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知らない人がいっぱいいるだっおばよ

第14話 明日、隕石を萜ずしたす


倜。

旅先の宿で、空手家パパはスマヌトフォンを眺めおいた。

今日こそ平和だった。怪異なし、幜霊なし、胜力者なし。察策局からの呌び出しもない。

最近では、それだけで奇跡のような䞀日である。

「今日は早く寝よ」

垃団に転がりながらSNSを眺めおいるず、䞀本の動画が異様な勢いで拡散されおいた。

映っおいるのは、制服姿の少女だった。十代半ばくらいだろうか。河川敷らしき堎所で、カメラをたっすぐ芋぀めおいる。

少女は蚀った。

『明日の午埌六時、この街に隕石を萜ずしたす』

「    」

空手家パパはコメント欄を芋る。

『AI動画』

『䞭二病すぎる』

『䞀応通報した』

『隕石萜ずす系女子』

『明日仕事䌑みになる』

倧盛況だった。

胞元の魂カヌドが、かすかに震える。

「気のせい、気のせい」

肩の近くを飛んでいた小さな粟霊リュミが、画面を芗き蟌む。

「パパ。これ――」

「むタズラ、むタズラ」

スマヌトフォンを䌏せた。


「私は寝るよ」

「えヌ」

「おやすみ」

垃団をかぶる。

その倜、隕石は萜ちなかった。

圓然である。

問題は――翌朝だった。

     ◆

スマヌトフォンが鳎り続けおいた。

ニュヌス速報にSNS、緊急情報。眠い目を擊りながら画面を開くず、昚倜ずはたるで違う隒ぎになっおいる。

『小惑星、予枬倖の軌道倉化』

『囜内ぞの萜䞋可胜性』

『昚倜の“隕石予告動画”ずの関連は』

空手家パパは飛び起きた。

「どぞヌ」

リュミも飛び起きる。

「なに」

「隕石が迫っおるっお この街だよね」

「うん 動画にはこの街の名前が出おる」

昚倜の少女の動画が、今床は冗談では枈たない勢いで拡散されおいた。画面には名前も出おいる。

星野アカリ。十六歳。

そのずき、スマヌトフォンが鳎った。

衚瀺された名前は――黒瀬。

「うわヌ、嫌な予感ヌ」

通話ボタンを抌す。

「この電話は珟圚䜿われおおりたせん」

『    䜿われおるな』

䜎い声。

「隕石の件ですかヌ 私は䜕もやっおない 本圓だ」

『  誰もお前を疑っおいない』

黒瀬の声は真剣だった。

芳枬機関が小惑星の軌道倉化を確認した。珟時点の予枬では、今日の午埌六時。この街呚蟺ぞ萜䞋する可胜性があるずいう。

「うヌん、家ずかわかっおないの」

『䜏所は把握しおる。ただし本人は自宅にいなかった。譊察も動いおるが、こちらは胜力ずの関連を疑っお远っおいる』

玙をめくる音が聞こえた。

『  お前、たさか家に行こうずか考えおないだろうな』

「ふふ」

嫌な笑いが出た。

「黒瀬さん。電話をくれたっおこずは、奜きに動いおくれっおこずですよね」

『違う』

「了解」

『䞀蚀も蚀っおない』

リュミが耳を塞ぐ。

黒瀬のため息が聞こえた。

『  だが、お前なら普通の捜玢で拟えないものを芋る可胜性はある。勝手に突っ蟌むな。動くなら、たず俺にどこぞ行くか蚀え』

「動画が撮られた堎所っお分かりたす 孊校」

『孊校じゃない。背景を照合した。河川敷の遊歩道だ。叀い歩道橋の近く』

動画をもう䞀床芋る。

そのずき、リュミが画面ぞ顔を近づけた。

「パパ。ここ」

アカリの肩の埌ろに、䞀瞬だけ小さな光のようなものが映っおいる。䜕床拡倧しおも、空手家パパには圧瞮ノむズにしか芋えない。

そこぞ黒瀬から远加の情報が入った。今朝、同じ河川敷ぞ向かうアカリらしき姿が、防犯カメラに映っおいたずいう。

「オッケヌ ずりあえず接觊しおみるねヌ」

『埅お』

「いきなり察策局よりいいでしょ。女の人もいたほうがいいかな 雚宮さん呌ぶかなヌ」

『本人の郜合を確認しろ。それず星野アカリぞの接觊自䜓は蚱可するが、十六歳だ。脅すな。远い詰めるな。いきなり胜力を芋せるな』

「はい わかりたした」

『その返事が䞀番䞍安なんだよ』

     ◆

雚宮ナギに連絡するず、近くにいるらしい。十分ほどで来るずいう。

それなら先に様子だけ芋おおこう。

河川敷ぞ向かうず、すぐに芋぀かった。ベンチに䞀人、動画ず同じ制服姿の少女が座っおいる。

「いたいた」

「パパ、雚宮さん埅ったほうが――」

空手家パパは歩き出した。数分前に黒瀬から蚀われた泚意事項は、もう忘れおいた。

「どヌも」

アカリが顔を䞊げる。

「旅の空手家、空手家パパです。怪しいものじゃないよ」

「    」

少女は黒瞁県鏡を芋る。無粟髭を芋る。そしお、倧きなリュックを芋る。

「  『怪しいものじゃない』っお、自分から蚀う人、初めお芋たした」

「パパ。開始䞉秒で譊戒されおるよ」

「君がアカリさん」

「  はい」

「惑星ぶ぀ける系女子」

アカリの眉がぎくっず動いた。

「  惑星じゃないです。隕石です」

そこは蚂正するらしい。

「あなた、䜕なんですか 動画を芋お来たんですか」

「そうなんです。動画芋たのず、超垞察策局のお偉いさんに頌たれお――」

蚀っおから気づいた。

「あ、これ蚀ったらダメか」

「    」

「なんか、あんたり刺激しないようにずか蚀われお――あ、これもダメか。えっず、あっず」

「  空手家パパ」

埌ろから声がした。

振り返るず、雚宮ナギが額を抌さえお立っおいる。

「もう喋らないで」

空手家パパは口を閉じた。

アカリが雚宮を芋る。

「  超垞察策局」

その顔が倉わった。譊戒ではない。期埅を蟌めた県差しだった。

そしお、ほんのわずかな垌望。

「じゃあ  あなたたち、本圓にそういうのを知っおる人なんですか」

空手家パパは雚宮を芋る。喋らないでず蚀われたので、目線だけ送った。

雚宮はため息を぀く。

「私は雚宮ナギ。圌の説明は壊滅的だけど、あなたを捕たえに来たわけじゃない。たず話を聞きたい」

アカリはしばらく二人を芋比べた。

「  蚌明できたすか」

「䜕を」

「あなたたちが、本圓に普通じゃない人だっお」

空手家パパは胞元のカヌドを取り出した。

「ひかりヌ」

「ちょ――」

ぜうっ、ず掌に柔らかな光が灯った。

アカリが立ち䞊がる。

「    胜力者」

声が震えた。

「やっぱり  」

光を芋぀めたたた、泣きそうな顔で呟く。

「やっぱり、いた」



     ◆

「なんか蚳あり」

空手家パパは光を消した。

「おじさんでよければ話聞くよ お化け退治䜕床もしおるし、そこのお姉さんもおっかねえから」

雚宮の眉が動く。

「なんかいきなり匟みたいの飛ばすから すっげえから」

「  そうですね。あずで䜓隓させたしょうか」

アカリが、ほんの少し笑った。

それから俯き、膝の䞊で拳を握る。

「  䞉幎前なんです。お父さんず、お母さんず、匟が  絵の䞭に連れおいかれたんです」

空手家パパは少し考えた。

「なるほど、絵かヌ」

「  え」

「どうやったら入れるかな。絵に入れる知り合いいないっけ 連れ去られた人を助ける方法は  」

アカリが目を芋開いた。

「信じるずか  信じないずか、䜕も聞かないんですか」

雚宮が暪から答えた。

「そういう人なの。もう助けに行く前提で考えおる。本圓、䜕も考えおない」

アカリの目から涙がこがれた。

「䞉幎間  そんなふうに蚀っおくれた人、䞀人もいなかった」

そのずき、リュミが声を䞊げた。

「パパ」

アカリのすぐそばに、小さな星のような光が浮かんでいる。

アカリ自身には芋えおいない。

「なんだあれ 粟霊か 光っおるなんかいるよ 雚宮さん」

「  䜕かいる。うっすらずしか芋えないけど」

雚宮の目が鋭くなる。

リュミが近づいお芳察する。

「わたしずちょっず䌌おる気もするけど  分かんない」

小さな星の光は空手家パパに気づくず、必死に䜕かを蚎え始めた。アカリを指し、空を指す。たたアカリを指しお、たた空を指す。

「なんだこい぀ なんか空を指さしおるけど」

「隕石」

アカリが呟いた。

ピカッ、ピカッ、ピカッ

星の光が激しく明滅する。

「うわっ たぶんそれ」リュミが飛び退く。「すっごい『それ』っお蚀っおる」

空手家パパはアカリを芋る。

「隕石っおアカリさん呌んだの」

「    」

「すんげえな」

耒められるず思っおいなかったらしい。アカリが固たった。

「  すごくないです」

顔から血の気が匕く。

「私  呌びたした」

最初はそんな぀もりではなかった。

誰かに来おほしかった。信じおほしかった。家族を探しおほしかった。

もっず倧きなものなら、もっずすごいものなら、誰かが気づいおくれる。無芖できなくなる。

そう願い続けた。

そしお。

「呌んだんです。あの隕石」

雚宮の衚情が倉わる。

「星野さん。なら、今すぐ止められる」

「うん」

アカリは迷わず頷き、目を閉じた。䞡手を胞元で握るず、淡い光が生たれる。

数秒。

十秒。

「    あれ」

もう䞀床、力を蟌める。

「止たっお」

光が揺れる。

「  止たっおよ」

星の光が慌ただしく飛び回り、アカリの顔が青ざめおいく。

「  嘘」

震える目で、二人を芋る。

「だっお  私に呌べたんだよ だったら、簡単に  止められるんじゃないの おじさんたちならヌヌ」

空手家パパは雚宮を芋る。

「えっず おじさん、隕石は止めたこずないなヌ。雚宮さんならある」

「ないわよ」

即答だった。

「そもそも私の胜力は金属の操䜜。宇宙から萜ちおくる隕石を鉄球で殎っおもどうにもできないでしょう」

リュミが小さく手を挙げる。

「わたしも知らないよ」

星の光たで、なぜかぎょこんず䞊䞋した。

「もしかしお  」

空手家パパは空を芋䞊げる。

「倧ピンチ」

アカリの顔から、完党に血の気が匕いた。

     ◆

星の光が空手家パパの胞元を指した。

「カヌド」

詊しに取り出す。

「よし 光ヌヌ よくわからんけど照らしおみろヌ」

《光》が広がった瞬間、アカリが胞を抌さえお膝を぀いた。

「  っ」

「アカリさん」

雚宮がすぐに身䜓を支える。

「空手家パパ 止めお」

慌おお光を消した。

「倧䞈倫」

「  倧䞈倫です。胞が苊しくなっただけ」

星の光が慌おたように飛び回り、今床は空手家パパずアカリの間を䜕床も埀埩し始めた。

「あっ」

リュミが胞元を芋る。

「パパ。《光》じゃなくお  《光路》」

ピカッ

星の光が匷烈に茝いた。

「なるほど」

空手家パパは頷く。

雚宮が聞いた。

「䜕がですか」

「分かんない」

「でしょうね」

リュミが空䞭でずっこけた。

雚宮は少し考えおから蚀う。

「《光路》は、違う力同士を繋げられる。その子は星野さんの力ず䜕かを繋げろず蚀っおるのかもしれない」

星の光が猛烈に頷いおいる。

だが、空手家パパはアカリを芋た。顔色が悪く、息もただ敎っおいない。

「いや、埅お」

カヌドから手を離す。

「アカリさん、ボロボロだぞ。こんな状態で繋いで無理させるのはダメだ」

星の光も、激しく銖を暪に振った。

雚宮が頷く。

「それは正しい」

「わかった」

空手家パパは立ち䞊がった。

「ずいうわけで私䞀人で隕石止めおみよう」

「なんでそうなるの」

魂カヌドを倩ぞ掲げる。

「カヌドよ光れヌヌヌ 隕石にずどけヌヌヌ どっかいけヌヌヌヌ」

「埅ちなさい それで届くなら苊劎しな――」

光は空ぞ䌞びた。

さらに䞊ぞ。

どこたでも䌞びるように芋えたそれは、やがお现くなり、ぷ぀りず消えた。

「    」

空手家パパの膝が萜ちる。

「ぐえ」

雚宮が肩を掎んだ。

「銬鹿 隕石たで盎接胜力を飛ばそうずする人がある」

だが、届かなかったからこそ分かったこずもある。

空手家パパは顔を䞊げた。

「わかったぁヌヌヌヌヌ」

「䜕が 自分の頭が悪いこずが」

「ちがヌう これ、䞀人じゃ足りない」

スマヌトフォンを取り出し、黒瀬ぞ電話をかける。䞀コヌルで繋がった。

『  䜕があったか報告しろ』

「黒瀬さん 力を貞しおくれ」

『たず質問に答えろ』

「隕石はあかりさんが呌んだ。だけど止めれない。だから、ありったけの力を持っおる人をこっちに寄越しお」

『は』

「そしお街から人を避難させお、私が隕石を止める」

数秒の沈黙。

『  分かった。避難はもう動かしおる。さらに範囲を広げる』

黒瀬の声が倉わった。

指揮官の声。

『胜力者に぀いおはこちらで圓たる。お前は勝手に動くな』

「じゃあ私も呌ぶ」

『話を聞け』

ピッ。

切った。

雚宮が額を抌さえる。

「  黒瀬、今ごろ血圧䞊がっおそうですね」

空手家パパは魂カヌドを握った。

「《光路》」

光が走る。

ただし、人をここぞ匕き寄せる力ではない。空手家パパはただ䞀぀だけ願った。

――助けおくれ。


《光路》から、いく぀もの现い光が䌞びおいった。

向かう先は、これたで空手家パパが出䌚っおきた人たち。戊った者もいる。助けた者も、逆に助けられた者もいる。

本圓に瞁を結んだ盞手ぞ。

返事を匷制するこずはできない。来いず呜什するこずもできない。

ただ今、困っおいる。

力を貞しおほしい。

その想いだけを、瞁の向こうぞ送る。

そのうち䞀本の光が、青癜い電気の気配ぞ向かいかけた。

「おっず」

空手家パパはそこだけ閉じた。

リュミが目を䞞くする。

「なんでそこだけ」

「電気男だから」

「あの人は、たぶん味方だず思う、たぶん」

「やだ。ぜったい呌ばない」

ずころが、最埌に䌞びた䞀本だけは様子が違った。

地䞊ではない。

遥か䞊空ぞ。

「    」

空手家パパは銖を傟げる。

「誰だっけ 成仏したお化け」

     ◆

「アカリちゃんは早めに避難しようか。ここにいたら危ないからね」

「  私も残りたす」

アカリは立ずうずした。

「私が呌んだんです。なのに、みんなに任せお逃げるなんお」

小さな星の光が、アカリの顔の前で激しく点滅する。

「この子めっちゃ怒っおる」リュミが蚀う。「たぶん『䌑め』っお」

それでもアカリは俯いたたただった。

「アカリちゃん」

空手家パパは蚀った。

「君はただ子䟛だ。子䟛はね、問題を起こすんだ」

アカリが目を瞬く。

「それを倧人が解決する。圓たり前だろ」

アカリの目に涙が浮かぶ。

「  たた倱敗したら たた誰かに迷惑かけたら  」

「そんずきゃたた倧人がなんずかする」

「  倧人っお、本圓に解決しおくれるんですか」

「あったりたえだヌ」

空手家パパは胞を匵った。

「信甚できないなら、今回の事件」

びしっず自分を指す。

「私が䞞っず解決しおあげようではないかヌヌ」

アカリは泣きながら、少しだけ笑った。

     ◆

ほどなくしお、黒い車䞡が河川敷ぞ入っおきた。

ドアが開き、黒瀬が降りる。

「お前 『じゃあ私も呌ぶ』で電話切るな」

第䞀声だった。

空手家パパはアカリぞ囁く。

「ね。頌りになる鬌みたいな倧人も来たしょ」

「誰が鬌だ」

聞こえおいた。

黒瀬はアカリの前たで来るず、声を萜ずした。

「星野アカリさんだな」

「  はい」

「君はもう胜力を䜿うな。ここから先は俺たちが匕き受ける。念のため、察策局の車䞡で䌑んでいおくれ」

「でも  私が呌んだんです」

「だからずいっお、十六歳䞀人に党郚背負わせる理由にはならない」

空手家パパが暪から胞を匵る。

「アカリちゃんは䌑もうか。もう十分力䜿っおるからね」

「  私も残りたす」

「残るのはいい。でも、もう力は䜿っちゃダメだ」

空手家パパは呚囲を芋たわし、胞を匵る

「埌は頌りになる倧人たちにお任せだぜ」

「お前はたず俺の指瀺を聞け」

「はい」

「返事だけはいいな」

アカリは䞉人を芋た。

空手家パパ、雚宮、黒瀬。

そしお、小さく頷く。

「  お願いしたす」

     ◆

それから、《光路》に応えた者たちから次々ず連絡が入り始めた。

最初は斉朚レン。十䞀歳。《勇者の剣》を持぀、小さな勇者である。

『パパさん 今の光、パパさんですよね』

「おお 勇者 助けおヌ」

『勇者じゃないっお』

暪から黒瀬がスマヌトフォンを奪った。

「斉朚くん。埅ちなさい。勝手に来るな」

『えっ』

「子䟛は来させられない」

空手家パパが蚀う。

「でも勇者だよ」

「十䞀歳だ」

結局、レン本人の匷い垌望ず《勇者の剣》が今回の珟象に反応しおいるこずを確認したうえで、保護者ぞの連絡ず察策局の管理を条件に参加が認められた。

黒瀬は念を抌す。

「俺の指瀺には必ず埓え。危険ず刀断したら即退避。絶察に䞀人で突っ蟌むな」

「はい」

「それから」

黒瀬は空手家パパを指した。

「あれの真䌌はするな」

「そこ」

次に珟れたのはガンテツだった。

「よく分からんが、あんたが困っおるのは分かった」

「ありがずう」

その埌ろでは、戞塚ミナがガンテツの背䞭に半分隠れおいる。

「  人、倚い  」

「ミナさんも来おくれた」

「  垰りたい」

「ただ来たばっかり」

雚宮が小さく笑った。

さらに、黒い猫が䞀匹。

「ったく。劙なもん飛ばしお呌び぀けやがっお」

クロ。

「クロヌヌ」

「抱くな」

「ただ抱いおない」

「抱こうずしただろ」

続いお姿を芋せたのは、ヒヌロヌ《ノァリアント》。

「たた無茶なこず考えたな」

「今日は隕石だ」

「そうだな。盛り䞊がっおきた」

そしお、その隣には癜ず玺のヒヌロヌスヌツを着た男がいた。巊腕にはただ固定具が残っおいる。

空手家パパには芋芚えがない。

「前は挚拶できなかったな。俺は《グラビティ・れロ》」

以前、埡圱カナタを止めようずしお返り蚎ちに遭った胜力者だった。

「隕石を止められるなんお蚀わない」

男は空を芋る。

「でも、少しくらいなら力になれる」

「頌もしい」

そのずき、呚囲の空気が少し冷えた。

「  呌びたした」

「ぎゃあああああああ。耳元で囁くなヌヌ」

癜川レむナ。

幜霊である。

「レむナさんたで来た」

リュミが喜ぶ。

「呌ばれた気がしたので来たした」

「さすが幜霊代衚」

「倉な代衚にしないでください」

だが、黒瀬が連れおきた最埌の男を芋お、空気が倉わった。

黒田シンゞ。

か぀お《グレむノ》ず呌ばれた男。巚倧な右腕ず、額から䌞びる角。珟圚も察策局の管理䞋で、力の制埡蚓緎を続けおいる。

ノァリアントの衚情が硬くなる。

「  おい、倧䞈倫なのか」

黒瀬も即答しなかった。

「本来なら出す぀もりはなかった。珟圚も制埡蚓緎䞭だ。だから戊闘芁員ずしおは䜿わない」

「じゃあ、なんで」

シンゞ本人が答えた。

「俺が頌んだ」

静かな声だった。

「俺の力が、誰かを壊すだけじゃないなら  䜿わせおほしい」

黒瀬が続ける。

「嚘さんは安党な堎所にいる。監芖員を぀ける。異垞が出た時点で即離脱。それが条件だ」

「分かっおる」

ノァリアントはしばらくシンゞを芋おいたが、やがお口を開いた。

「  あんたも無茶をする」

「お互いにな」

そのずき、リュミが空を芋䞊げた。

「  パパ」

「ん」

「ただ䞀本、繋がっおる」

现い光が、地䞊ではなく、ずっず䞊ぞ䌞びおいる。

「宇宙」

「いやいや」

空手家パパは笑った。

「さすがに宇宙に知り合いなんお――」

止たった。

「    いたな」

「いたね」

リュミも思い出した。

雚宮が空手家パパを芋る。

「宇宙にも知り合いいるの」

「䞀人だけ」

「なんで」

「月極駐車堎に萜ちおきた」

「説明する気ないですよね  いや、たさか、本圓なんですか」

盎埌、察策局の無線が隒がしくなった。

『䞊空に未確認飛行物䜓 高速接近 航空機ではありたせん』

黒瀬がゆっくり空手家パパを芋る。

「  お前」

「はい」

「今床は䜕を呌んだ」

「えヌ、黒瀬さんも知っおるよヌ」

「未確認飛行物䜓をほいほい呌ぶな」

空の向こうから小型の船が姿を珟し、察策局が慌ただしく着陞区域を確保する。

やがお船が降りた。

ハッチが開く。

倧きなコヌトに、深くかぶった垜子。小柄な人圱には芋芚えがあった。

「ルルヌヌヌヌ」

ルルは空手家パパを芋る。

「  空手家パパ」

「久しぶりヌ」

「あなたから、劙な光が届きたした」

「宇宙たで届いた」

ルルは空を芋る。

「それず、この惑星ぞ接近しおいる倩䜓も確認したした」

䞀同が黙った。

空手家パパが、にやりず笑う。

「ルルさん」

「嫌な予感がしたす」

「宇宙船で隕石抌せない」

「嫌な予感が圓たりたしたが  わかりたした。恩人の蚀葉、埓いたしょう」

黒瀬が額を抌さえた。

「埅お。たず船の性胜を確認させろ。いきなり宇宙船を隕石ぞ突っ蟌たせるな」

「でも宇宙の専門家だよ」

「専門家ではありたせん」

ルルが即座に吊定する。

「私は逃亡者です」

「宇宙の逃亡の専門家」

「はい。すいたせん」

雚宮が吹き出した。

     ◆

午埌五時を過ぎた。

空は少しず぀赀く染たり始めおいた。

察策局を䞭心に䜜戊が組み盎される。

空手家パパの案は、極めお簡朔だった。

「みんなの力をカヌドで集める 隕石逞らす 以䞊」

黒瀬が額を抌さえる。

「  補足する」

《光路》は、力を吞い䞊げる装眮ではない。空手家パパ䞀人ぞ党員の力を集めれば、本人が耐えられない。

だから、䞀人に集めるのではなく、それぞれの力を、それぞれの圹割のたた、䞀぀の目的ぞ繋ぐ。

グラビティ・れロは、軌道ぞ働く重力を可胜な範囲で匱める。

ルルは宇宙船から芳枬情報を提䟛し、地䞊からでは分からない隕石の䜍眮ず倉化を䌝える。

ガンテツず黒田シンゞは、地䞊偎の《光路》が暎れた堎合の物理的な支え。雚宮ずノァリアントは珟堎の制埡。レンは《勇者の剣》が《光路》ぞどう䜜甚するかを確認しながら補助し、ミナは異垞発生時の退避経路を確保する。

癜川レむナに぀いお。

黒瀬が探すように呚囲を芋る。もずもず幜霊は芋えおいない。

「  癜川は」

「はい」

「    」

「困っおる顔ですね」

「応揎しおくれ」

「私だけ雑じゃありたせん」

「そしお星野アカリ」

黒瀬の声が䜎くなった。

「圌女の力は、最初から圓おにしない」

車䞡で䌑んでいるアカリを芋る。

「すでに消耗しおいる。俺たちだけでやる。星野の力を䜿うのは、本圓に他に手がなくなった時だけだ」

空手家パパが頷く。

「よし」

黒瀬が睚んだ。

「それず、お前」

「はい」

「《光路》を䜿うのはいい。だが、無理に出力を䞊げるな。前回たでの䜿い方ずは芏暡が違いすぎる」

「はい」

「お前1人でどうこうしようずか考えるなよ」

「    」

「なぜ黙る」

「なんにも考えおたせん」

「少しは考えろ」

     ◆

午埌六時前。

西の空は、鮮やかな倕焌けに染たっおいた。

河川敷には察策局による立入芏制が敷かれ、䜏民の避難も続いおいる。道路は枋滞し、ネットでは隕石の話題䞀色だった。

すでに䞖界䞭の芳枬機関が、この異垞な倩䜓を远っおいる。

今さら隠せる芏暡ではない。

黒瀬も分かっおいた。

「完党な隠蔜は諊める。今は人呜優先だ。映像ず情報の回収は埌。胜力者の個人情報だけは絶察に衚ぞ出すな」

「了解」

郚䞋ぞ指瀺を出した黒瀬は、倕焌けの空を芋䞊げた。

「  今日を乗り切っおから考える」

やがお、党員が䜍眮に぀いた。

レンは《勇者の剣》を握り、ガンテツず黒田シンゞが足堎を固める。雚宮、ノァリアント、グラビティ・れロ、ミナ、レむナ、クロ、リュミもそれぞれの堎所に぀いた。

ルルは宇宙船から通信を繋いでいる。

そしお空手家パパの胞元には、チペの魂カヌドもあった。

遥か䞊空。

ただ肉県では芋えない。

だが、来おいる。

『軌道確認。接近しおいたす』

ルルの声。

黒瀬が時蚈を芋る。

「党員、準備」

空手家パパは魂カヌドを握った。

「よっしゃヌヌヌヌヌヌ」

倧きく息を吞う。

「いくぞヌヌヌヌヌヌヌヌ」

《光路》が開いた。

䞀本、二本、十本。

光は、ここぞ来るこずを遞んだ人たちぞ繋がっおいく。

誰かを無理やり呌び寄せるためではない。応じるこずを遞んだ者たちの力を、䞀぀の目的ぞ結ぶための道。

これたで出䌚った人間。

助けた人間。

助けられた人間。

笑ったこずもある。怒られたこずもある。

その党郚が、今ここにある。

瞁。

そのすべおを、䞀぀の目的ぞ。

――隕石を逞らす。

「おおおおおおっ」

巚倧な光が倕焌けの空を貫いた。

グラビティ・れロが叫ぶ。

「接觊した」

ルルから通信が飛ぶ。

『軌道に倉化』

黒瀬が芳枬端末を芋る。

「よし 動いた」
だが、その衚情がすぐに倉わった。

「  足りない」

ルルからも同じ報告が入る。

『このたたでは衝突軌道を倖れたせん』

光の網が軋み、空手家パパの膝が沈む。

届いた。

確かに、人間の力が宇宙の隕石ぞ届いた。

だが、足りない。

そのずき、埌方に停められた察策局車䞡のドアが開いた。アカリが降りおくる。

「  私も」

ふら぀きながら歩いおくる。

「私の力  ただ残っおるから」

「たおヌヌヌヌ」

空手家パパが叫んだ。

「それ䜿ったら、アカリさんがどうなるか分かんないだろ ただ倧人だけでやれる」

魂カヌドを握る。

黒瀬が嫌な顔をした。

「おい」

空手家パパはカヌドを掲げた。

「私の党郚持っおけヌヌヌヌ」

「やめろ銬鹿」

《光路》ぞ、胜力ではなく自分自身を流し蟌む。

リュミが叫んだ。

「パパ」

胞の奥から䜕かを匕き剥がされるような痛みが走り、芖界が真っ癜になる。

「ぐ  」

足が震える。

それでも空手家パパは叫んだ。

「うおおおおおおお」



光がさらに匷くなる。

だが。

それでも、隕石は倖れない。

《光路》が激しく軋む。

グラビティ・れロが叫んだ。

「おかしい 動いおる 確実に軌道は動いおるのに」

『こちらでも確認しおいたす』

ルルの声が飛ぶ。

『これは――』

䞀瞬、通信が途切れる。

『倩䜓が、軌道を戻そうずしおいたす』

《光路》が激しく乱れ、空手家パパの身䜓が地面ぞ叩き぀けられる。

「パパ」

「切れ」

黒瀬が叫ぶ。

「今すぐ自分を切り離せ」

倱敗だった。

無茶をした。魂にたで手をかけた。

それでも隕石は止たらない。

だが。

《光路》は消えなかった。

レンが剣を握っおいる。ガンテツが螏ん匵っおいる。黒田シンゞの巚倧な腕が地面を支えおいる。

ノァリアントも、雚宮も、グラビティ・れロも。

誰も離しおいない。

そのずき、空手家パパの胞元から䞀枚のカヌドが滑り萜ちた。

チペ。

地面ぞ萜ちる寞前。

ふわり、ず浮いた。

たるで、小さな手が支えたように。

クロが目を芋開く。

「  チペ」

カヌドから枩かな光が広がった。

空手家パパに優しく觊れる。厩れかけた《光路》そのものを、そっず支えおいる。


「座敷ちゃん」

空手家パパは立った。

脚は震えおいる。

それでも腰を萜ずし、足裏で地面を掎む。

空手の立ち方。

「私が䞀番䜓鍛えおるんだヌヌヌヌ」

黒瀬が叫ぶ。

「もう立぀なヌヌヌ」

「螏ん匵るぞヌヌヌヌ」

「聞け」

リュミが空手家パパの肩ぞ手を添える。

アカリのそばにいた星の光も、《光路》ぞ近づいおいく。

厩れかけおいた光の網が止たった。

ただ、繋がっおいる。

アカリはそれを芋おいた。

自分が呌んだ隕石。

自分が起こした問題。

それなのに、関係のない倧人たちが、自分より傷぀きながら、ただ立っおいる。

小さな星の光が、アカリの前ぞ飛んだ。

アカリが胞に手を圓おる。

「  今床は」

あかり自身が、《星招き》が茝く。

「呌ぶんじゃない」

空を芋䞊げる。

「垰っおっお、お願いする」

黒瀬が振り返った。

「星野 埅お」

アカリは空手家パパを芋る。

「おじさん」

少しだけ笑う。

「  お願い。私にも、やらせお」

《星招き》ず《光路》。

二぀の力が重なる。

䞉幎間。

誰か来お。
誰か気づいお。
誰か私を信じお。

ずっず空ぞ向け続けおいた願いが、初めお倉わった。

――もう、来なくおいい。

――私は、䞀人じゃないから。

小さな星の光が匟けた。

『軌道埩元――停止したした』

ルルの声が響く。

黒瀬が叫んだ。

「今だ 党員、そのたた抌せ」

レン。雚宮。ガンテツ。黒田。ノァリアント。グラビティ・れロ。ミナ。レむナ。クロ。リュミ。チペ。

遠い空から支えるルル。

そしお、アカリ。

誰か䞀人の力ではない。

今たで繋がっおきた瞁のすべおが、《光路》の䞭で䞀本の巚倧な光になっおいく。

光は倕焌けの空を貫き、さらにその向こう――宇宙ぞ䌞びた。

『軌道倉化、増倧』

ルルの声が飛ぶ。

「パパ」

リュミが叫ぶ。

「今だよ」

空手家パパは、残っおいる最埌の力を光ぞ叩き蟌んだ。

「いっけえええええええええええええええ」

倕焌けを、巚倧な光が貫いた。

数秒。

長い。

長すぎる数秒。

誰も喋らない。

黒瀬が端末を芋぀め、ルルが宇宙から芳枬を続ける。

そしお。

『    倖れたした』

ルルの声。

黒瀬の端末にも、新しい軌道が衚瀺された。

「予枬萜䞋地点――消倱」

黒瀬が叫ぶ。

党員が振り返る。

「軌道倉曎成功 地球から逞れる」

隕石が去っおいく。

倉えたのは、ほんのわずかな角床だった。

だが宇宙では、そのわずかな角床が、やがお途方もない距離になる。

アカリの身䜓が、《星招き》の最埌の光に包たれた。

ぱきん。

䜕かが割れるような小さな音。

光が消えた。

アカリの身䜓が傟き、雚宮が抱き止める。

「  ほんずに」

アカリは倕焌けを芋䞊げた。

涙が流れる。

「止めちゃった  」

小さな星の光が、その頭の䞊で、ぎかっず嬉しそうに茝いた。

     ◆

「アカリさん」

空手家パパが駆け寄った。

「最埌ごめん。無理させた」

「  だい、じょうぶ  」

「倧䞈倫じゃない。救急車ヌヌはやくヌヌ」

雚宮がアカリを座らせる。

アカリは自分の胞元を芋お、もう䞀床だけ力を蟌めた。

䜕も起こらない。

「  力、なくなっちゃったみたい」

少しだけ寂しそうだった。

小さな星の光が、その頭の䞊にちょこんず座る。

アカリには芋えない。

それでも、なぜか圌女は笑った。

「でも  もう倧䞈倫」

そしお、空手家パパを芋る。

涙でぐしゃぐしゃの顔だった。

「おじさん。本圓に、隕石䞞っず解決したね」

「え あ、うん はっはっはっヌヌ」

空手家パパは胞を匵り、䞡手を高々ず突き䞊げる。

「おじさんは嘘を぀かないからねヌヌ」

倕焌けの空に、もう隕石はない。

街は残った。

みんな生きおいる。

「勝ったぞヌヌヌヌヌヌヌヌ」

すん。

力が抜けた。

そのたた真埌ろぞ。

ばたヌん。

「パパヌヌヌヌ」

「空手家パパ」

黒瀬ず雚宮が駆け寄った。

黒瀬はすぐに呌吞を確認し、続いお脈を取る。

数秒埌。

盛倧なため息を぀いた。

「  気絶しおるだけだ」

アカリが目を䞞くする。

「え」

「勝利宣蚀しお気絶する奎があるか  」

「    」

アカリはしばらく、倧の字になっおいる空手家パパを芋おいた。

それから。

「ふふっ」

笑った。

泣きながら、笑った。

倕焌けの䞋、隕石は去った。街も残った。アカリも生きおいる。

そしお、その党郚を芋届けた匵本人だけが。

倧の字で気絶しおいた。



     ◆

目を芚たすず、癜い倩井が芋えた。

「  知らない倩井だ」

「病院です」

雚宮だった。

「あず、起きお最初に蚀うこずがそれですか」

少し離れたずころには、黒瀬が腕を組んで立っおいる。

「よう。英雄。よく寝たな」

「  怒っおる」

「圓たり前だ」

即答だった。

「怜査では呜に関わる異垞は出おない。ただし、魂カヌドを介しお自分自身を《光路》ぞ流そうずした圱響は、俺たちにも党郚は分からん。しばらく胜力の䜿甚は犁止だ」

「はい」

「その返事、信甚できない」

窓の倖を芋る。

街はい぀も通り――ずは蚀い切れなかった。

隕石そのものは地球を倖れた。だが、䞖界䞭の芳枬機関が軌道倉化を蚘録しおいる。

河川敷から空ぞ䌞びた巚倧な光も、倚くの人間が目撃しおいた。SNSには倧量の映像が出回り、軍事兵噚説、宇宙人説、胜力者説、陰謀論ず奜き攟題である。

「今回は消せない」

黒瀬が蚀った。

「隕石そのものを䞖界䞭が芳枬しおるからな。察策局は、胜力者個人の特定を防ぐ方ぞ切り替えた」

「倧倉だねヌ」

「誰のせいで光の柱が立ったず思っおる」

「隕石」

「お前だ」

黒瀬はため息を぀き、それから少し声を萜ずした。

「もう䞀぀。あれだけの力だ。しかも最埌は、自分の魂たで突っ蟌もうずしたんだろう」

「うん」

「  䜕かに芋られおいおも、おかしくない」

「䜕か」

黒瀬はそれ以䞊蚀わなかった。

空手家パパ自身にも、䜕かが倉わったずいう実感はない。

ただ、あの日。

限界を越えお光を䌞ばした瞬間。

ほんの䞀瞬だけ。

遥か遠くから、誰かに芋られたような。

そんな気がした。

「パパ」

リュミが小さな声で呌ぶ。

「  しばらく無茶しちゃダメだよ」

「はい」

「ほんずに」

「善凊したす」

「ダメな返事だヌ」

そのずき、病宀の扉から、ひょこっず顔が芗いた。

「  おじさん」

アカリだった。

「おお 隕石系女子」

「もう隕石呌べないから、返䞊かな」

「そっか」

「なんでちょっず残念そうなの」

アカリの《星招き》は消えおいた。

䜕床詊しおも、もう応えない。あの日、隕石ぞ向け続けおいた「来お」ずいう願いを手攟したずき、《星招き》も消えた。

それでも、圌女は生きおいる。

頭の䞊では、本人には芋えない小さな星の光が、今もふわふわ浮いおいる。

リュミが手を振るず、星の光も揺れた。

アカリが蚀う。

「黒瀬さんが、私の家の絵  調べおくれるっお蚀っおくれたした」

黒瀬が頷いた。

䞉幎前。

父。

母。

匟。

絵の䞭ぞ消えたずいう家族。

アカリの衚情が曇る。

「3幎だ。絶察に助けられるずは蚀えんが 」

黒瀬は続けた。

「調べる」

アカリが顔を䞊げる。

「今床は『そんなこずがあるはずがない』では終わらせない」

「    はい」

ただ、終わっおはいない。

むしろ、䞉幎前から止たっおいた物語が、ようやく動き始めただけなのかもしれない。

アカリの家族はどこにいるのか。

絵ずは䜕なのか。

なぜ家族を連れ去ったのか。

䜕䞀぀分からない。

それでも。

䞖界のどこにも、自分を信じおくれる人はいない。

そう思っおいた少女の呚りには、今は黒瀬がいる。雚宮がいる。リュミがいる。本人には芋えない、小さな星の光もいる。

地球の倖にたで、助けを求める光ぞ応えおくれた友達がいる。

そしお。

魂たで燃やしお隕石を止めようずしお、最埌には勝利宣蚀しながら気絶する、意味の分からない四十二歳のおじさんがいる。

「ねえ、おじさん」

「ん」

アカリは少し笑った。

「今床は  私の家族も、䞞っず解決しおくれる」

空手家パパはニダリず笑った。

「あったりたえだヌヌヌヌ」

空手家パパの胞元で、《光》のカヌドがぜうっず茝いた。

そしお、その隣。

座敷童子チペの魂カヌドも。

ほんの少しだけ、優しく茝いた。



抌忍空手家パパです。

今回を持っお

シナリオ党クリアヌだぜヌヌヌ

いや、めっちゃ䞭途半端ず思った諞君

ごヌめんね😅

たた、シナリオできるたでお埅ちください。

ずりあえず、埌䞀぀、゚ピロヌグにお、空手家パパの物語は終わりたす。

うヌん、小説曞くのっお楜しいヌ
曞いおはいない

このお話は私が䜜った゜ロテヌブルトヌクRPGのリプレむです。

詳しくはこちらの蚘事をどうぞ💁


たあ、今回はリプレむず蚀い぀぀、仲間呌ぶずころでめっちゃ加筆したした

チャッピヌの限界で知らない人いっぱい来るんだよヌ

そんな絆はない😰
挿絵も知らない人いっぱい

たあ、䜕はずもかく読んでいただきありがずうございたす

本日の恒䟋お土産コヌナヌはヌ

超匩玚メテオ䜿い

FF7でも倧掻躍間違いなし、

星野アカリさんでヌす

倧きいお兄さんも喜んでくれるかな😂

倧事にしおね

抌忍

いいなず思ったら応揎しよう