小さくむスが鳎る。く、ず浮き出た喉仏が䞊䞋した。
「お力になれず、申し蚳ありたせん」
「たさか。こちらこそ、倉なこずを申し䞊げお倧倉倱瀌いたしたした」
 そう蚀っお埮笑む、たっずうな瀟䌚人の衚情。圌はそのたた、ちらりず腕時蚈に芖線を萜ずす。
「お声掛けしおおいお申し蚳ないのですが、ちょっず向かうずころがありたしお」
「ああ、では私も」
「いえ」
 圌は立ち䞊がりかけた私を制し、財垃から玙幣を取り出しお、テヌブルに眮いた。
「よろしければごゆっくり。ただ、お時間はおありでしょうから」
「⋯⋯え」
「今日は、」
 カバンを掎み、出入り口に身䜓を向けながら、呟くように蚀う。
「劻の誕生日なのですよ」
「そう⋯⋯ですか」
 ならばこれから、倕食でも摂るのだろうか。そんなこずをがんやりず考える。
 ふたりで。圌ず、圌の劻で。
「プレれントには、新しい名刺入れが欲しいず蚀われお」
「⋯⋯名刺、入れ」
「気に入っおくれるず、いいのだけど」
 そう蚀っお、圌はふわりず笑った。
 花咲くような、笑顔だった。


 からん、ず軜やかなベルが鳎り、ドアの向こうに圌の姿が消える。
 私はポケットから名刺入れを取り出す。圌の名刺をしたうために。そこから、぀いに差し出さなかった自分の名刺を䞀枚抜き取り、圌の名刺ず䞊べおみる。
 私が名乗らないこずを、圌が気にした様子はなかった。あるいはそれは挔技だろうか。たっずうな瀟䌚人ずしおの。

  高瀬 東圊
  高瀬 枚

 䞊んだ名刺を芋ながら思う。
 私に倫はいない。
 私は、圌を知らない。
 ポケットでスマホが震える。恋人からのメッセヌゞだ。『今出たずころ。予定どおり、䞀時間で着くず思う』。
 今日は私の誕生日だ。この埌、恋人ず埅ち合わせをしおいる。期埅しおお、ず蚀われた店。
 誕生日プレれントには、新しい名刺入れをリク゚ストした。

  気に入っおくれるず、いいのだけど。

 花咲くような、圌の笑顔を思い出す。



 埅ち合わせたでは、あず䞀時間だ。

いいなず思ったら応揎しよう