
#031 庭の池と広大な海。
ある記事への補完として
先日、こんな記事を読んだ。
「ガクチカが弱い学生は整理ができていない。企業が見ているのは思考の過程だ。派手な経験がなくても、整理できている学生は強い。」
この主張、一定の前提においては正しい。否定するつもりはない。
ただし、前提がある。
志望する企業のレベルによって、求められるものが根本的に違う。そしてトップ企業を志望するなら、整理の前に経験の強さが必要だ。
「整理できていれば伝わる」は本当か
記事の主張を正確に引き取ると、こういう構造だ。
どんな経験でも、「なぜその行動を取ったのか」「どのように考えたのか」を整理できていれば評価される。飲食店のアルバイトでも、深掘りできれば強いガクチカになる。
これは間違っていない。
一般的な企業の選考においては、この主張は大方機能する。
しかしトップ企業の選考において、この主張には限界がある。
庭にある池を泳いでいるのと、広大な海を泳いでいるのとでは、その深さも広さも根本的に違う。どれだけ庭の池を上手に泳いだとしても、海を泳いだ人間の経験には追いつけない。これが「整理できていれば伝わる」という主張の限界だ。