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【赤字のまま隣を買う——欧州スタートアップの胃が痛い三重苦】IPOも資金も自力成長も詰まった若手CEOが、あなたの知らない「苦肉のM&A」に走り始めた理由。#欧州スタートアップ #MA #ベンチャー投資 #IPO #スタートアップ経営 #フィンテック #Pennylane #Vinted #海外ニュース

  • 割引あり

こんにちは、ポス鳥です。

今日のニュースはこちらです。



📰 今日のニュース1分まとめ

欧州のスタートアップが、 「自社をどう伸ばすか」ではなく「どの会社を買うか」 に、お金を使い始めました。

これまで企業買収は、上場済みの大企業や、創業30〜50年の成熟企業だけの戦略でした。それが今、 創業5〜10年、まだ赤字のスタートアップが、別の赤字スタートアップを買い始めている 。

これは、欧州の「上場できない・お金が来ない・自力で伸びない」という三重苦が、ついに表面化した証拠です。日本にも2〜3年遅れで、同じ波が来ます。


2026年5月14日、欧州のスタートアップ業界誌 Sifted(シフテッド) が、ある分析レポートを発表しました。

タイトルを意訳すると、こうなります。

「欧州のスタートアップが、現金を握りしめて、買収先を探し回っている」


少し噛み砕いて説明します。

🔍 これは、何が起きているという話か

Sifted(シフテッド) は、欧州のスタートアップ業界を専門に取材する、ロンドンを拠点とするオンライン専門メディアです。


母体は、英国の経済紙 Financial Times(フィナンシャル・タイムズ、通称FT) 。日本で言う日本経済新聞に近い、欧州の経済紙の総本山です。


そのFTが、スタートアップ業界専門に立ち上げた子メディアがSifted、と理解すると分かりやすいです。欧州のVC(ベンチャーキャピタル、スタートアップに投資する専門会社)や起業家のあいだでは、必読扱いされています。


そのSiftedが、 「2026年に入ってから、欧州のスタートアップが、調達したお金を自社の事業拡大ではなく、 他社を買収するために使う事例が急増している 」 と報じました。


具体的には、こんな場面で起きています。

・売上が思うように伸びないスタートアップが、似た事業をやっている小さな競合を買って、売上を上乗せする

・自社にない技術を、ゼロから開発するのではなく、その技術を持っている会社ごと買い取る

・海外進出する時に、現地のスタートアップを買って、一気に拠点と顧客を手に入れる

・人材不足を、買収によって「会社ごと採用する」(アクハイヤー、acqui-hireと呼ばれる手法)


例えるなら、 「魚屋がまだ屋台のうちから、隣の屋台を買い始めた」 ような状況です。


通常、屋台の魚屋は、 まず店を大きくして、固定店舗を構え、チェーン展開してから、ようやく他の魚屋を買収する 、という順番をたどります。


ところが今、欧州では、 屋台の魚屋がまだ屋台のうちから、隣の屋台にお金を出して買い取り始めている 。

⚡ そして、ここからが異例

このニュースの中身もインパクトがあるのですが、 「誰が、いつ、買収しているか」 が、さらに業界に衝撃を与えています。


通常、企業の買収は、すでに上場している大企業や、設立30〜50年経った成熟企業の専売特許でした。

例えば、米国のSalesforce(セールスフォース、企業向けクラウドサービス最大手)、Oracle(オラクル、企業向けデータベース大手)、日本のソフトバンクなどがその典型例です。


ところが、今回 Siftedが報じた買収側は、 シリーズB前後の、創業5〜10年程度のスタートアップ です。


シリーズBとは、 起業後にだいたい3〜5回目の資金調達ラウンドで、社員数100〜300人、年商10〜50億円規模の段階 を指します。


つまり、 「まだ自分たちも上場していない、まだ赤字の会社が、別の赤字会社を買い始めている」 ——これが、Siftedが「異例だ」と書いた点です。


そして、この記事を読んだ私(ポス鳥)が引っかかったのは、もっと根の深い問題でした。


「これは、若手スタートアップが急に賢くなった話ではない。むしろ、追い込まれて、買収しか道がなくなった話なのではないか」 という疑念です。

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💼 ポス鳥のコメント

貿易商として、欧州と日本の両方の中小企業を見てきて、私はこのニュースに 2つの感想 を持ちました。


ひとつ目は、 「やはり、欧州はM&Aで生き残るしかない局面に入ったな」 という感想。


ふたつ目は、 「これ、日本のスタートアップにも他人事じゃないぞ」 という感想です。


2026年5月時点で、欧州のスタートアップ業界には、3つの強烈な逆風が吹いています。

それぞれが単独でも厳しいのに、3つ同時に来ているので、出口が消失しつつある のです。


この記事では、 「なぜ若手が買収側に回るのか」「これは前向きな進化なのか、苦肉の策なのか」「日本人読者にどう関係するか」 を、順番に解きほぐしていきます。

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📑 本文予告

第1章では、 Siftedレポートの中身 を、もう少し詳しく見ていきます。


第2章では、 「なぜ欧州の若手スタートアップが、買収側に回らざるを得ないのか」 を、3つの構造要因に分解して解説します。


第3章では、 具体的な企業3社(Pennylane、Voi、Vinted) の動きを見ながら、レポートの実像を確認します。


第4章では、 「若手の買収戦略」に潜むリスク を、貿易商の現場感覚から指摘します。


第5章では、 日本人読者・日本のスタートアップにどう影響するか を、自分ごとレベルで考えます。

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