「波羅僧羯諦」〜女性の日に思う。誰にも見えなかった彼女たちが、それでも岸を目指した理由〜
今日、4月10日は「女性の日」だ。
1946年のこの日、戦後初の総選挙で日本で初めて女性が参政権を行使した。
89名が立候補し、39名の女性代議士が誕生した。 Goiryoku
その日まで、女性には「票を投じる権利」すら与えられていなかった。
長い間、声は無視され、存在は軽んじられ、「分をわきまえろ」と言われ続けた。
それでも彼女たちは歩いた。投票所へ向かった。手を挙げて立候補した。
——今から80年前の話だ。
そして今日2026年の春、私たちは別の「彼岸」の前に立っている。
職場で「女性だから」と見られること。育児との両立で評価を落とすこと。
「どうせ辞めるでしょ」という目線。
SNSで容姿をジャッジされること。
「強くなりすぎた」と言われること。
形は変わっても、波は今も揺れている。
林田さん(35歳)は、昇進の打診を断った。
「家のことを考えると、無理だと思って」
でも本当は、無理だとは思っていなかった。
ただ、「私がそこにいていいのか」という問いが、心の奥で揺れていた。
その問いに、般若心経の真言が、静かに答える。
「波羅僧羯諦(はらそうぎゃーてー)」
「彼岸へ、完全に往ける者よ」——。
「完全に」という言葉が、心に刺さる。
中途半端でなく、迷いを超えて、すべてを持って彼岸へ——。
この言葉が、今日という日に、どんな意味を持つのか。
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