
天使の子シリーズ⑤|小さな発見を集める子
その子は、
どんぐりを拾い集める
リスのように、
みんなが見逃した発見を
ポケットに集めていました。
地面を見ていると、
ダンゴムシがいました。
ちょっとさわると、
ころん。
まるくなりました。
「へぇ〜」
その子は、
なんだか楽しくなりました。
おやつの時間には、
おかしのふくろを
ひっくり返して見ていました。
「へぇ〜」
「お母さん、
なんか書いてあるよ」
今日のラッキーアイテムは、
「青い靴下」
そう書いてありました。
その子は、
自分の靴下を見ました。
青でした。
なんだか
うれしくなりました。
またある日。
いつもあった電話ボックスが
なくなっていました。
誰も気にしていません。
でも、
その子は気がつきました。
人とお話をするときも
そうでした。
小さなつぶやきも、
その子は大切にしていました。
だから、
誰も気づいていない
素敵なところを
たくさん見つけることができました。
その子のポケットは、
小さな発見で
いっぱいになっていきました。
ある日、
お母さんが
洗濯をしようとして、
ポケットの中に
手を入れました。
すると、
ころん。
ダンゴムシが
出てきました。
お母さんは、
びっくりしました。
その子も、
びっくりしました。
「まだいたんだ」
2人はおかしくて
笑い転げました。
そして今日もまた、
ポケットに小さな発見を
拾い集めているのです。