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夜風の足音|140文字小説

    硝子鳥



    うだる残暑の熱に隠れて、

    夏が静かに終わりを告げようと企んでいることを夜風が告げる。

    熱に頭を麻痺させられている隙に

    そっと、違う密度の空気を差し込んでくる。


    それに呼応して君の朱あかかった唇は

    紅色べにいろに変わり、


    二人で過ごした熟うれた時間の彩度を下げながら、


    言葉少なに首尾よく日常に歩を進めている。









    この作品は、風まかせ文芸部 ・第67回お題企画(夜風)に 140文字小説 で お邪魔させていただきました。




    最後まで、おつき合いいただきありがとうございました。
    皆様、良い夜を。



     
     
     
    こんにちは、硝子鳥(がらすどり)と申します。 シンガポール在住。現実と幻想の境界で、日常に潜む少し奇妙で美しいものを探しながら言葉で色を塗るように短編小説・ショートショート・エッセイ・詩などを書いています。あなたの日常に、そっと忍び込めたら嬉しいです。

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