「照見五蘊皆空」〜「少年よ、大志を抱け」から149年。夢と空(くう)の間に隠された、本当の自由とは〜
今日、4月16日。
149年前のこの日、クラーク博士が「Boys, be ambitious.
(少年よ、大志を抱け)」という言葉を残して北海道を去った。 Note
札幌に生きる者として、この言葉には特別な重みがある。
丘の上に立つクラーク像は、今日も腕を高く掲げ、どこか遠くを指している。
「大志を抱け」——子どもの頃から何度も聞かされてきた言葉だ。
しかし大人になるにつれて、その言葉が少しずつ重くなってきた経験はないだろうか。
松本さん(41歳)は、かつて「作家になる」という夢を持っていた。
20代は書き続けた。
30代になって現実と折り合いをつけ、会社員になった。
今は仕事もそれなりにこなし、生活も安定している。
でも、夢を捨てたわけじゃない——そう思いながら、もう何年も経っている。
「大志を抱く」ことと、「今の自分」の間に、どんどん距離が開いていくような感覚。
その罪悪感と焦りが、心のどこかで静かに燃え続けている。
そのとき、般若心経のこの言葉が静かに語りかけてくる。
「照見五蘊皆空(しょうけんごうんかいくう)」
「五蘊はすべて空であると照らし見て」——。
「五蘊(ごうん)」とは、人間を構成する5つの要素——色(からだ)・受(感覚)・想(思い)・行(意志)・識(意識)——のことだ。
そのすべてが「空(くう)」であると、深く照らし見ること。
これは、夢を捨てろということなのか。
志を持つなということなのか——。
そうではない。
その答えは、むしろまったく逆のところにある——。
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