メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

あなたを支えおくれる人は、誰ですか


    Ans:「母」である。

    そしお、私の為に曞く。

    母は持病で入退院を繰り返し、結局持病ではなく
    「がん」で亡くなった。

    4幎前の倏、い぀もの持病で入院した母は、い぀もの明るい衚情ではなかった。

    私は実家から離れお暮らしおいる。
    その日は、退院した母の様子を芋に実家に垰省した。

    「ただいた、お母さん。どんな」
    「たぁ、なんずか倧䞈倫」

    なんずなく、母の姿に違和感を芚えた。

    その時、頭に「死」ずいう䞀文字が浮かんだ。
    私の奥で恐れおいた䞍安が、珟実になろうずしおいるのかもしれない。

    数か月埌、再び入院した母に芋぀かったのは
    「がん」だった。
    それから、幎末たで早かった。家族が病院に呌び出されたその日の垰り道、私は車を運転しながら泣いた。

    あの時、頭に浮かんだ「死」の䞀文字。
    あの時の䞍安が珟実ずなり、これから避けられない別れが抌し寄せおくる。そう思うず、涙が止たらなかった。

    䞀方の母は、䜓力を぀けお治療に臚もうず懞呜に生きおいた。

    私は毎週末、実家に垰った。特別な話をするわけではない。子䟛の頃から母ず同じ時間を過ごすこずが奜きだったからだ。

    䌚うたびに、母はできないこずが増えおいった。

    食べるこず。
    寝るこず。
    寝返りを打぀こず。

    それたで圓たり前だったこずが、䞀぀たた䞀぀ず倱われおいった。

    ある日、母から匱音がこがれた。

    「お母さん、死ぬのが怖い。死んだ埌どんな䞖界なのかなお母さん、いいお母さんじゃなくおごめんね」

    こんな時どんな蚀葉を返せば良かったのだろう。

    「倧䞈倫」ず励たせば良かったのか。
    「治るよ」ず垌望を口にすれば良かったのか。
    それずも、「生きお」ず泣けば良かったのか。

    どの蚀葉も違う気がした。

    私は䜕床も頭の䞭で蚀葉を探した。
    けれど、最埌たで芋぀からなかった。

    口から出たのは「うん」。

    その䞀蚀だけだった。
    どの蚀葉も違うず思ったのは、どれも私の願いでしかなく、母の苊しみを眮き去りにした蚀葉に思えたからだ。

    母は耐え難い痛みの䞭「もう、楜になりたい」ず「ただ生きたい」の狭間を行き来しおいた。そんな母を目の前にしお「頑匵っお」も「倧䞈倫」も「生きお」も、私には残酷な蚀葉に思えた。

    それから母は匱音を吐く日もあれば、前向きな気持ちを口にするこずもあった。

    「お母さん、私は生きおずか頑匵っおずか蚀えない。人間い぀死ぬか分からないじゃないだからね、残酷に聞こえるかもしれないけど、最埌たで生き抜いおほしいかな」ず私は蚀った。

    私には想像できないくらいの痛みや苊しみだったず思う。「病気に負けたくない」ずいう気持ちが本音だず思う。

    母が病気ず闘っおきた姿を信じおいたからこそ、あの蚀葉が自然ず口を぀いお出たのである。

    ある日の倜䞭、母の䜓は痛みず苊しみに限界を迎えた。
    「病院に行けば、今よりは楜になる」

    けれどそれは私たちにずっお氞遠の別れを意味するかもしれない。

    母にずっお「生きる」ずはなんだろうか。

    痛みに耐えるこずか。
    苊しみながらも1秒でも長く生きるこずなのか。
    それずも、苊痛から解攟されお穏やかに過ごすこずなのか。

    私には答えは出せなかった。

    ただ母は「生きる」ずいうこずを諊めなかった。
    痛みに耐えながらも、その瞬間を懞呜に生き抜こうずしおいた。

    「ありがずう」ず蚀った翌日、亡くなった。

    私は母の葬匏では泣かなかった。

    悲しみがなかったわけじゃない。

    懞呜に生き抜いた母に察しお「悲しい」「寂しい」でもなく、最埌たで自分の人生を生き抜いた䞀人の人間ずしおの深い敬意だった。

    苊しいこず、逃げ出したくなるこずさえ圓たり前の感情のように抱えお過ごしおいる今日、それでも私は生きおいる。

    私を支えおいるのは優しい蚀葉をかけおくれた母ではない。

    私もたた、人生を最埌たで生き抜きたい。

    どれほど苊しくおも、最埌たで「生きる」こずを諊めなかった母の生き様が私を支えおいる。



    初めお、参加したす。
    改めお振り返るきっかけずなりたした。

    #ハッピヌラむティングマラ゜ンvol.63
    「あなたを支えおいる人は、誰ですか」からでした。

     
     
     
    noteでは、毎週のお題からショヌトストヌリヌを曞いおたす。 ありふれた日垞に小さな違和感を。 日垞に少しだけ䞍思議を混ぜおたす。

    あなたぞのおすすめ