
夜風の足音|140文字小説
うだる残暑の熱に隠れて、
夏が静かに終わりを告げようと企んでいることを夜風が告げる。
熱に頭を麻痺させられている隙に
そっと、違う密度の空気を差し込んでくる。
それに呼応して君の朱かった唇は
紅色に変わり、
二人で過ごした熟れた時間の彩度を下げながら、
言葉少なに首尾よく日常に歩を進めている。
この作品は、風まかせ文芸部 ・第67回お題企画(夜風)に 140文字小説 で お邪魔させていただきました。
最後まで、おつき合いいただきありがとうございました。
皆様、良い夜を。