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怖い話

    今回はちょっとホラーです。
    苦手な方は読まないでね。


    若い頃、思春期の多感な時期って
    アンテナが色んな方向に向くんでしょうね。
    街の流行りや友達の情報、テレビの内容や新商品の入荷情報なんかもすぐにキャッチしていたものです。

    ただ、あまり繋がりたく無いモノにまで繋がってしまう事も良くありました。


    それは俺が中学生の頃のお話。
    修学旅行で行ったある旅館で、
    クラスの連中6〜7人で一部屋となり、
    部屋に入ってすぐ目に入ったのが、
    大きな窓。
    そこから見える景色は、目の前が斜面になっていて、なぜか墓石が3つ。
    奥にひとつ、ふたつが手前の陣形を取るような形で配置されていました。

    一瞬何故かゾッとしたけど、友達たちとの泊まりにワクワクしてて、すぐに忘れてしまっていた。

    夜、就寝時間になり先生がひと部屋ひと部屋周り、電気を消して行く。

    俺らの部屋にも先生が来て
    「早よ寝ろよー、しょーとー!」と言って
    電気を消された。

    真っ黒である。
    ちょっとの明かりもない。
    窓は障子が閉まってるせいもあるのか、月あかりすら無い。
    ほんと真っ黒だった。

    その時俺は全然眠れなくて、ガバっと起きてみた。
    そして周りを見渡した。
    もちろん、真っ暗なんで何も見えない。
    でも、俺の布団の横にもっと真っ黒なモノがうずくまっているのがわかった。
    「はっは〜ん、さては隣の部屋とかから誰かが遊びに来て、ふざけてるんだな」
    そう思って、突っつこうとした。
    手を伸ばしかけた時に、またゾッとしたものがあった。
    「アカン、触ったらアカンやつや」
    咄嗟にそう感じて、慌てて布団に潜って無視をした。

    そのまま眠ってしまった。


    次の日の朝、みんなをちょっと怖がらしてやろうと思って
    「昨日の夜なぁ、俺の横に誰かうずくまっててん」
    ちょっと怯えるような演技で言った。

    すると、友達たちは口を揃えて
    「え?お前もか?」って。

    部屋の布団配置の図を描いて
    みんなの話を統合すると、
    どうやらそのうずくまってたモノは
    3体居て、窓から見た墓石の配置そのままの配列でこの部屋に居たようだった。

    ただ、それだけの話しなんやけど
    あの時触らなくて良かったなぁと思った。
    それが最初の霊体験だったと思う。

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    そんなとこで、うずくまんなや。



    高校生になって、先輩たちと良く遊ぶようになった。
    先輩の家は結構田舎で、竹やぶ横の細い道を抜けると近道だと言うので自転車で先輩の後ろに乗せてもらい、
    竹やぶ沿いの細道を走った。

    その時、竹やぶの奥にこっちの自転車と同じくらいの速さ、いや向こうの方が速いスピードで人影が移動して行った。

    俺は特に意味もなく先輩に聞いたんだ。
    「竹やぶの向こうにも道があるんすか?」
    キッと自転車を止めて先輩が言う
    「なんで?道なんか無いで」

    「え?だって、すごいスピードで竹やぶの向こうを走って俺らを追い抜いた人がいたんすよ」
    と言うと先輩は
    「気持ち悪い事言うなよ〜、ちょっと見せたるわ」
    そう言って二人乗りのまま、竹やぶの中に入って行った。
    竹やぶはそんなに広く無くてすぐに端まで来た。
    「ほら」
    先輩がそう言って、アゴでくいっとする。
    崖になってて、下には川が流れていた。

    アレはなんだったんだろう。

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    こっちは自転車、並走すんなや。



    また、日は変わって同じ先輩ん家で他の友達含め4人で遊んでた時、
    「ちょっとコックリさんしようか」
    となって面白半分怖いもの見たさでやる事になった。

    最初は誰が誰を好きだの、次の試験はどうだの、くだらない話を答えてもらってた。
    そろそろやめようかとなって、
    「お帰りください」とすると
    「NO」に10円玉が行く。
    何度やっても「NO」
    だんだん怖くなって来て
    一人が10円玉から指を離してしまった。
    その瞬間、俺の左の鼻の穴がビッと引っ張られた。
    ビックリしてみんなそのまま手を離し、コックリさんはうやむやに終わってしまった。
    その後俺の正面に居た友達に言われた。
    「大丈夫?鼻引っ張られてたやろ?」
    そう、俺の鼻が引っ張られてたのは気のせいでは無く、物理的に見えない何かに引っ張られたのが第三者から見てもわかったらしい。

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    鼻引っ張んなや。

    そんな思春期の怖い思い出。
    今はすっかりそんな体験もなくなったなぁ。

     
     
    絵と文章で描く初老の会社員 妻と子と暮らし、小さな喜びや日常を描いてます 別アカウントで しじみ 駆(SHIJIMI KAKERU)として主にショートショートも書いてます。 ※Amazonアソシエイトで適格販売により収入を得ています。まだ得れてませんけどね。

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