
「ぼくは、ここにいるよ」17 彼からのメッセージ 第十七章 あとがき
R君は、
「僕は、ここにいるよ」
と、まるでかくれんぼをしている子どものようであった。
なかなか見つけてもらえず、偶然にも私がその存在に気づいたのである。
突然、同居人が一人増えたような感覚でもあり、最初は戸惑いもあった。
しかし、彼から届く温かなメッセージに笑顔になった日もあれば、涙した日もあった。
私は、この出来事を通して、人の命や死について、これほど深く向き合ったことはなかった。
R君のまっすぐで力強い想いを、一人でも多くの方へ届けたい。そして、大切な人を亡くされた方へ、「亡くなった後も想いはあふれている」ということを伝えたい。その願いから、執筆したのである。
一方で、ご家族の大切な思い出の中へ、私が踏み込んでしまっているような申し訳なさも常に感じていた。
そんな私に、お母さんは、
「嬉しい」
「身近に感じられて、感謝している」
と、何度も言葉を掛けてくださった。
その言葉を聞くたびに心が安堵し、この物語を書く勇気をいただいた。
私は、お母さんにメッセージが届くたびに、小さなメモへ書き留め、お渡ししていた。
今回、執筆することをお伝えした際、そのメモをすべて大切に保管してくださっていることを知った。
私を信頼し、いつも体調まで気遣ってくださったお母さんには、心より感謝申し上げる。
私は、何度もR君と対話をしながら筆を走らせた。
お父さんとは直接お話ししたことがなかったため、書くべきか迷いもあった。
そこで、
「お父さんのことは書かなくてもいいかな?」
と尋ねると、
「入れて」
というメッセージが届いた。
その一言に、親子の絆は決して消えるものではないのだと、あらためて感じた。
私が実際に体験し、感じ、受け取ったことを誠意を尽くし書き残した。
実は、毎日のように届くメッセージのうち、その意味が「多分こういうことだろう」と結びついたものは、私の感覚では四割程である。
残りの多くは、今もなお答えが分からないままである。しかし、時が流れる中で、ある日突然、その意味がつながることもある。
答えは、私の考える先、もっと先にあるのだろう。
もしかするとR君は、すぐには伝わらないような形でメッセージを届けているのかもしれない。彼を想い、その意味をあれこれと考える時間そのものを、皆に大切にしてほしかったのだとしたら……。
いつか私がこの世を旅立ち、再びR君と会うことができたなら、私は真っ先にこう伝えたい。
「メッセージは難しかったよ!」
そして、一つひとつ答え合わせをしたい。
あの、いたずらっぽい笑顔で楽しそうに話すR君の姿が、今も目に浮かぶ。
そう思うたび、私の心は静かな温もりに包まれるのである。
もし、読んでくださった方の心に、R君の存在を少しでも感じていただけたなら、それだけで私は幸せである。
そして、彼の想いもまた、これから先も生き続けていくものと信じている。
最後までお読みいただき、心より感謝申し上げる。