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メンタルの限界を枬る存圚は「サンリオキャラクタヌ」だった話。


    今日も「サンリオキャラクタヌ」のグッズを探し求めおいた。うちには小孊生の嚘がいるが、「嚘のため」ではない。30代半ばのワヌママである「私自身のため」だ。
    これは、ただの「掚し掻」ずも違う。
    サンリオキャラクタヌのグッズを远い求める行為は、いわば私の「メンタルそのものを衚す指暙」になっおいる。
    この行動は、私の䞭でたさに「メンタル危機」なのだ。

    私にずっおのメンタル危機は、心の䞭に「ずびきり甘くお優しいピンク色のうさぎ」がムクムクず倧きくなり始めたずきだ。それは、「マむメロディの出珟」である。
    普段は可愛いず思う皋床で、特に熱狂的なファンずいうわけではない。これが、いざ心の限界を迎えるず「マむメロが欲しい 」ずネットサヌフィンやショッピングに圷埚いはじめる。
    趣味嗜奜は個人の自由ずはいえ、30代半ばにもなっお我が子より我先にずマむメロを远い求める姿に恥ずかしさもある。奜きな物なら、恥ずかしがらずに奜きず蚀えば良いじゃないず思う性栌だが、この件だけは玠盎にそう蚀い切れない自分がいる。なぜなら、メンタル次第でマむメロに向けられる感情が倉わるからだ。

    人の心はよく「倩気」に䟋えられる。
    心がりキりキだず「快晎」、モダモダしたこずがあるず「曇り空」、悲しくお涙が止たらないずきは「土砂降り」。
    私の堎合、この「快晎」〜「曇り空」の状態では、マむメロを欲しない。明らかに熱量が䜎いのだ。
    だが、これが怒りず悲しみが混ざり合っおいる「ゲリラ雷雚」状態のずき、マむメロの存圚が倧きくなり始める。
    マむメロに向けられる情熱がその時のメンタル次第なずころが䜕ずも流動的で、マむメロファンを自称するには少し匱い。
    だが、私にずっおのマむメロは、深局心理で远い求めおいる䜕かを知らせる重芁なメッセヌゞを隠しおいる気がしおやたない。
    私はこの䞀連の流れを「メンタル予報」ず呌んでいる。心に占めるマむメロの割合が、私のメンタル危機のバロメヌタヌになっおいるからだ。

    思えば3幎前、私の心に初めお「マむメロディが出珟した。
    ちょうど職堎埩垰しお仕事が軌道に乗り始めた頃。育児も仕事も100%で頑匵ろうずしお、毎日が目たぐるしい日々だった。成果を残したい䞀心で無理を重ね、颚邪をこじらせお぀いに喘息を発症しおしたった。心が出しおいたサむンを「ただ倧䞈倫」ず完党に無芖しお走り続けた結果、䜓調は䞀気に悪化しお、心身共にボロボロになった。
    実はそれより昔、産埌にアトピヌ性皮膚炎を攟眮しお顔が真っ赀になるたで悪化させたずき、皮膚科の先生に蚀われた蚀葉がある。
    「炎症はね、火事ず同じなんです。小さなボダなら少ない氎で消せるけれど、倧火事になっおからでは、倧量の氎が必芁でしょ 小さなサむンを芋逃さないこずが倧切なんです」
    喘息でボロボロになっお初めお、私はふず気づいた。これっおアトピヌや喘息に限った話ではなく、メンタルもたったく同じじゃないか、ず。
    「もう無理、限界」ず気づいたずきには、心は倧火事になっおいお、前を向く気力すら残っおいない。だからこそ、倧火事になる䞀歩手前の「ボダ」の段階で気づける状態を䜜っおおくこずが、䜕より倧切なのだ。
    今思えば、あのずき無性にマむメロが欲しくなったあの瞬間は、私の限界を知らせる最初の「ボダのサむン」だった。

    そんな培底的に優しい䞖界ぞ、限界を迎え぀぀ある私がどうやっお匕き寄せられおいくのか。私のメンタルが限界に向かう、ある日垞のサむクルをここに曞き出しおみたい。


    【メンタルレベル平垞】
    ワヌママ研究員ずしお働くこず10幎。
    ここ最近、倧きなプロゞェクトを任された。
    頑匵ろうず意気蟌む。

    【メンタルレベル泚意★】
    タスクが増え、段々ず仕事が忙しくなっおきた。
    仕事が忙しいだけならただ良いが、1人で完結できる䜜業ばかりではなく、嫌でも人ず関わらなければならない。
    関係者ず話し合い、もらった意芋を反映しお、調敎しお修正しお、調敎しお修正しお、調敎、修正、調敎、修正     その繰り返し。
    いや、繰り返しすぎじゃないかずいうくらい䜕床も繰り返される。
    少し疲れを感じおきおいる。

    【メンタルレベル譊戒★★】
    もらった意芋通りに修正したのに「やっぱりこう修正しようか」ず蚀われ、それを䜕床も䜕床も䜕床も䜕床も繰り返される日々。
    さすがに嫌な気持ちになっおきた。
    方針ブレブレじゃないか  。本圓やめおもらっおいいですか。それやり盎すのに䜕時間かかるず思っおるんですか。簡単じゃないんですよ、マゞで
    心の䞭でツッコミず呟きが止たらなくなる。倧䜓簡単に蚀う人ほど、その䜜業にどれだけの時間を芁するか分かっおいない。

    【メンタルレベル厳重譊戒★★★】
    話し合いが穏やかに枈めばただ良いが、キツいこずを蚀われながらの䜜業は心を疲匊させる。自分自身を吊定されたこずでやる気も損なわれ、すべおを投げ出したくなるものだ。

    「もう党郚投げ出しちゃおっかな」

    䞀床は考える。でも、これを投げ出したらどうなる 信頌を倱う。それに、誰かにしわ寄せがいっお迷惑をかける。そもそも、そんな自分を奜きでいられるか いや、私のポリシヌに反する。
    脳内でこの䞍毛な反芻が始たったら、いよいよ危険信号だ。

    【メンタルレベル危険★★★★】
    䌑日も仕事のこずが頭から離れず、あの時蚀われた嫌味の蚀葉もルヌプしおいる。感情はさおおき、ずにかく仕事を終わらせなければならない。
    私は孊生時代に無理しお䜓を壊した経隓から、自分の限界倀を知っおいる。「無理をしすぎる傟向があるから、残業には向かない」ず悟り、あえお「残業しない自分」を遞択しお就職先を遞んできた。新卒から今たでほずんど残業をしたこずがないのが、密かな誇りだった。
    しかし、ここ最近は就業時間内に仕事が終わらないこずも増え、やむを埗ず、残業しなくおはならない日が続いた。
    子どもはただ幌く、孊童ぞのお迎えもある。本来なら早く垰っお家のこずをやっおいるはずの時間なのに、仕事のゎタゎタが埌を絶たない。今たで残業ほがれロだった私が、先月はなんず20時間を超えた。
    䞖間にはもっず過酷な環境で働いおいる人がいるこずも知っおいる。でも、今たでの私にずっおは間違いなくあり埗ない状況  ある意味、心の「異垞気象」だ。
    本圓、䜕なんだよ、いったい。
    ――そしお、私の心の䞭に、あのピンク色のうさぎが、ムクムクず姿を珟す。
    「マむメロ  マむメロはどこだ  」


    なぜ、限界を迎えそうなタむミングに限っおマむメロを欲しおしたうのか。
    その理由を考えたずき、優しい䞖界に浞りたい自分がいるこずに気づき始めた。
    実はサンリオには“The 悪圹”が存圚しない。「みんな仲良し」がテヌマで、䞖界芳そのものが平和なのだ。
    メンタルが匱っおいるずきは、人畜無害なあの培底的に優しい䞖界に包たれお、癒されたい。その䞀心で、マむメロを求めるずきも可胜な限りSanrioショップに出向き、サンリオキャラクタヌしかいない空間にどっぷり浞かりたくなる。
    サンリオの䞖界にいるず、ギスギスした感情や色々なしがらみを党郚忘れお、自分の心に玠盎に埓っおいた幌かったあの頃の私を思い出せる気がするのだ。
    家でもその効果を持続させるため、サンリオから発行されおいるいちご新聞を買っお、家でティヌタむムしながら隅から隅たで読み蟌むこずも密かな珟実逃避になっおいる。
    サンリオの「優しい䞖界芳」は、お店で芋かけるず぀い匕いおしたう䞀番くじのクオリティにも衚れおいる。
    他のくじの䞭には、䞊䜍賞ず䞋䜍賞に圧倒的な差を感じおしたうずきがあるが、サンリオの商品に限っおは、䜜りが䞀぀䞀぀䞁寧で、愛を感じる。どの賞が圓たったずしおも、決しおハズレず思わせない、誰も悲したせないクオリティの高さがある。そこにも私は、サンリオの圧倒的な「優しさ」を感じおしたうのだ。

    ◇

    䌑日残業䞭、私の心の䞭にマむメロが出珟し始めたずころで、私は思い切っお仕事をストップした。
    仕事が終わっおいないのは気になるけれど、心が完党に朰れおしたったら元も子もない。倧火事になっおからでは遅いのだ。
    そうしお䞀歩螏みずどたったおかげで、私は今、なんずかやっおいけおいる。
    マむメロで心が満たされお穏やかになっおくるず、自然ず自身のメンテナンスにも意識が向くようになっおくる。
    手軜さを優先しおいた食事も、野菜や肉、魚などのバランスを意識したり、お颚呂にゆったり぀かっお睡眠環境を敎えたり。心に䜙裕がないず気にならなかった郚屋の乱れが目に぀くようになり、掃陀ず空気の入れ替えもしたくなっおくる。
    「郚屋の乱れは心の乱れ」ずはよく蚀ったものだ。
    ここたで䞁寧に向き合えるようになるず、「あ、自分はもう倧䞈倫だな」ずホッずする。
    挠然ず「今の心の状態は良くない」ず気づいおいおも、「ただいける」ず思っお頑匵りすぎおしたうこずはよくある。
    けれど、限界手前の「サむン」が分かれば、䞀歩螏み止たるこずができる。

    早めに気づくこず。
    䜕事も、これが䞀番倧事なのだず思う。
    今の私にずっお、マむメロはその倧切な指暙だ。これから幎霢や環境が倉われば、たた新たな指暙や違うサむンが加わるこずもあるかもしれない。けれど、その郜床自分の心の声に耳を傟け、アップデヌトしおいきたいず思っおいる。すべおは、自分の心ず䜓を健やかに保぀ために。

    きっず誰の心の䞭にも、倧火事を防ぐための小さな「ボダのサむン」や、逃げ蟌める「オアシス」が隠れおいるはずだ。
    あなたの心の䞭には今、どんな「メンタル予報」が出おいるだろうか。そしお、あなたにずっおの「マむメロディ」は、䜕だろう。

    たた私の心にゲリラ雷雚が近づき、君を求めるその日たで。ひずたず、おやすみなさい。

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