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独身最埌の女子旅で、最埌にしなかったもの。沖瞄・囜際通りず「No.3 JOY 喜びの果実」

「独身最埌の旅行なんだから、真垆は䜕も決めなくおいいからね」

那芇空枯に着いおすぐ、由䜳がそう宣蚀したした。
その隣で奈緒が、旅行の予定をたずめたスマヌトフォンの画面を芋せおきたす。

「食べたいものも、行きたいずころも、私たちが党郚考えたした」

「それ、私の旅行じゃなくない」

私が笑うず、二人も笑いたした。

倧孊䞀幎生の春に出䌚っおから、もう十四幎になりたす。

旅行の予定を现かく決めたがる奈緒ず、圓日の気分で予定を倉えたがる由䜳。
その間に入っお、二人の意芋をたずめるのが、い぀も私の圹目。

そんな私が、半幎埌に結婚したす。

二人はこの旅行を、冗談めかしお「真垆のお祝い旅行」ず呌んでいたした。

けれど私は、その蚀葉を聞くたびに、心の奥に小さな寂しさが生たれるのを感じおいたした。

結婚するこずは嬉しいです。

それなのに、䜕かが終わっおしたうような気がしおいたした。
誰にも、うたく蚀えないたた。


旅のはじたりは、囜際通りの銙りのお店

囜際通りを歩いおいお、ふず足を止めた銙りのお店。

那芇空枯からモノレヌルずタクシヌを乗り継ぎ、囜際通り近くのホテルに着いたのは正午前。
チェックむンを枈たせ、倧きな荷物をロビヌに預けるず、由䜳が埅ちきれないずいう顔で蚀いたした。

「たずは、ちょっず寄りたいずころがある」

そうしお身軜になった私たちが最初に向かったのは、FSGB 沖瞄銙氎 囜際通り束尟。

店内に足を螏み入れた瞬間、シャンデリアの光ず、鮮やかなブヌゲンビリアの色に目を奪われたした。
その奥に芖線を巡らせるず、壁には数字ず名前を添えられた銙りが、いく぀も䞊んでいたす。

数字にはそれぞれ意味があるのだず、あずで知りたした。

棚に近づくず、明るい黄色のラベルをたずった䞀本が目に留たりたした。

「No.3 JOY 喜びの果実」。

少し長い名前なので、ここから先は「喜びの果実」ず呌ぶこずにしたす。

数字の「3」には、人気運や自己衚珟の意味があるのだそうです。

由䜳が䞀本を手に取り、銙りを確かめた瞬間、声を䞊げたした。

「え、これJOYっお曞いおある。私たちじゃん」

「どういう発想」

私は笑いたしたが、奈緒はもう別の䞀本を手に取っおいたした。

「たしかに。私たち、喜びしかないもんね」

マンダリンずシヌ゜ルトの爜やかさ。
匟けるようなシヌクヮヌサヌの酞味。
海蟺を歩いおいるずきのような軜やかさ。

二人はあっずいう間に「買う」ず決めおいたした。

FSGB 沖瞄銙氎のフレグランスには、沖瞄産の月桃ずシヌクヮヌサヌの倩然オむルが配合されおいるそうです。
銙りを通しお、沖瞄の空気や旅の蚘憶を持ち垰るために぀くられたアむテムなのだず教えおもらいたした。

これから始たる䞀日を、ただ知らない銙り。

「真垆も買うでしょ」

「うん、買う」

私も笑いながら頷きたした。

けれど正盎に蚀うず、二人ほど単玔には喜べおいたせんでした。

「喜びの果実」ずいう名前の銙りを遞びながら、晎れおいたせんでした。
それを顔に出さないようにするのは、もう慣れたこずでした。

結局、私たちはそれぞれ䞀本ず぀、同じ銙りを遞びたした。

 

沖瞄の台所で、はしゃぐ私たち

1950幎の開蚭以来、長く沖瞄の人たちの台所ずしお芪したれおきた堎所だそうです。
珟圚の建物は、2023幎3月にリニュヌアルオヌプンしたものだず聞きたした。

那芇垂第䞀牧志公蚭垂堎は、囜際通りから続くアヌケヌド街の先にありたす。
垂堎の入口には倧きなスクリヌンがあり、゚むサヌの映像が流れおいたした。

垂堎の䞭には、鮮やかな色の魚や島野菜、果物、也物が所狭しず䞊んでいたす。
人情味あふれる呌び蟌みの声ず、買い物客の話し声が重なり、歩いおいるだけで沖瞄の暮らしの䞭ぞ入っおいくようでした。

䞀人が䜕かを芋぀けるたびに、残りの二人が集たりたす。
歩いおいるはずなのに、なかなか前ぞ進みたせん。

粟肉店の前に食られおいた、サングラスをかけた豚の顔のオブゞェには、思わず䞉人で足を止めお写真を撮りたした。

笑いすぎお、どの写真も誰かの目が閉じおいたす。

「十四幎前から、写真の完成床が党然䞊がらないね」

私が蚀うず、由䜳が胞を匵りたした。

「私たちに完成床を求めるのが間違いなのよ」

奈緒が吹き出したした。

その笑い声を聞きながら、私は思いたした。

今日の䞉人は、䜕も倉わっおいたせん。
倧孊の垰り道、駅前のファストフヌド店で䜕時間も話しおいた頃ず同じです。

けれど、同じだからこそ怖くなりたした。

この時間は、あず䜕回あるのだろうず思いたした。

結婚したら、䌑日の予定を自分䞀人では決められなくなるかもしれたせん。い぀か誰かに子どもが生たれたり、仕事で遠くぞ匕っ越したりするかもしれたせん。

䞉人が同じ日に䌑みを取り、同じ堎所ぞ集たれるこずは、少しず぀特別な出来事になっおいくのだず思いたす。
そんな未来が、にぎやかな垂堎の向こう偎で埅っおいる気がしたした。

 

シヌサヌに掲げた、䞉぀の玄束

これから蚪れる時間を、もっず楜しもうずする人のための銙り。

垂堎を出おしばらく歩くず、倧きなシヌサヌの像が芋えおきたした。
芳光客が代わる代わる写真を撮っおいる、このあたりでは目を匕く存圚です。

由䜳がふず、ショッパヌからさっき買ったばかりの銙氎ボトルを取り出したした。

「同じ銙りを買ったこず、せっかくだから、蚘念に撮ろうよ」

䞉人でボトルを掲げ、シヌサヌを芋䞊げたす。


「やっぱり、今日の私たちみたい」

由䜳が笑いながら蚀いたした。

私も笑っお頷きたしたが、正盎に蚀うず、ただ心のどこかは晎れおいたせんでした。
楜しい䞀日のはずなのに、その奥に䜕かが匕っかかったたたでした。

 

赀瓊屋根の続く、やちむん通りぞ

屋根の䞊から、静かに通りを芋守っおいるようでした。

シヌサヌ像から少し歩くず、囜際通りから少し入った、壺屋やちむん通り。
シヌサヌづくりの䜓隓教宀を案内する看板も芋えたす。

歩いおいるず、叀い建物の赀瓊屋根に、䞀察のシヌサヌが据えられおいるのが目に留たりたした。

魔陀けや火陀けの意味を持぀ず蚀われる、沖瞄でよく芋かける存圚です。
さっき芋䞊げた倧きな像ずはたた違う、控えめな䜇たいでした。

やちむん通りをひずしきり芗いたあず、そろそろホテルぞ戻ろうかずいう話になりたした。

来た道を匕き返す途䞭、小さなカフェを芋぀けたした。

看板には、地元の窯元が焌いたやちむんの噚を䜿っおいるず曞かれおいたす。

歩き疲れおいた私たちは、迷わず店に入りたした。

店内は思ったより静かで、朚の怅子に腰を䞋ろすず、それだけでほっず肩の力が抜けたした。
運ばれおきたのは、䞉人ずもバラバラの色ず圢をした噚に泚がれたドリンクです。

青い瞁取りのもの、癜に近い土の色のもの、少しいび぀な圢のもの。
ひず぀ずしお同じ噚はありたせんでした。

同じ時間を、䞉人それぞれの噚で。

「このお店、居心地よくない」

奈緒が蚀い、怅子に深く座り盎したした。
窓の倖を通り過ぎる人の声が、少し遠くに聞こえたす。

颚が通り抜け、軒先の怍物を揺らしおいたした。

私は膝の䞊で指を組み、䜕床か蚀葉を探したした。

「私、ちょっず怖いんだよね」

二人がこちらを芋たした。

「結婚するこず」

奈緒が静かに聞きたした。

「結婚はしたい。圌ず暮らすのも楜しみ。でも  結婚したら、今たでの私じゃなくなる気がする」

䞀床蚀葉にするず、止められなくなりたした。

「䞉人で旅行するこずも枛るだろうし、急に飲みに行くこずもできなくなるかもしれない。グルヌプチャットで話す内容も、だんだん合わなくなっお  」

声が少し震えたした。

「い぀か二人に、真垆はもう違う生掻だからっお思われるのが怖い」

由䜳ず奈緒は、すぐには答えたせんでした。
慰めるための蚀葉を探すのではなく、私が蚀い終わるのを埅っおくれおいるようでした。

やがお、由䜳が蚀いたした。

「たぶん、倉わるず思うよ」

予想しおいなかった答えに、私は顔を䞊げたした。

「今たでずたったく同じではいられないず思う。䌚える日も枛るかもしれないし、話すこずも倉わるかもしれない」

由䜳の隣で、奈緒もうなずきたした。

「でも、倉わるこずず、なくなるこずは違うよ」

奈緒は、テヌブルの䞊の噚をそっず指でなぞりたした。

「私たちだっお、倧孊生の頃ずは党然違うでしょう。仕事も䜏んでいる堎所も倉わった。それでも、そのたびに䞉人の付き合い方を぀くっおきたじゃん」

由䜳が続けたした。

「真垆が結婚したら、結婚した真垆ずの遊び方を考える。誰かに子どもが生たれたら、子どもも䞀緒に行ける堎所を探す。遠くぞ匕っ越したら、その街ぞ旅行する」

そしお少し笑いたした。

「䞉人ずも、旅行の理由を぀くるのは埗意だから」

倉わらないでいようずするのではなく、倉わるたびに、新しい関係を぀くっおいく。
その方が、私たちらしいのかもしれないず思いたした。

「ありがずう」

ようやく蚀えた私に、由䜳が肩を寄せおきたした。

腕を回しお、そのたたぎゅっず抱き寄せたす。

二人の蚀葉は、たしかに嬉しかったのです。
それでも、心の奥に沈んでいたざわ぀きは、そう簡単には消えおくれたせんでした。
私は笑いながら、ただどこかで、その重さを抱えたたたでした。

 

銙りに導かれお

来た道を、同じ足取りで戻っおいく。心の䞭は、ただ半分曇ったたた。

カフェを出お、ホテルたでの道を歩いおいるず、由䜳が思い出したようにバッグから銙氎のボトルを取り出したした。

「そういえば、シヌサヌの前で撮っただけで、ちゃんず銙り確かめおなかったね」

キャップを開けた瞬間、ふわりず銙りが立ちのがりたした。

マンダリンずシヌクヮヌサヌの銙りに包たれた瞬間、朝からずっず胞の奥に居座っおいた重さが、すっず軜くなっおいくのがわかりたした。
理由はうたく説明できたせん。

ただ、その銙りをきっかけに、䜕かが吹っ切れたのです。

「やっぱり、今日の私たちみたい」

由䜳が、シヌサヌ像の前で蚀っおいたのず同じ蚀葉を、もう䞀床぀ぶやきたした。

今床は私も、玠盎にうなずけたした。

垂堎で隒いで、カフェで本音を話しお、今たた笑っおいる。

過ぎおしたった喜びを懐かしむための銙りではなく、これから蚪れる時間を、もっず楜しもうずする人のための銙り。

「喜びの果実」は、そういう銙りなのだず、ようやく実感できたした。

「ずいうこずで、次の旅行は真垆の新婚生掻が萜ち着いた頃ね」

「もう次の予定を立おるの」

「独身最埌の旅行が、䞉人最埌の旅行になったら困るから」

䞉人で笑いたした。

その笑い声は、さっきたでより少しだけ軜く、倕方の颚の䞭ぞ溶けおいきたした。

 

倜たで続いた、笑い声

気づけば、二人ずも立掟な看板猫。

倕食は、由䜳が気になっおいたずいう沖瞄そばの店に決たりたした。

歩きながら、由䜳が急に「さっきの豚さんの写真、あずで送っおね」ず蚀い出し、䞉人でたた笑いたした。
朝、「JOYっお私たちじゃん」ずはしゃいでいたずきず同じ枩床で、倜たで笑い続けた䞀日。
駅前のファストフヌド店で過ごした、あの孊生の頃の感芚が、無邪気にはしゃぐ私たちの䞭に、そのたた蘇っおいたした。

そばを食べ終わるころには、話題はもう来幎の旅行のこずに移っおいたした。

奈緒がスマヌトフォンでいく぀か候補地を怜玢しはじめ、由䜳が暪から口を出し、私はたたい぀もの調敎圹に戻っおいたす。

ホテルの郚屋に戻っおからも、明日の予定を話しながら、なかなか眠る気になれたせんでした。

 

喜びは、圢を倉えながら続いおいく


東京ぞ戻っお数週間埌。

私は結婚匏の打ち合わせぞ向かう朝、沖瞄で買った「喜びの果実」をハンカチにひず吹きしたした。

ふわりず広がった明るい銙りに、牧志公蚭垂堎の笑い声ず、あのカフェで感じた颚がよみがえりたす。

過去を閉じ蟌めるためではなく、これからの喜びを忘れないために遞んだ銙り。

スマヌトフォンが震えたした。

䞉人のグルヌプチャットに、由䜳からメッセヌゞが届いおいたす。

〈来幎の旅行先、候補を䞉぀に絞りたした〉

すぐに奈緒が返信したした。

〈ただ誰も日皋を確認しおいたせん😂〉

私は笑いながら、二人ぞ送りたした。

〈たず䞉人の予定を合わせるずころから始めよっ☀〉

暮らしが倉われば、䌚える回数は枛るかもしれたせん。
以前ず同じ話をしなくなる日も来るかもしれたせん。
それでも、私たちはそのたびに、新しい䞉人の圢を぀くっおいくのだず思いたす。

バッグの䞭から、シヌクヮヌサヌず朮颚のような銙りがしたした。
それは、過ぎおいく時間を匕き留める銙りではありたせんでした。
倉わっおいく人生の䞭で、次の喜びを芋぀けるための銙りでした。

 

線集埌蚘無邪気さは、倧人になっおも消さない

倧人になっおも、無邪気に笑える瞬間はなくならない。

この物語を曞きながら、「私にも、こんな気持ちがあったな」ず䜕床も思いたした。

結婚や出産、仕事。倧人になるに぀れお、それぞれの暮らしは少しず぀倉わっおいきたす。

昔は、䌚いたいず思えばすぐに䌚えた友達ずも、気づけば予定を合わせるこずから始たるようになっお。家族ができたり、䜏む堎所が倉わったり、仕事が忙しくなったり。

うれしい倉化のはずなのに、ふずした瞬間に、「このたた、前みたいにはいられなくなるのかな」ず寂しくなるこずが、私にもありたした。

でも今振り返るず、関係が倉わるこずず、なくなるこずは、やっぱり違うのだず思いたす。

毎日のように䌚わなくなっおも、久しぶりに顔を合わせれば䞀瞬であの頃に戻れる人がいる。倧人になっお、それぞれに背負うものが増えおも、くだらないこずで笑ったり、倢䞭ではしゃいだりする自分たちは、ちゃんず残っおいる。

「No.3 JOY 喜びの果実」が持぀「楜しむ」「子ども心」「無邪気さ」ずいう蚀葉を眺めながら、この物語にずっおのJOYっお、きっずそんな瞬間なんだろうなず思いたした。

䜕か特別なこずが起きたから、うれしい。
ずっず同じ関係でいられるから、幞せ。
JOYは、きっずそれだけではなくお。

倉わっおいく毎日の䞭にも、笑えるこずがあっお、楜しめるこずがあっお、たた新しい喜びを芋぀けおいける。

倧人になるほど、぀い先のこずを考えすぎおしたうけれど、ずきには子どもの頃みたいに、玔粋にただ「今、楜しい」だけでいいのかもしれたせん。

物語の䞭に描いた、垂堎ではしゃいだシヌンも、カフェで本音を亀わした堎面も、3人で笑い転げた時間も。そんな䜕気ない瞬間こそ、あずから振り返れば人生の䞭の倧切なJOYになっおいく。

この物語が、䜕かが倉わろうずしお少し寂しくなっおいる人にずっお、未来を心配するよりも、たずは今ここにある喜びを思いきり楜しんでみようず思えるきっかけになればうれしいです。

※FSGB フォヌチュンミストは、ファブリックミスト、ルヌムミスト、オヌラミストずしお䜿甚する補品です。肌や身䜓ぞ盎接䜿甚せず、衣類やハンカチ、クッションなどに䜿甚したす。

いいなず思ったら応揎しよう