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Photo bystudiomirro

【䌁画SS#癟人癟色】それはきっず圌の

    䞉矜さたの䌁画参加䜜品です。

    本䜜のみでお読みいただけたすが、同じく䌁画参加䜜である↓の埌日譚になりたすので、よろしければこちらからどうぞ。
    前日譚
    【お題】癟人䞀銖No7
        あたの原ふりさけ芋ればかすがなる䞉笠の山にいでし月かも

    **********************************************************************************
    本䜜
    【お題】癟人䞀銖No57
        めぐりあひお芋しやそれずもわかぬたに雲隠れにし倜はの月かな
        
    新叀今集 雑 1499玫匏郚

        簡玄本圓にあなたなのはわからなかった。
            月が雲に隠れるように、
            その顔はすぐに芋えなくなっおしたったから。


     自分の芋たものは、願望が芋せた幻かもしれない。
     それでも、たしかにあの人の心だず信じたい。

    「あれ、課長は」
     䞊叞の所圚を問うず、埌茩はPCに目を向けたたた答えた。
    「曞庫のほうで芋かけたしたよ」
     曞庫どうしおそんなずころに。
     普段䜿う曞類は執務宀内に眮いおあるし、契玄曞等の重芁曞類は別途専甚の保管庫がある。曞庫にあるのは叀いが重芁性ず䜿甚頻床が䜎い、いわば「䜿わないが捚おられない」ものばかりだ。
     甚件が䞍明な以䞊い぀戻るかわからない。様子を芋に行くこずにする。

     曞庫の扉は開け攟たれおいた。䜿甚䞭の事故防止ルヌルだ。䞭にいるのは䞊叞だろうか。入口から芗いおみる。
     奥の棚の前で、その人は分厚いファむルを開いおいた。
     先日の光景を思い出す。長幎の取匕先ずの、今埌の取匕条件の亀枉。亀枉ずは名ばかりの、実質的にはこちらの条件に応じるか取匕を䞭止するかの遞択を迫るものだった。
     䞊叞が芋おいるのはその取匕先の資料だ。
     ゆっくりず資料をめくる手。その手がスヌツの胞元に䌞びる。資料に目を向けたたた、無意識のように、長い指がそっず、胞ポケットに挿したボヌルペンにふれる。
     あの日も䞊叞はあのペンを挿しおいた。それは取匕先のか぀おの䞻力商品で、圓瀟ずの取匕もこの商品から始たったず聞いた。
     今はもう廃盀になった、矎しい商品。それにふれる䞊叞の仕草に、なぜ、ずいう思いが募る。
     あなたが始めた取匕。新人の頃のあなたが獲埗しおきた先。か぀おは圓郚の取扱い商品の䞉割以䞊を占めた先。取匕量が枛り、圓瀟にずっおの重芁性が倉わっおも、手を取り合っお進んできた時間を、あなたは芚えおいるはずじゃないか。その先を守るために、なぜもっず䌚瀟ず闘っおくれなかった。「切れ」だなんお蚀葉を、あなたの口からは聞きたくなかった。
     蟌み䞊げるそんな蚀葉を呑みくだす。䌚瀟の刀断が間違いではないこずを、これたでの取匕が続けられないこずを、俺だっお理解しおいる。
     ただ、䞀緒に怒っおほしかっただけだ。悔しがっおほしかっただけだ。取匕先を守れない、珟堎担圓者の無力さを。けれど䞊叞はどこたでも冷静に䌚瀟に埓う。その態床に俺は激しく反発した。担圓を倖すず蚀われるほどに。
     䞊叞は俺を甘いず蚀う。いずれこの垭に座るおたえがそんなこずでどうする、ずいう蚀葉に、俺は䞀局反発する。
     あなたは違うのか。あの日、必殺技だず先方に蚀わせたあの蚀葉は揺さぶりでもなんでもなく、あなたの本心だったのではだっおあなたから「お願い」ずいう蚀葉を初めお聞いた。俺が知っおいるあなたはい぀だっお淡々ず取匕のメリットを述べ、盞手に遞択させおいた。その亀枉に、お願いなんお䞍芁だった。
     か぀お、あなたがそんな拙い蚀葉で積み重ねおきた取匕。それを受け入れ続けた先。こんな幕匕きで、あなたは本圓にいいのか。
     瀟長、どうかお願いです。
     そう蚀ったあなたの顔は静かだった。俺がどんなに凝芖しおも眉ひず぀動かなかった。瀟長はそんなあなたを埮笑んで芋おいた。頌もしそうに、嬉しそうに、 寂しそうに。
     あなたの顔は静かだった。それでも。
     あの時、瀟長がすたないず蚀った時、あなたはたしかに、あなたの䌏せた瞳はたしかに 
     ぱたん、ず小さな音がしお我に返る。䞊叞がファむルを閉じたのだ。棚に戻しながら、長い指が背衚玙の瀟名をなぞる。その指が握り蟌たれお拳になる。その拳に額がふれる。眉間に深い皺が刻たれお、䌏せた瞳が揺れる。薄い唇を癜くなるほど噛みしめおいる。
     あの時。瀟長がすたないず蚀った時。我々の取匕が事実䞊終了したあの時も、ほんの䞀瞬、この人はこんな顔をした。瞬きでかき消えるほどの、芋間違いだったかず思うほどの、ほんの䞀瞬。
     胞が詰たる。なぜ、ず。なぜ教えおくれない。なぜその苊悩をずもに担わせおくれない。俺が同じように苊悩を呑み蟌めるようになれば、その心は開くのか。郚䞋ずしお、真にあなたを支えられるようになるのだろうか。
     蟌み䞊げる蚀葉を呑みくだす。そうだずしおも、その時はただ遥かに遠い。俺の手は、心は、ただこの人には届かない。
     だから今はただ、淡々ず、粛々ず、郚䞋ずしお求められるこずを。

    「倱瀌したす。課長、いらっしゃいたすか」
     扉口から声をかける。振り向いた䞊叞の顔に、もう苊悩は芋えない。さっきのは芋間違いかず思うほど。その心が垣間芋えたず思ったのは倢かのように、その顔はあたりにも静かだ。
    「なんだ」
    「郚長が、蚪問前に再床打ち合わせをしたいず」
     淡々ず甚件を告げる。䞊叞の衚情は揺るがない。ただ長い指が、無意識のように胞ポケットのペンにふれる。
     圌の心は芋えない。本圓は䜕を思うのか、それは誰にもわからない。
     それでも思う。願うように。あれが圌の本心だず。あの䞀瞬、俺の䞀声でかき消えおしたうような、倢のような䞀瞬でも。
     俺はきっず、その心にふれたのだず。


     


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    創䜜物を発衚しおみたくおはじめたした。珟圚は䞻に短歌、短線掌線を投皿しおいたす。詩や俳句も ず思い぀぀、そちらはただただ。いずれは仕事の知識を創䜜に取り入れお、楜しく圹立぀コンテンツを䜜りたい野望。奜きなものを、奜きなように曞いおいきたす。よろしければお付き合いください。

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