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青ず赀の゜ナタ 第章 ③

     音無の背䞭が校舎の䞭に消えたあず、盞銬はしばらく䞭庭のベンチに腰かけおいた。小さな颚が、むっずする熱気の䞭を䞀瞬だけ通り抜けおいく。日差しは盞倉わらず容赊がない。手の甲で額を拭いながら、さっきの自分の蚀い方を反芻した。正しかったのか。正しいっお䜕だ。胞の奥に小さな石が沈んでいくみたいな感芚だけ残っお、蚀葉の茪郭はもうがやけおいた。

     「よう、悠、䜕やっおんだ 時間あるなら䞀緒に売店行こうぜ」

     圱が差しお、芋䞊げるず蘇我蓮が笑っおいた。盞倉わらず背が高い。圱が䞀本の棒みたいに䌞びお、悠のスニヌカヌの぀た先たで芆っおいる。

     「  行く」

     立ち䞊がるず、蘇我はもう歩き出しおいた。小走りで远いかけるず、蘇我が明日緎習詊合があるず話はじめた。アタックを䞀本決めたずきの手のひらの感觊、ブロックを抜けた瞬間の空気の抜け——そういうバレヌの話を、圌は熱く語る。

    「なあ、悠。明日の詊合応揎しに来いよ」

    盞銬は「行くよ」ず答えた。蘇我の屈蚗のない笑顔ず声で誘われた途端、胞の石が少し軜くなった気がした。

     売店は冷蔵庫のモヌタヌ音が䜎く唞っおいお、倖界ず別の䞖界みたいに涌しかった。蘇我はスポヌツドリンクを䜕本も匕き抜き、さらにおにぎりをいく぀か、パンも䞀぀。長い腕が棚の間を気持ちよさそうに泳いでいく。盞銬はお茶ずおにぎりを䞀぀だけ。䌚蚈を先に枈たせお脇に避けるず、芖界の端で床に䜕かが転がっおいるのが芋えた。光を反射しお、埮かにきらめく䞞い茪。

     拟い䞊げる。指先にひやりずした感觊。次の瞬間、心臓が、ドクン、ず倧きく鳎った。立ちくらみの反察みたいに、䞖界の茪郭が急に濃くなる。耳の奥で血が走る音。掌に収たるブレスレットは、䞞い珠がいく぀も連なっおいお、ひず぀の茪ずしお息をしおいるようだった。

     「なあ、悠、䜓育通の暪で食おうぜ」

     い぀の間にか、蘇我が䌚蚈を終えお声を掛けおいた。盞銬は咄嗟にブレスレットをポケットにしたい、できるだけ平垞の声で「うん」ず返す。手のひらの熱は服の垃越しにじんじんず残っおいる。断れない性分は自分でもよく分かっおいる。垰宅郚の午埌は、誘いを断る蚀葉を知らないようだ。

     䜓育通脇は、グラりンドがよく芋えた。野球郚の掛け声、陞䞊郚の足音。遠くの山の皜線は癜っぜく霞んで、子どもの絵のように青い。蘇我はおにぎりの二぀目にもう手を䌞ばしおいる。

     「緎習はじめる前に栄逊぀けおおかないずな」

     蚀い蚳ずいうより、儀匏みたいな口ぶりだった。

     「悠も運動郚入ればいいのに。応揎されるのっお悪くないぜ。モテたりするし」

     「運動郚じゃなくおも、蓮はモテるよ」

     軜く返しながら、盞銬はポケットに手を入れた。忘れおいたブレスレットに指先が觊れる。ドクン。錓動がもうひずたわり倧きくなる。グラりンドからの応揎が、急にスロヌモヌション再生みたいに遅く、でも、はっきり聞こえた。熱気の揺らぎの䞭で、赀いものが走った。

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     それは最初、陜炎のいたずらかず思った。だが違う。现くお、しかしたっすぐに力匷い線がいく぀も、芳客の方から遞手ぞ、ベンチからピッチぞ、そしおたた返っおくるみたいに、空䞭を、地面の䞋を、同時に駆け巡っおいる。声が赀の脈になっお、䜓枩みたいに遞手の身䜓ぞ入っおいく。受け取った遞手からはたた別の赀が立ち䞊がる。その埪環は芋おいるだけで胞が枩かくなっお、目頭が少し熱を垯びた。

     「おい、悠、どうした 俺そろそろ郚掻に行くわ」

     蘇我の声で我に戻った。盞銬は反射的に手を振る。赀い脈はただ、グラりンドを巡っおいる。ブレスレットを芋぀める。「  呪いのアむテム」自分でもらしくない冗談が口から零れた。怖さはなかった。ただ、これを持ち䞻に返さなければ、ずいう感芚だけが劙に匷い。萜ずし物ずしお届けるのは明日でいいだろう。盞銬は「ず、ずりあえず垰るか」ず、誰にずもなく蚀っお、校門ぞ向かった。

    ぀づく

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    《キャラクタヌ玹介》

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    青春ファンタゞヌWeb小説『青ず赀の゜ナタ』党35話完結枈 《あらすじ》女子高生の䞉茪゜ナタは、人を想う「赀い脈」ず恚みや憎しみを宿す「青い脈」を芋るこずができる想鎮神瀟の嚘でもあった。ある日、同玚生の呚囲に青い脈を目撃する 静かな日垞の裏で、䜕かが動き出しおいた。

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