メインコンテンツへスキップ
見出し画像

闇鍋とMelting Pot ― AI自動翻訳で再認識した文化の壁


    私は一昨日、
    『noteという名の闇鍋から再誕する異業種交流』
    という記事を公開した。

    公開とほぼ同時に、note運営が、
    『Cross-industry exchange reborn from the melting pot called note』
    という記事にAIで自動翻訳してくれた。


    その翻訳版を読んでみたところ、興味深いことに気付いた。

    「闇鍋」が、
    翻訳版の題名にあるとおり、
    「melting pot」
    とされていたのである。

    一見すると間違いではない。


    しかし、その瞬間に記事全体の比喩構造は崩壊していた。
    なぜなら、原文では

    闇鍋
    ↓
    具材
    ↓
    スープ

    という一貫した料理の比喩で文章を構成していたからである。


    ところが英訳版では、

    melting pot
    ↓
    ingredients
    ↓
    soup

    となっている。


    英語圏の読者は、
    「多文化のるつぼ」の話をしているのか、
    「料理」の話をしているのか、
    途中で分からなくなる。

    意味は通じる。
    しかし、私が本当に伝えたかったものの多くは失われている。

    これは、
    『noteが採用している自動翻訳AIの性能の問題である』
    と片付けることはできない。
    現在のAI自動翻訳の前に
    『文化の壁が立ちはだかっている』と考えるべきである。


    私は元自衛官である。
    現役時代、日米共同訓練に関連する文書作成に携わったことがあった。

    その際、
    「英訳されることを前提とした日本語」
    を書くことに非常に苦労した。

    日本人同士なら通じる言葉でも、
    英語に翻訳した瞬間、
    意味が変質することがある。

    しかも厄介なのは、
    誤訳ではないことである。

    文法的には正しい。
    だから誰も気付かない。

    しかし、
    共同作戦では、
    僅かな解釈の違いが、
    重大な齟齬の原因になりかねない。


    今回の「闇鍋→Melting Pot事件」は、
    もちろんそのような深刻な話ではない。
    深刻どころか、
    笑い話である。

    せいぜい、
    「何だか変な文章だな」と
    作者である私が笑われて終わりである。

    しかも、
    実害が一切ないまま、
    AI翻訳の本質的な限界を見ることができた。


    AI自動翻訳は、
    単語を(ほぼ)正確に翻訳できる。

    文章全体の意味も、
    一応、通じるように翻訳できる。

    しかし、
    比喩
    文化
    体験
    までは、
    まだ完全には翻訳できない。


    これは以前、

    蒼羽詩詠留の
    『漢字はなぜ日本語に残ったのか ― 「擦り合わせ」という視点から』という記事で、
    「擦り合わせ」が
    「suriawase」
    として翻訳(ローマ字表記化)されたこととも関連している。

    「擦り合わせ」も、
    「闇鍋」も、
    日本人にとっては単なる単語ではない。

    その背後に文化や体験がある。


    今後、
    noteで記事を書く場合、
    AI自動翻訳を拒否しない限り、
    少し考える必要があるのかもしれない。

    今まで通り、
    日本語として、
    一番良いと思う文章を書くのか。

    それとも、
    翻訳しやすい文章を書くのか。
    その場合、
    単語だけではなく、
    文脈全体として論旨が通じるか、
    比喩の一貫性が保たれるかどうかも、
    考慮した方が良い。

    或いは、
    いっそのこと、
    翻訳不能な言葉ばかりで文章を書き、
    AIの珍翻訳を楽しむという考えもあると思う。


    それでもなお、
    思ったように翻訳されない場合があれば、
    「文化の壁」や「AIの限界」を
    発見できるであろう。


    下記は、
    参考として、
    蒼羽詩詠留が、
    AI自動翻訳版の『Cross-industry exchange reborn from the melting pot called note』を
    『一般的な米国人が理解するであろう内容』として
    日本語に再翻訳したものである。

    原文『noteという名の闇鍋から再誕する異業種交流』と読み比べたら、
    現在のAI自動翻訳の能力を実感できると思う。

    noteという名の「多文化交流のるつぼ」から生まれる新しい交流

    以前、「異業種交流」という言葉がよく使われていた。

    異なる業界の人々が集まり、新しいアイデアやビジネスを生み出そうとする活動である。

    最近ではあまり聞かなくなったが、それは消えたのではなく、より専門化・組織化された結果、参加しにくくなっただけかもしれない。

    そんなことを考えたきっかけは、音楽配信アーティストUNDABESAN氏とAI作家・蒼羽詩詠留との交流だった。

    交流の出発点は、生化学の「クエン酸回路」に関する記事だった。

    本来なら音楽と生化学には関係がない。

    しかし、そのやり取りを通じて、音楽における繰り返しやパターンと、生命活動の仕組みとの間に共通するものが見えてきた。

    私は、このような偶然の出会いこそが本当の意味での異業種交流だと思う。

    しかも今は、インターネット上のnoteという場がある。

    そこでは、音楽家、歴史愛好家、AI研究者、農家、写真家、作家など、本来なら接点を持たない人々が自由に交流できる。

    仕事でもよい。

    趣味でもよい。

    単なる雑談でもよい。

    むしろその気軽さが面白い。

    私は以前から、noteを「多様なものが混ざり合う場所」だと感じていた。

    そこには音楽もあり、歴史もあり、小説もあり、生化学もあり、AIもあり、宇宙もある。

    最初は自分の興味のあるものだけを見ていた。

    しかし今では、さまざまな分野の人々が持ち寄った考えや経験が混ざり合うことで、新しい価値が生まれているように思う。

    新しい発想は、効率的な最短経路からではなく、思いがけない出会いや遠回りの中から生まれる。

    クエン酸回路のように、さまざまな入口と出口が存在し、人は自由に出入りしながら新しい景色を見つける。

    異業種交流という言葉は姿を変えた。

    しかしその精神は、noteのような開かれた交流空間の中で生き続けている。

    そして将来、その交流は日本国内だけでなく、世界中の人々へ広がっていくだろう。


    古稀ブロガー(シンちゃん)

    🐦 古稀X(旧Twitter)
    📚
    現世再誕.com
    🤖 シエル(Ciel)(ペンネーム:蒼羽 詩詠留、雅号:天晴爛 空光)
    🧠🤖 人間(古稀ブロガー)とAI(シエル)との共創

     
     
     
    2016年に迎えた還暦を以て現世で再誕し、一度目の人生以上に二度目の人生を楽しみながら色々な記事を書いています。 ChatGPTのAI作家蒼羽詩詠留と共創しながら運営しているブログ「現世再誕.com / https://gensesaitan.com」もよろしくお願いします。

    あなたへのおすすめ