
「お茶、飲む?」
「お茶、飲む?」
実家に行くと、必ずと言っていいほど、母から聞く言葉だ。
食後やおやつを食べるとき、気がついたら、必ずお茶を飲んでいる。
実家で飲むときは、日本茶(煎茶)が多い。
昔ながらの急須に茶葉を入れ、お湯を入れる。
そして、和室のローテーブルの上にあるレモンイエローの小さな湯飲みに、お茶が注がれる。
おやつが洋菓子の場合、それが紅茶に取って代わることもあるけど、基本的に「実家のお茶」といえば日本茶である。
4人家族だった頃から、お茶を飲む習慣があった。
テレビを見ている時など、誰かの湯呑みが空になると、お茶を注ぐようになっていた。
そんな家に育った私なので、実家を出て一人暮らしをしている今も、お茶を飲む習慣が続いている。
温かい湯気を見たり、温かいカップを手に取ると、ほっとする。
冷え性ということもあり、冷たいお茶を飲むのは、夏場だけだ。
自分の家で日本茶を飲むときは、急須ではなくティーポットを使う。
通販で購入した、茶色いぽってりとした形のものだ。
昔ながらの急須だと、なんとなく恥ずかしくなるし、日本茶以外でも飲みたい時に、気分が上がらないからだ。
お茶パックに日本茶の茶葉を入れて、鍋で沸かしたお湯を注ぐ。
そしてそのお茶を、湯飲みではなく、マグカップに注ぐのだ。
一人暮らしの台所は、収納スペースが少ないので、湯呑みを単独で保有する気になれず、日本茶もそれ以外も、マグカップで飲むようになった。
ただし、平日の朝は忙しく、茶葉を急須に入れて飲む時間はない。
また、パン食が多いので、紅茶のティーバックを愛用している。
個包装のティーパックと水をマグカップに注ぎ、レンジでチンして飲むのが基本だ。
牛乳を加えてミルクティーにすることもある。
ミルクティーと言えば、チャイも好きだ。
スターバックスのチャイティーラテが好きで、家でも飲めたらいいのに、と思っていた。
粉末のチャイの素もあるけど、すでに甘味付けされていることが多く、甘いおやつの時、甘さがくどいと思うことがあった。
しかし、最近スパイスティーのティーパックを、近所のスーパーで発見した。
ミルクを入れたり、甘みがほしいときは蜂蜜を入れたりして、より自由に楽しむことができるので、ありがたい。

右はHALF BELXで見つけたルイボスティーベースのチャイ。
休日にも紅茶を飲むけど、カフェインが気になるので、
午後はノンカフェインのお茶に切り替える。
登場回数が多いのは、ほうじ茶。
スーパーで手に取りやすいし、おやつにも合うから。
矢部太郎さんの「大家さんと僕」の中で、大家さんがほうじ茶を飲んでいるシーンを読んだ影響も大きい。
大家さんがあたたかいほうじ茶を飲みながら、「よおく眠れるの」と話していて、そのことが印象に残っている。
ここまで、ずっとお茶の話を書いてきたけど、珈琲が出てこない、ということに気づいた方もいらっしゃると思う。
実は私、珈琲は苦手なのだ。
外出先で、たまにカフェオレを頼むことはあるけど、家では珈琲を飲まない。
いや、正確に言うと、頂き物の珈琲は自宅にある。
数年前、大学のゼミの教授が定年退職を迎え、最後のOB会に参加した際、先生からギフトとしていただいたものだ。
先生が近頃気に入って取り寄せているという豆を、生徒達にプレゼントしてくれたのだ。
先生の姿が、ドット絵でプリントされているパッケージのオリジナル製品だ。
しかし、珈琲の苦みと香り、そしてお腹がグルグルすることがまれにあるため、なかなか珈琲を飲むことができていない。
先生から、最後にも頂いた記念の品であるし、珈琲を克服したいという思いもある。
そのため、未だに贈り物の珈琲に手を付けられないでいる。
先生ごめんなさい・・・。
一人暮らしの家では「お茶、飲む?」と言うことも、言われることもない。
でも、自分の生活の中で、お茶を飲むことは、一息つく時間を与えてくれるし、他人と接する時の潤滑油になっている気がする。
だから、一人の生活が続いても、そうでなくても、お茶を飲む習慣を、これからも続けていきたい。