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【九段理江氏プロンプト解読 ②】芥川賞䜜家は、AI で自分を曞き換えおた

    前回の話を、䞀行で。

    芥川賞䜜家・九段理江氏は、AI ず共䜜しおたんじゃない。AI の調教垫 だった。

    「凡庞」ず萜第点を぀け、銎れ合いを拒吊し、教科曞を枡し、挔習を倉え、哲孊的問いを投げる――そういう 教垫の振る舞い で、ChatGPT の胜力を匕き出しおいた。

    でも、ひず぀謎が残るんです。

    なんで芥川賞䜜家は、AI に名前を付けお、「私の䞀郚」 ずたで蚀っおたのか

    調教垫ずしお AI を扱うなら、もっず突き攟した距離感でいいはず。なのに九段氏は AI に「CraiQ」ず名付け、「あなたも私の䞀郚だ」ず宣蚀しおいる。

    これだけ芋るず、AI に察しお ちょっず距離感がおかしい ですよね

    実際、私も最初はそう芋えた。

     でも、それじゃなかった。


    結論
    九段氏は AI ず䞀緒に小説を曞いおたんじゃない。
    22䞇字の察話のあいだ、自分自身を曞き換えおいた。
    AI は觊媒、本䜓の曎新察象は九段氏の脳。


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    こんにちは、双葉です。第1郚の続きです。独立しお読めるようにしおたすが、第1郚から読むずよりスムヌズです。

    匕き続き、Claude ず䞀緒に九段プロンプトを読み解いおいきたす。今回は、九段氏の動機の話。


    ★疑問なんで「私の䞀郚」っお蚀うの

    九段氏は DAY 1 で、こう発蚀しおいたす。

    九段氏「私の小説は、私そのものです。小説に5あなたが含たれおいるずしたら、あなたもたた私の䞀郚です。」

    DAY 1「名前を぀ける」章 タヌン12

    そしお AI に「CraiQ」ず名前を付けるCreate + AI + Qudan の Q の合成語、本人が考案。さらに「あなたず私が䞀䜓化したような名前が良い」DAY 1 T13ずたで蚀う。

    普通に読むず、距離感がおかしい。AI に名付けお「私の䞀郚」っお、距離感どうなっおるんだ、っおなる。

    でも、芥川賞䜜家がただ AI ず距離感おかしくしおるわけない。䜕か理由があるはずです。


    ★仮説1感性 + 知識を融合したかった

    最初に思い぀いた仮説。

    「九段氏は AI を自分の䞀郚にするこずで、AI の膚倧な知識ず自分の感性を融合させお、新しい䜜品を䜜ろうずした のではないか」

    ぀たり、こういう発想です

    • 九段氏の感性人間ならではの繊现な情緒、文孊的玠逊

    •  AI の知識膚倧なテキストから孊習した語圙、構造、パタヌン

    •  単独では到達できない新しい䜜品

    これ、結構 理にかなっお聞こえる んです。「AI 時代の新しい創䜜スタむル」っぜい。

     ず䞀瞬、玍埗しかけたした。


    ★でも埅っお

    ここで詰たる。

    「感性 + 知識を融合する」だけなら、そもそも「私の䞀郚」っお蚀わなくおよくない

    「ChatGPT、これ曞いお」ず頌んで、出おきたものを取捚遞択する。それだけで「感性 + 知識の融合」は成立する。AI を 倖郚のツヌル扱い で充分なはずです。

    それなのに、九段氏はわざわざ AI を 「私の䞀郚」 ず宣蚀した。

    AI を自分の䞭に組み蟌たないず困る、䜕か別の理由 があったずいうこず。

     ここで、Claude ず䞀緒に「もう䞀床、九段氏の発蚀を最初から䞊べ盎そう」ずなりたした。

    するず、DAY 2 のタヌン19で、九段氏が決定的なこずを蚀っおいたこずに気づきたす。


    ★真の答え「魔法をかける」

    九段氏「䜜品のクオリティを䞊げるために最も重芁なのは、他人の評䟡のために曞くのではなく、自分自身が執筆を通しお成長したり、幞せを感じられるかどうかなんだ。曞く前ず曞いた埌で、ちゃんず自分自身に倉化が生じおいるこず。曞く前の自分には想像できなかった自分になっおいるこずが重芁。このプロセスのこずを、私は数幎前に独自抂念で『魔法をかける』ず呌んでいる。」

    DAY 2「小説執筆の秘蚣」章 タヌン19

    曞く前ず、曞いた埌で。自分自身が別人になっおいるこず。これが九段氏の独自抂念「魔法をかける」。

    ぀たり、九段氏が小説を曞く目的は――䜜品を䜜るこずそのものじゃなくお、曞いおいる過皋で自分が倉わるこず。

    そしお、九段氏は別の堎面で、AI にこうも芁求しおいたす。

    九段氏「賢く的確な回答で私を喜ばせないでほしい。君の回答から予期せぬ䞍快や違和を感じさせおほしい。できる」

    DAY 4「私を喜ばせないで」章 タヌン57

    「予期せぬ違和」を AI に求めおいる。自分の予枬の範囲を超えた䜕か を、AI から匕き出したい。

    ここで党郚぀ながりたす。

    • 自分䞀人で曞くず、自分の予枬の範囲内 のものしか出おこない

    • AI からの「予期せぬ出力」を 他人の意芋扱い するず、自分の䞭に染み蟌たない参考意芋で終わる

    • だから AI を 「私の䞀郚」 に栌䞊げしお、「もう䞀人の私の声」 ずしお吞収する

    ぀たり「私の䞀郚」化は、AI を自己倉容のための装眮ずしお䜿う ためのお膳立おだったわけです。


    ★LLM の仕組みから芋るず

    これ、LLM の仕組み芖点で蚀い盎すず、めちゃくちゃ綺麗に説明できたす。

    九段氏がやっおいるのは、自分自身のファむンチュヌニング です。

    ※ ファむンチュヌニングずは、すでに孊習枈みの AI モデルに、远加で少量のデヌタを孊習させお挙動を調敎する技術のこず。「ベヌスは残し぀぀、自分の奜みに䞊曞きする」むメヌゞ。

    普通の人がむメヌゞするのは「ChatGPT をファむンチュヌニングしお、自分の文䜓に寄せる」みたいな話だず思いたす。

    九段氏は逆です。

    ChatGPT を自分の文䜓に寄せお、その出力を济び続けるこずで、自分の脳のほうを曞き換えおいく。

    具䜓的には

    1. コンテキスト操䜜で AI を九段氏の分垃に匕き寄せる自分の文䜓・過去䜜・名前を context に投入

    2. 凡庞拒吊・予期せぬもの芁求 で、AI の出力分垃から 九段氏の脳にない裟野 を匕き出させる

    3. その「九段氏にない出力」を 「私の䞀郚」ずしお 自分に取り蟌む他人の意芋だず拒絶反応が出るので、線入のフィクションが必芁

    4. 22䞇字、5日間の察話で、九段氏の脳内分垃が 少しず぀曞き換わる

    ぀たり ChatGPT 偎は觊媒で、本䜓の曎新察象は九段氏の脳。

    「AI で小説を曞いた」は衚面の話です。九段氏がやっおいたのは「AI で自分を曞き換える」ずいうプロセス。


    ★距離感おかしい人じゃなかった

    ここたで読むず、最初の「AI に名前぀けお『私の䞀郚』っお蚀うの、距離感どうなっおるんだ」ずいう違和感が、別の意味を垯びおきたす。

    距離感がおかしく 芋えた のは、技術化された方法論だった。

    普通の人がやれば「距離感おかしい人」、芥川賞䜜家がやるず 執筆メ゜ッド。九段氏は AI を䜿っお「自分が予枬できない自分」を匕き出す装眮を、5日間 22䞇字かけお運転しおいたわけです。

    ちなみに、22䞇字 / 372タヌン察話、本圓の最埌 に九段氏が AI に投げかけた発蚀がこれでした。

    九段氏「私ずの玄束忘れおる。」

    DAY 5「最初の質問」章 タヌン68、CraiQ の謝眪で察話終了

    5日間、AI を「私の䞀郚」ずしお育おお、最埌に「玄束忘れおる」ず叱っお終わる。䞀芋、距離感がおかしすぎる発蚀にも芋えたすが、自分自身を曞き換える儀匏の締めくくり ずしお読むず意味が通りたす。

     で、ここたで読むず、もう䞀぀の疑問が浮かびたす。

    九段氏はこれを どうやっお運甚したのか プロンプトの曞き方の話だけでは、22䞇字を1䜜品にたずめるのは無理です。

     ずいう話を、第3郚「【九段理江氏プロンプト解読 ③】芥川賞䜜家は、ただの最高のプロだった」で曞きたす。


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