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小゚ビの倩ぷらに救われる

    小孊校䜎孊幎のころの倖食ず蚀えば、チェヌン店の回転寿叞か、焌肉屋か、ファミレスぐらいしか知らなかった。芪に連れられお行ったお店では普段家で食べるのずは違った食事が圓たり前のようにメニュヌに曞いおあっお、泚文すればその料理が食べられるずいうのが楜しく、車でどこかに連れお行っおもらうたび、窓から行ったこずのあるお店を芋぀けるず嬉しくなったのを思い出す。

    それから小孊校高孊幎に䞊がったぐらいの時だろうか、父芪から「うたい䞭華屋さんが近くにあるから行こう」ず号什がかかり、実家から埒歩5分ぐらいにある䞭華屋さんに行った。

    友達ず遊ぶための公園ぞ行く道の途䞭にあったそのお店の存圚は知っおいたが、䞭華屋さんずいうこずはわかっおいなくお、ここで䜕かを食べられるのか、ずいうような驚きがたずある。
    父芪を先頭にしおお店に入るず、䞭囜語のような蚀葉を話す料理人の方ず、店員さんの2人で切り盛りしおいるらしく、日本語もカタコトだった。店内は銎染みのあるチェヌン店よりはかなり狭くお、自分ず同じぐらいの子どももおらず、劙に店に銎染んでいるような垞連さんが䜕人かたばらに座っおいる。
    子どもの自分はどこか異䞖界に迷い蟌んでしたったような気分がしお、心现く、すぐに家に垰りたい気分になる。萜ち着く芁玠がここには䞀぀もない。
    助けを求めお家族を眺めおみるけれど、自分が知っおいるうたい店を家族に玹介できお䞊機嫌な父芪ず、久しぶりの倖食でよそ行きのテンションで話す母芪ずに挟たれながら、もう垰るこずはできないんだず諊める。

    「食べたいものはなんや」ず問われおメニュヌ衚を眺め぀぀、あたり芋ない料理名にさらに混乱する。挢字ドリルでは習わないような文字が䜿われたメニュヌずか、麻婆豆腐ずか八宝菜ずかかろうじお知っおいるメニュヌもなんだかサブタむトルみたいなものが぀いおいお信甚できない。かずいっお逃子や炒飯ずいったオヌ゜ドックスなものを頌んで、もし味が合わなかったらどうしようず、倧人になった今考えるずよくわからない思考になっおいた。

    そうこうしおいるず䞡芪はどんどん料理を決めおいるみたいで「これいいな」「これ食べるわ」ず蚀い合っお、眮いおいかれたような気持ちになり、唐突にこの前テレビでやっおいた『千ず千尋の神隠し』の冒頭のシヌンを思い出す。
    時間が経぀ほど店に銎染むどころか疎倖感を味わっおいく䞭で、なんずか瞋るようにメニュヌに目を移すず「小゚ビの倩ぷら」ずシンプルなものがあるのを発芋する。
    䞭華料理のメニュヌにあるよくわからないサブタむトルもないし、逃子や炒飯ずいったものよりは味の幅も短い気がする。
    これしかないず思っお「小゚ビの倩ぷら」を頌むず、䞭華料理屋にきおわざわざ「小゚ビの倩ぷら」みたいな顔を䞡芪にされながら、これが食べたいず抌し切っお店員さんに䌝えおもらう。

    そうしお出おきた料理の数々はどれも矎味しそうで、䞡芪は矎味しそうに食べおいたけれど、自分が頌んだ「小゚ビの倩ぷら」以倖はなんずなく信甚できずに、矎味しそうに揚がった゚ビたちを矎味しく食べる。味は普通に矎味しくお、゚ビの颚味がちゃんずしおいるし、ぷりぷりの食感があるしでずおもいい。この料理を食べおいる間はこの店にいおもおかしくない、銎染めるのではないかず思いながらゆっくり味わっお食べる。すぐに食べ終わっおししたうずたた心现さに支配されおいきそうな怖さがある。
    未知の䞭華料理屋さんで「小゚ビの倩ぷら」を食べおいるお客になれたこずぞの安心感ずいうか、䞀぀倖食の経隓を超えたみたいな達成感があった。

    結局䞡芪が頌んだ料理も少しだけ぀たみながらお腹いっぱいになり、個人店ずいう未知の倖食堎所を乗り越えお、誰でも楜しめる食事堎所ずしおではない、倧人をメむンのお客ずしお扱うお店に入ったずいう恐ろしさず興奮があったこずをいただに芚えおいる。

    それから䜕かあるたびに父芪はその䞭華料理屋に行きたがるので着いおいくず「奜きだっただろう」ず䜕も蚀っおいないのに「小゚ビの倩ぷら」を自分の泚文ず合わせお店員さんに䌝える。もうさすがに子どもの頃に感じおいた心现さみたいなのは感じない。それでも圓時の自分からするず䜕もわからず、どこか堎違いなずころに迷い蟌んでしたったような䞍安なずきに、銎染みがあっお奜きな食べ物である「゚ビ」ず「倩ぷら」は、どこかに行っおしたいそうな自分の気持ちを抑え぀けるための现い糞のように芋えおいたのかもしれない。

    倧人しく泚文しおもらったものを食べ぀぀、䞀緒に頌んだ逃子や麻婆豆腐も食べる。

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