見出し画像

◆恋のヒント◆「気にしすぎ」で片づけない。返信を待つ恋で苦しくなる人へ


「もういいから」
「しばらくLINEしなくていいよ」


実は私自身、心にもない言葉を好きな人に送ったことがあります。


既読がつかない時間が長くなって、寂しくて、不安で。本当はほっといてほしいわけじゃないのに、そんなことを書けば「どうしたの?」と心配してくれるんじゃないか。どこかで、そう期待していたんです。


前回の短編『返信を待っているのは、私だけですか』は、好きな人からの返信を待ってしまう女性を書いた物語でした。


主人公は、営業の仕事では相手の反応を先読みできる女性です。でも恋愛になると、そうはいかない。既読がついたか、返信は来たかと何度もスマホを確認してしまい、返事が来たら来たで、その言葉の意味まで考えてしまいます。


そういった時期を過ごしてきたので、私はその苦しさを身をもって知っています。


小説には書きませんでしたが、彼女のように返信を待ち続けていた頃、私は冒頭のようなメッセージを送ったことがあります。本音とは逆の言葉で、相手の反応を確かめようとしていました。でも物語の彼女は、不安をそのまま相手に伝えます。


今回は、その違いから見えたことを「恋のヒント」として書いてみようと思います。

返信が来ても、安心できない



返信が来ないだけで、何も手につかなくなる。

「今、何してるんだろう」「どうして既読がつかないんだろう」と考え始めると、ほかのことをしようとしても集中できません。時間がたつほど、寂しさと不安が大きくなっていきます。


しかし、返信が来ればそれで安心できるかというと、そうでもありません。


「今ちょっと忙しいから、またあとで」


こんな返信が来たら来たで、「何で忙しいんだろう」「誰かと一緒にいるのかな」と、今度はその言葉の先まで考えてしまう。何も分からないからこそ、自分の中でいろいろな想像が膨らんでしまうんですよね。


あの頃の私が欲しかったのは、返信そのものではなかったんだと思います。


自分のことを気にかけてもらっている、という安心が欲しかった。冒頭のような言葉を送ったのも、その安心を確かめたかったからなのかもしれません。


相手から「どうしたの?」と返ってくれば、気にしてくれていると分かる。そこで一度は安心できる。でも、その安心は長く続きません。また返信が来なくなれば不安になって、また相手の気持ちを確かめたくなる。


もう無理だと思うくらい不安になっていたのに、自分が納得できる返信が一通届くだけで、それまでの不安が嘘みたいに引いていく。当時の私には、命拾いしたような感覚でした。


だからこそ、返信を待って苦しくなっている人に「気にしすぎだよ」「考えすぎじゃない?」とは簡単に言えません。


それができるなら、最初から苦しくなんてなっていないからです。

返信が遅いだけでは、何も決まらない



返信が遅いというだけで、気持ちが冷めたと決まったわけではありません。本当に仕事が忙しい人もいるし、普段からスマホをあまり見ない人もいます。こまめに連絡を取ることを、それほど大事だと思っていない人もいるでしょう。


そこまでは、その人の性格や生活の違いだと思います。


短編に出てくる彼もそうでした。以前の恋愛で「何してたの?」と何度も聞かれ、連絡そのものに疲れてしまった経験があります。だから返信が遅いのは、単純に気持ちが冷めたからではありませんでした。


返信の速さだけで、相手の気持ちを決めることはできません。


ただ、自分がそのことで寂しい思いをしているなら、まずはその気持ちを伝えてみてもいいと思うんです。


そして、伝えたあとも何度も同じことが続くのなら、そこからは少し話が変わってきます。「忙しい人だから」「そういう性格だから」と相手の事情ばかりを理解しようとして、自分だけが我慢し続ける必要はないと、私は思っています。

ひとりで我慢する前に、伝えてみる



以前の私は、寂しい、不安だと素直に言うより、遠回しな言葉で相手の反応を確かめようとしていました。


でも物語の主人公は、不安をそのまま言葉にします。


「またね」と無難な返事を打ちかけて一度消し、こう送ります。


「返信を急かしたいわけじゃないんだけど、会えるかどうかが何日も分からないままだと、ちょっと不安になるみたい」


「返信が遅い」と相手の行動を責めるのではなく、「私は不安になる」と、自分の気持ちを伝えています。


返ってきたのは、


「それは分かってなかった。ごめん」


という言葉でした。彼は、待たせていることで彼女がそこまで不安になっているとは気づいていなかったんです。

伝え方のコツは、3つ



1. 「遅い」と責めるのではなく、「不安になる」と主語を自分にして伝える

相手の行動を責めるのではなく、自分がどう感じているのかを伝えます。

2. お願いは、小さく具体的にする

「すぐ返して」ではなく、「忙しいときは『あとで連絡する』の一言だけでももらえたら安心する」くらいの伝え方にします。

3. 毎日たくさん連絡してほしいわけではないことも添える

「ずっと連絡し続けないといけないの?」と相手を身構えさせないためにも、この一言があると安心です。


大切なのは、何を寂しいと感じているのかを、まず相手に知ってもらうこと。私は、そこからだと思っています。

伝えたあとの反応が、大事なヒントになる



そして、私が大事だと思うのは、伝えたあとの相手の反応です。


少しでも歩み寄ろうとしてくれるのか。それとも、何度伝えても何も変わらず、こちらばかりが我慢するのか。


短編の彼は、


「すぐ返すのは無理だけど、予定が分からないなら、それだけでも早めに言うようにする」


と返しました。急に毎日まめに連絡する人になったわけではありません。でも、彼女の話を聞いて、自分にできることを考えています。私は、その違いはとても大きいと思うんです。


もちろん、相手にも仕事や生活があります。いつでもこちらの希望どおりに連絡できるわけではありません。ただ、気持ちを伝えたあとに、その人なりに歩み寄ろうとしてくれるのか。それとも、何も変わらないままなのか。そこは、ちゃんと見たほうがいいと思うんです。


少し言いにくいですが、相手の気持ちが変わってきている可能性は、ゼロではないかもしれません。それでも、返信が遅いだけで「冷めた」と決めつけなくていいと思います。


ただ、自分の気持ちを伝えても歩み寄ってくれず、ずっと自分だけが我慢しているなら、話は別です。その場合は、悪い可能性を「考えすぎ」と片づけて、見ないふりをする必要もないと思います。

見失わないでほしいこと



恋愛をしていると、どうしても相手の気持ちを知りたくなります。


本当に忙しいだけなのか。それとも、以前とは気持ちが変わってきているのか。


でも、どれだけ考えても、相手の頭の中をすべて知ることはできません。


この恋で、私は安心できているだろうか。


好きな人なら、待つこともあります。忙しい時期なら、連絡が減ることもあるでしょう。それだけで、うまくいっていないとは思いません。


でも、いつも寂しい。返信が来るまで何も手につかない。連絡が来れば安心して、来なくなればまた不安になる。そんな状態がずっと続いているなら、「好きだから仕方ない」で全部を我慢しなくていいと思います。


一度きちんと話してみるのもいい。少し距離を置いて、自分がどうしたいのか考えてみるのもいい。待つのをやめるのも、その恋を終わらせるのも、一つの選択です。


同じような経験をしていても、私の恋愛と誰かの恋愛は違います。だから、最後に何を選ぶかは自分自身です。


ただ、相手の気持ちを知ろうとすることに必死になって、自分がその恋の中でどんな毎日を過ごしているのかまで、見失わないでほしい。


誰かからの一通で一日が輝くのは、とても素敵なことです。でも、その一通が来るか来ないかで一日の気分まで全部持っていかれているなら、一度立ち止まってほしいです。


相手を好きかどうかと同じくらい、その人といる時の自分が好きかどうか。


それを見失わないでほしいな、と思っています。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。🪞

この「恋のヒント」は、こちらの物語をもとに書きました。⬇️

いいなと思ったら応援しよう!

堂安咲和🪞 恋の本音を、物語と言葉に。 読んでくださって、ありがとうございます。 少しでも心に残るものがありましたら、チップでそっと応援していただけると嬉しいです。 これからも物語や言葉を書いていく励みになります🪞