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I dear one

    I dear one

    親愛なる君へ

     僕がこっそりと拙い英語で書いたラブレター。それを目敏く見つけて君はこう言ったね。

    「I dearじゃない。こういう時は、My dearを使うの。」

     ラブレターが見つかってしまった事と、簡単には読まれないように英語で書いたというのにあっさり読まれ、挙句、間違いを指摘されてしまった僕は真っ赤になって何も言えなくなった。
     けれど怪我の功名。そのお陰で君は得意の英語を僕に教えてくれるようになった。

     そうして長い年月が過ぎ、君の容赦ないスパルタ教育の賜物で、英文のプロポーズに君は満点をつけてくれた。

    「バチェロレッテパーティーしてくる!」

     英語が好きな君は英国文化も好きだった。だから君らしいなと、無邪気に笑う君を見送った。

     それが最後になるなんて思いもせず。

     I dear……。

     ねぇ、間違ってるよってあの時みたいに言ってよ。

     ……Dear one。

     今度は正しいねって笑ってよ。

     何度でも英文でプロポーズするよ。
     だから……。

    I dear one

     最愛なる君へ

     だからどうか、嘘だよと言って目を開けてよ……。


    #片想い文芸部

     
     
     
    お題ハングラー・書く事に全振り・SS・短編を増産 (情報過多が苦手な為フォロー等あまりできません) *好きな作品に勝手ながらスキ等させて頂いております。お礼返しはまた素敵な作品を読ませて頂ければと思います。