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【䌁画短線#noteでBL①】基本圢の粟床

    毎月恒䟋、BL祭りに今回も参加いたしたす。
    なみさん、い぀もありがずうございたす

    埌刻もう䞀䜜投皿したす。
    よろしければそちらも䜵せおご芧いただけたすず嬉しいです

    それでは、今回もよろしくお願いいたしたす。

    ゞャンル

    アオハル歊道×サヌクル

    あらすじ

    空手サヌクルの倏合宿。地獄の緎習に喘ぐ倏生な぀きは、空手を始めばかりの䞀幎生。自分ず同じく未経隓から空手を始め、幹郚代の今は副将を務める什れいに密かに憧れ぀぀、うたく頌れないでいる。そんな倏生の前に突劂珟れたOGの翠みどりは、どうやら什にずっお特別な存圚のようで。
    あんなふうになりたい。出䌚った瞬間に抱いた気持ちは届くのか。
    憧れの圢が連鎖しおいく、倏の䞀コマ。

    本線

    【テヌマ】3぀のお題でBL3,0005,000字
    【お題】 地獄・土壇堎でキャンセル・オタク×オタク
    【タむトル】基本圢きほんがたの粟床字䞋げ含み玄5,000字



     身䜓を包む熱気ず音。五月蝿かったはずのセミの声はもう、刀別できない。
     そのなかで、
    「倏生な぀き、腰が浮いおる」
     淡く笑うような、静かな声がはっきり聞こえた。
    「ラストぉヌヌ前蹎り䞉十」
    「抌ヌヌ忍ッ」
     割れるような怒号。それを合図に、カりントず応答がこだたする。
     フラ぀きそうな右脚をなんずか堪える俺の傍に、什れいさんが立぀。同じように汗たみれなのに、涌し気にさえ芋える顔。
    「脚」
     什さんの手が腰を掎む。圌の脚がストッパヌになっお、流れおいた右膝が正面を向く。途端にずんず䜓重が乗る。
    「⋯⋯っ、」
    「しんどいのは効いおる蚌拠」
    「わ⋯⋯かっお、たす」
    「ラスト十」
    「ただっ」
     腰が保たない。巊脚が䞊がらない。右脚の感芚がない。
    「脇も締めお」
    「むり」
    「生意気。十足すぞ」
    「おに」
    「ふふ」
     汗に濡れた前髪を払っお、什さんはそのたた、俺の隣で蹎りに加わる。䞍出来な埌茩のお手本圹。同じメニュヌをこなした埌でも、颚を切るように矎しい蹎り。
    「ラストぉぉ」
    「抌忍ッッ」
     䞻将の声に、火の玉みたいな声が応えお反響する。総勢五十超、個人の声なんお刀別できない音の枊のなか、什さんの、笑うような声だけが耳に届いた。


    「死ぬ⋯⋯身䜓が、バラける⋯⋯」
     䌑憩の号什ずずもに、䜓育通は死屍环々だ。気枩ず疲劎が籠もった熱気ずなっお枊巻く。氎、いやその前に酞玠。
    「地獄⋯⋯」
    「はは。仮にも運動系サヌクル、合宿なんお地獄がデフォ」
    「うう、ドS」
    「生意気。もっかい前蹎りやるか」
    「鬌」
     喘ぐ俺の頭を、什さんの手がわしゃわしゃず掻き回す。男にしおは现い、癜い手。
     䞊気した銖筋を滝のように流れる汗。濡れた黒髪が䞀筋、額に、頬に匵り付いおいる。同じ地獄で䜙裕綜々のその顔は、さすが圢将かたしょうずいうべきか。
    「䌑憩終了、圢緎かたれんやりたす。䞀幎未経隓者は平安ぞいあん二段、経隓者は分解ぶんかい、二幎䞉幎はお互い芋合っお。個別に芋おほしい人は声かけおヌ」
    「かたしょぉヌ、OBはどうしたらいいですかぁヌ」
    「りザ絡みはやめおくださヌい、自䞻緎か埌茩ぞの愛ある指導をお願いしたヌす」
     倧孊から空手を始めた『未経隓者』。なのに、高校以前から空手をやっおきた『経隓者』も倚いなか、副将のひずり、圢かた緎習の責任者である圢将を務める。気さくで面倒芋が良くお、自分にめちゃくちゃ厳しい什さん。
    「腰高いかな。このくらい」
    「ッス」
    「圢将、芋おもらっおいいですかヌ」
    「はヌい」
    「什、ここの手は」
    「こう。うん、良くなった」
     圢将、圢将。䜓育通䞭から声が飛ぶ。さざめきのようなその音を聞きながら、チヌムリヌダヌの号什に合わせお圢を打぀。
    「倏生、脇締めお」
    「はいっ」
     腰。脚。手。党郚に意味があっお、それを成立させるための動きがある。
     力を逃さないように。
     盞手の力を受け止められるように。
    「䞊手くなったな」
    「ほんずですか」
     芋おくれた貎宏さんが倧きく笑う。『経隓者』の組手将くみおしょう。䜕幎も䜿い蟌んで瞁が擊り切れた黒垯は、初心者の密かな憧れだ。
    「もっず什に芋おもらえばいいのに。倏生が党然聞きに来ないっお悲しんでるぞ」
    「え」
    「デモストの時は感觊良かったのに、なかなか懐かないなヌっお」
    「えっ」
    「あ、什」
     通りかかった什さんを呌び止めお、貎宏さんが「芋おやれよ」ず促す。目が合っお、什さんが少しだけ笑う。疲劎を感じさせない透き通った声が䞀蚀、
    「平安二段」
    「抌忍っ」
     号什を聞けば、もはや身䜓は自然に動く。空手に出䌚っお四カ月。圢の名前はもちろん、前蹎りも猫足も手刀も䜕ひず぀知らなかった。
     あの日、この人に出䌚うたでは。
    「倏生⋯⋯」
     什さんがパチパチず瞬きをする。その肩にもたれかかっお、貎宏さんが笑う。
    「な、䞊手くなったよな」
    「うん⋯⋯」
     什さんの芖線が、俺の手や脚を撫でおいく。䜕か蚀いかけお、やっぱりやめお、什さんはふっず埮笑んだ。
    「頑匵っおるな」
     静かなその声が、セミの倧合唱を突き抜けお、心にずんず重く響いた。


     シャワヌも飯も枈たせお、埌は寝るだけ。
     地獄の初日を終えた郚屋は疲劎ず高揚感に満ちおいお、なんずなく萜ち着かない俺はひずり、暗い通内を歩き回る。
     圢緎で、什さんは䜕を蚀おうずしたんだろう。
     䞊手くなったずは、蚀われなかった。
    「ねヌ君、」
    「うわぁっ」
     照明の萜ちた玄関先。圓然無人だず思っおいた堎所で声がしお、俺は文字通り飛び䞊がった。党身に冷たい汗が噎き出す。
    「びっくりさせおごめん、人間だよヌ」
     笑う声に銅鑌のような心臓を抱えお振り返るず、ちょこんず立぀、小柄な女性。
     この斜蚭は今、りチのサヌクルの貞し切りだ。
    「だだだ誰っ」
    「あたしは⋯⋯」
    「翠みどりさん」
     バタバタず駆け寄る足音ずずもに、聞き慣れた声が名前を呌んだ。女性がパッず笑顔になる。
    「什」
    「やめおよこんな時間に。明日にすれば良かったじゃん」
    「だっお寝坊するかもだし」
    「いや寝坊もやめお」
    「あはは」
     状況が飲み蟌めない俺を残しお、什さんず女性は䌚話を進める。なんだこれ。
     なんだこれ。誰だこの人。
     なんだ、什さんのその、嬉しそうな衚情かお。
    「䞀幎生」
    「うん。え、初めお」
    「だず思うけど。びっくりしおるし」
     什さんがたじたじず俺を芋る。この人を知らないなんお、ず蚀いたげな顔で。
     いやだから、誰。
    「困らせおごめんね、OGなの。この子たちの二個䞊」
    「卒業、生⋯⋯」
    「そ。飛び入り参加。着くのが遅くなっちゃった」
    「遅いなんおもんじゃないよ」
    「ごめんっお」
    「歩いおきたの 迎えに行ったのに」
     なんだっお
     脳が䞀瞬理解を拒吊する。迎えに
     なんだそれ。そんなの、たるで⋯⋯
     混乱する俺の耳を、翠さんの呆れたような声が刺した。
    「あんたほんず、あたしに甘すぎ」


    「什の掚しだよ」
     貎宏さんは肩を震わせお蚀った。
    「お⋯⋯掚し 圌女じゃなくお」
    「違う。掚し」
    「なんですか掚しっお。圌女じゃなくお」
    「だから違うっお。什は翠さんの匷火オタなの」
    「匷火⋯⋯」
    「集合ヌヌ」
     頭が远い぀かないたた、号什に呌ばれお集合する。䞻将の隣に、ちょこんず道着姿の女性。
    「合宿に参加しおくださるOGの方を玹介したす。垂川翠先茩」
    「抌忍」
     身䜓の前で拳を匕いお挚拶するず、翠さんはきらりず瞳を光らせた。むタズラっ子のような顔。
     本圓に子どもみたいだ、ず思った瞬間、
    「䞉十六代圢将、垂川翠 お願いしたす」
     小柄な身䜓のどこから出るのかず思うほどの、朗々ずした声。
    「圢将」
    「そう、俺らが䞀幎の時の」
    「凄い人」
    「だから什の掚しだっお」
    「什さんの、掚し」
    「あたしのこずかなっ」
    「うわぁ」
     䞋からぎょこりず倧きな黒目で芗かれお、思わず貎宏さんに飛び぀く。
    「おはよう倏生くん。今日、未経隓者はあたしが芋るよ」
     キラキラず茝く瞳。むタズラっ子のような、什さんの掚し。
    「たずはお手本に打぀ね。平安二段」
     翠さんが構えを取る。最初の䞀手。足運び。
     すっず、気枩が䞋がる気がした。
     䌌おいる。什さんに。
     什さんの圢に。
     手銖の角床。目線の動かし方。次の䞀手たでの呌吞。
     ああそうなんだ。什さんは、このひずを⋯⋯
     遠くで、セミの声がする。


    「なっちゃんは、なんでりチに入ったの」
    「な⋯⋯なっちゃん」
     ビヌル片手に隣に来た翠さんは、こくんず銖を傟けた。
    「元から空手に興味あった」
    「いえ」
    「じゃあなんで」
    「え⋯⋯デモスト、芋お⋯⋯」
     四月、新歓でお祭り隒ぎのキャンパス。知り合いはただ誰もいなくお、䞍安で、ずにかくどこかに入りたかった。雰囲気が良ければ、どこでも良かった。
     いく぀かのサヌクルで話を聞いお、䜕床か新歓コンパなるものにも行った。もうここでいいかな、ず思うずころがあっお、その日、そこに申し蟌もうず思っおいた。
     昌飯を食べようずベンチに座った。巊手にはレトロな建築の資料通があっお、手前がちょっずした広堎になっおいた。怿の怍え蟌みがあっお、遅咲きの花が終わる頃で。
     たたたただった。ベンチにいたのも、そこでデモンストレヌションが始たったのも。
     什さんの挔歊を芋たのも。
    「⋯⋯未経隓でもいいっお、蚀われお。みんな、やさしそうだったから⋯⋯」
     ヌヌやったこず、ないんですけど。
     そう蚀った俺に、什さんは花咲くように笑った。
     申し蟌むはずだったサヌクルには行かなかった。ドタキャンは申し蚳なかったけれど、もう、どこでもいいずは思えなかった。
     ここが良かった。
    「⋯⋯什はねぇ」
     翠さんの倧きな黒目が光を匟く。向こうで酔った誰かが圢を打ち出す。笑い声。
    「デモストであたしの圢を芋お入ったの。あんなふうになりたいず思った、っお」
    「え」
    「嬉しかったなぁ。未経隓だけどいいですか。さっきみたいの、俺もできるようになりたすか、っお。キラキラした瞳で」
    「⋯⋯ぞぇ、」
     頌れる圢将。サヌクルの看板のひずりで、誰よりも矎しい圢を打぀人。
     八重咲きの淡い怿の前で、流れるように空くうを切った手。氎の䞊を歩くような足運び。
     あの時。ここにしようず決めた時。
     俺が本圓に、蚀いたかったのは。
    「なっちゃん、ちょっず打っおみおよ」
    「えっ」
    「什」
    「み、翠さん」
     戞惑う俺を眮いお、翠さんは什さんを呌ぶ。掚しに呌ばれお、什さんがパッず駆けおくる。
     胞が、喉が、ぎゅっず締たる。
    「ほらなっちゃん」
    「な、なんで⋯⋯」
    「いいから。什」
     什さんず目が合う。パチパチず瞬きしお、䞀瞬だけ翠さんに芖線を流しお、什さんは良く透る声で蚀った。
    「平安二段」
     条件反射で動く身䜓。振り䞋ろす拳。䜓重が乗る右脚。
     突き。払い。手刀。四股立ちは腿にしっかり力を。
     目線はい぀も、盞手がそこにいるず思っお、⋯⋯
    「ね」
     翠さんが什さんに蚀う。意味ありげなその目線に、什さんが無意識のように手で口を芆う。
    「猫足の圢も、䞋段払いの角床も」
    「⋯⋯翠さん」
     翠さんの手が、構えたたたの俺の䞡拳にふれる。
    「構えの手の䜍眮たで」
    「⋯⋯え、」
     歌うような、翠さんの声。
    「ぜんぶ、什にそっくり」
    「えっ」
    「翠さん、」
     什さんの声に、翠さんはふふ、ず笑う。
     やさしくお、むタズラっ子みたいな衚情。
    「昔の什にそっくりだよ。なっちゃん、いっぱい什のこず研究したんだね。今じゃ盎っおる癖たでコピヌしおる」
    「翠さん」
     ふたりの声がわんわんず鳎る。倏の倜の熱気ずは違う熱さが顔を灌く。
     り゜だろ。こんなずこで。
     什さんの前で。
    「倏生、緎習では俺のコマ取っおないよ。たぶんただの偶然、」
    「そんなわけないでしょ、わかっおるくせに。あんたず同じよ。郚宀の蚘録ビデオ、䜕回も芋お、䞀生懞呜芚えたんだよね」
     じヌ、ず虫の声が鳎る。倧きく倧きく。酔った誰かの笑い声。圢の名前を叫ぶ声。
     いろんな音がこんなに五月蝿く響いおいるのに、翠さんの静かな声が、はっきりず耳に届く。
     什さんの耳にも、
    「うわぁっ」
    「倏生」
     思わず屈み蟌んだ俺に降る、焊るような什さんの声。髪に、顔を芆った手に、什さんのひんやりずした手がふれる。
    「倧䞈倫か」
    「違う、俺は別に」
    「倏生」
    「ただ圢を芚えたかっただけで、別に意味は、什さんは圢将だし、ビデオもたくさん残っおたし、だから」
    「⋯⋯うん、」
    「だから、什さんのビデオなのはただ、圢がわかりやすかっただけで。党然、研究ずかそんなんじゃ、」
    「うん」
    「什さんの研究ずかそんなんじゃなくお、ほんずに、ほんずにそんな、違うんですっ」
     顔が熱い。喉が苊しい。自分が䜕を蚀っおいるのかわからない。
     そんな俺を、什さんが呌ぶ。淡い笑いが滲むような声で。
    「な぀き」
    「⋯⋯っ」
     なんだその声。
     匕かれるように顔を䞊げる。心臓が砎れそうに鳎る。
     目が合う。遠い照明が、倜のような瞳で揺れる。圢の良い唇がきゅっず匕き䞊げられおいる。
     照れたように、からかうように。
    「新歓、俺のデモストで決めおくれたろ」
    「う⋯⋯」
    「その時、俺、蚀われたかったこずがあるんだけど」
     八重咲きの怿。真っ癜な道着。銀糞で名前が瞫い取られた黒垯。
     流れるように空を切った、矎しい手。
    「憧れおたんだよね。おたえが、俺に、蚀っおくれない」
     虫の声。笑い声。也杯の声。翠さんを呌ぶ女子の声。
     匟けお枊巻く音のなかで、淡く小さく、倜に滲むような声が、その声だけが、静かに、耳に⋯⋯


    「あんなふうになりたいず思った、っお」


     
     
     
    創䜜物を発衚しおみたくおはじめたした。珟圚は䞻に短歌、短線掌線を投皿しおいたす。詩や俳句も ず思い぀぀、そちらはただただ。いずれは仕事の知識を創䜜に取り入れお、楜しく圹立぀コンテンツを䜜りたい野望。奜きなものを、奜きなように曞いおいきたす。よろしければお付き合いください。

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