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カンパで万札投入!

    よぉた

    このお正月、高校の学年同窓会がありました。ちょうど還暦になった学年なので、還暦同窓会と銘打って開かれました。
    同学年400人超のうち、約100人が集まりました。たまたま校長が同級生だったこともあり、母校の会議室を開放してくれたので、久々に母校の校舎に足を踏み入れることができました。

    高校を卒業してから間もなく42年になります。
    同級生のなかには、40年以上の歳月をかけてフリーザばりの形態変化をしていた者も少なくありませんでした。

    パッと見てわからない者どうしは、首から下げた「クラスと氏名(旧姓)」を各自で手書きしたストラップをめくりながら確認し合うという、人間神経衰弱の場面もありました。まあ、めくってもピンと来ない場合もあったような……

    そして後半は、同級生の現校長から、「母校の創立記念式典のための寄付が不足しているので協力してほしい」と話があり、プラスチック製の透明の筒を持って幹事が回りはじめました。すると、さすが母校OBの集まりです。みんな千円札を取り出して、1人1枚入れていきました。
    透明の筒には、だんだん千円札が増えていきました。

    もちろん私も前に習おうと財布を取り出しました。そして、愕然としました。

    財布の中には、1万円札2枚と小銭しかなかったからです。

    どうしたものだろうか? 筒の中に小銭ジャラジャラは集金計算に迷惑がかかりますし、セコイ人間だと思われそうです。「オレはせこくないぞ!」そう思い悩んだあげく、私は決心しました。

    「母校のためだ!」私は決死の覚悟で透明の筒に1万円札を入れたのです。

    「オオー!」「よーぴー、すげえ!」
    クラスメイトからどよめきが起こりました。
    「マジ? さすがよーぴー、ありがとう!」
    幹事にはそう言われました。そりゃあ、そうでしょう。みんなが千円しか寄付しないのに私は10倍のお金を入れたのですから……

    そして、私はこう言いました。

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    そばに座っていた同じクラスのメンバーからは、いっせいに笑いといじり声が……
    「寄付におつりってはじめて聞いたわ(笑)」
    「やっぱ、よーぴーだわ(爆)」

    いやいやいやいや……
    私は至って普通の人間です。そこまで母校に奉仕の心を持った、慈悲深い人間ではありません。自分の身の丈にあったことをするだけの人間、背伸びは禁物です。

    しかし、私の入れた万札効果はあったようで、透明の筒から見える一番端に入ったせいで、事情を知らない他のクラスのシマでは、「うぉ、万札入ってる!」という声が聞こえてきました。『そうでーす。1万円札を入れたのは私でーす。入れただけで、払ったわけではありませーん』と、私は心のなかでつぶやいていました。

    という出来事がありましたが、どうでもいい昔話に花を咲かせた、とても楽しいひとときでした。
    同窓会実行委員(幹事)のみんな、余生に向けて再びつながり合う機会を持たせてくれて本当にありがとう!
    校長の〇〇くん、寄付金大切に使ってね。何に使うか知らんけど……



     
     
     
    還暦で会社を退職しました。現在、おじさんエッセイスト&童話作家を目指して修行中です。商業出版ではありませんが、絵本は一冊、世の中に出してもらうことができました。これからも、無理せず徒然なるままに、エッセイや童話、ちょっとした小説を書いていきたいと思っています。

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