
【担任の思いと保護者の思い④】子どもが大きく伸びる「プロ×プロ」の支援
少し期間が空いてしまいましたが、前々回からの続きです。
今回のテーマは、
「思いが一致している」パターン
についてです。
これまで何度も書いてきましたが、
保護者は「わが子のプロ」
担任は「教育のプロ」
です。
実は現場で一番多いのは、この「思いが一致している」パターンではないかと私は感じています。
なぜなら、保護者も担任も同じ子どもを見ているからです。
立場は違っても、
「この子にできることを増やしたい」
「将来困らない力を身につけてほしい」
という願いは共通していることが多いのです。
ケース① 生活面
特別支援学校小学部3年生の場合です。
担任
「お母さんが準備してくださった服の前後が分かる印のおかげで、Tシャツを間違えずに着られるようになってきました。この調子で、ズボンや靴の左右も同じ方法で練習してみませんか?」
保護者
「実は夫婦でも、次はズボンに挑戦できそうだねと話していたところでした。まずはズボンから始めて、靴も少しずつ考えていきたいですね。」
ケース② 進学を見据えた支援
特別支援学校中学部3年生の場合です。
担任
「簡単なお金の計算や、時刻を見て行動することに慣れてきました。高等部進学後は自主通学も十分目指せる力があると思います。腕時計を使って時間を意識する練習を学校で始めてみませんか?」
保護者
「腕時計ですか。それは良いですね。自主通学にはぜひ挑戦してほしいと思っています。長期休みを利用して、公共交通機関の使い方も練習した方が良さそうですね。」
担任
「それは素晴らしいですね。学校でも時刻表を読む活動などを取り入れてみます。」
ケース③ 卒業後を見据えた支援
特別支援学校高等部2年生の場合です。
担任
「秋には産業現場等実習があります。本人は就労継続支援B型を希望していますので、学校では挨拶や返事、報告・連絡・相談の練習を進めています。ご家庭でも何か取り組めそうなことはありますか?」
保護者
「本人にはB型が合っていると思っています。挨拶や返事は家ではなかなか難しいですが、報告・連絡・相談なら、友達と遊びに行くときなどに練習できそうですね。」
このように、「思いが一致している」パターンは数え切れないほどあります。
そして、この状態になると、
保護者の支援 × 担任の支援
が重なり合います。
私はこれを、
『プロ × プロの支援』
だと思っています。
学校でも。
家庭でも。
同じ方向を向いて支援が行われる。
すると子どもは、驚くほど力をつけていくことがあります。
ただし、どのケースにも共通する大切な前提があります。
それは、
子ども自身のやる気が伴っていること。
どれだけ保護者と担任の思いが一致していても、本人に「やってみよう」という気持ちがなければブレーキがかかってしまいます。
だからこそ、
できたことを褒める。
認める。
そして、少しだけ背中を押す。
その積み重ねが大切になります。
保護者と担任が同じ方向を向き、
さらに子ども自身も前を向いている。
そんなとき、子どもは大きく成長していくのだと思います。
そして、その環境をつくることこそ、
保護者というプロ、
教育というプロ、
それぞれの役割なのかもしれません。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回はいよいよ、
これまで紹介してきた
「一致」
「不一致」
とは少し違う、
謎の第3パターンについて書いていきたいと思います。
次回もよろしくお願いします。