🪶姑の小言をメルカリに出品したら、即完売した件。|記憶の採掘エッセイ #84
※本記事はプロモーションを含みます。読者にとって価値ある情報をお届けするため、丁寧なリサーチと筆者独自の視点をベースに、一部生成AIを補助的に活用して執筆しています。なお、掲載情報は執筆時点のものであり、正確な商品仕様や最新の販売状況は必ずリンク先の公式サイトにてご確認ください。
断捨離の果てに、私はついに「目に見えないもの」まで売りに出すことにした。
きっかけは、姑が遊びに来た際に放った、あの粘り気のある一言だ。 「あら、今日の肉じゃが。……若者向け(濃すぎ)の味付けなのねぇ」
胸の奥にヘドロのように溜まったその言葉を、私はスマホのカメラで撮るフリをして、仮想の「メルカリ・エモーション」へと出品した。
【出品名】 姑の小言(2026年・春モデル)
【状態】 やや傷や汚れ(悪意)あり
【商品説明】 「味付けが濃い」という古典的な批判です。絶妙な遠回し表現により、受け手の精神をじわじわ削ります。一人暮らしで人の温もりが恋しい方、叱咤激励が欲しい方に。
どうせ売れるはずがない。そう思って三〇〇円(送料込み)で放置していたのだが、出品からわずか三秒。私のスマホが、狂ったように震え出した。
『購入されました!』
買い手は、都内の大学に通う男子学生だった。 「最近、親からも誰からも関心を持たれなくて……。この『味付けが濃い』という言葉、実家で母に言われた時の空気感を思い出して泣けました。リピ確定です!」
味の批判が、まさかの「郷愁」として高値で取引される。味をしめた私は、次々と我が家の「ゴミ」を出品し始めた。
「夫が脱ぎっぱなしにした左右別の靴下(怨念付き)」を出品した際は、なぜか呪術師を自称するユーザーから『良質な呪具になる』と一万円でオファーが来た。
さらに、「深夜、家族に内緒で冷蔵庫を開ける音(脳に響く音を愛でるASMR愛好家向け)」は、その背徳的な響きがたまらないと争奪戦になり、サーバーが一時ダウンした。
だが、調子に乗りすぎた。 クローゼットの奥から発掘した、二十年前に結婚を誓い合った時の「夫の誓いの言葉(未使用・未開封)」を、一円で投げ売りしようとした時のことだ。
画面に真っ赤な警告文が躍り出た。
『【重要】事務局より:当プラットフォームでは「価値の消滅したもの」および「実体のない虚偽の約束」の出品は、公序良俗に反するため禁止しております。』
どうやら、AI運営の判断によれば、姑の悪意は「資産」だが、夫の愛は「ゴミ以下」であるらしい。
私はそっとスマホを置いた。 梱包すべき小言は、まだ山ほどある。
2026年2月23日 あなたの家のゴミ、私にとっては「名作」かもしれません。
kotori
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※本記事はフィクションです。 エッセイ内のエピソードや設定はあくまで創作であり、実在の人物、団体、および実際のフリマアプリの仕様や規約とは一切関係ありません。ユーモアとしてお楽しみいただければ幸いです。
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