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彼のアルバム 大切な人が増えた日


    #創作大賞2026 #エッセイ部門

    彼氏の実家にお邪魔した。
    婚約した彼氏の両親への挨拶で、外食した後、両親にさらっと実家に連れられて、ぬるっと実家訪問することとなった。

    こういう場合は、もしかしたら実家に行く可能性あるなと頭の片隅には置きつつも、事前に言われていなかったので実家訪問の心構えはあまりしていなかったので失礼がないよう身構えながら訪問した。

    実家に着いたら、彼氏が過去に使っていた部屋に案内してくれた。今やベッドしかなく、がらんとしていたが、ここで育ってきたんだなーとかここに籠ってゲームしたりしてたんだろうなーとか思って私が産んだわけではないのに感慨深くなったりした。

    その後すぐ彼の父が、彼が生まれた時からのアルバムを見せてくれて、ゆっくりどうぞ〜なんて声をかけてくださった。彼と2人でアルバムを見た。私だけが興味深々だった。

    生まれたばかりの赤ちゃんの写真、
    大きめのロンパースを着て、お母さんやお父さんに抱っこされてる小さな彼の写真。 動物園での写真やスイカ割りをしている写真、片手で数えられるほどの数回目の誕生日の写真。

    幼稚園の卒園式に撮ったのであろう写真、家の前でフォーマルで綺麗な服を着たお母さんとほっぺたをくっつけてニコニコしている園服を着た小さな彼、ぴしっとしたスーツ姿のお父さんに抱っこされてニコニコの彼。

    なんて愛されているんだろう
    と思った。彼と一緒にアルバムを見ていたけど、ひっそり泣きそうになった。
    彼の両親は本当に彼のことを、大事に、大事に育ててきたんだと伝わってきた。

    別に私自身、親に愛されていなかったわけではない。ただ、小さい頃の写真なんて自分の家族しか見たことがなかったから、人のアルバムを見ることは新鮮だったし、客観的に見ることができて、こんなほっぺを擦り合わせた写真なんて愛がないと撮れないだろ!と思っただけだ。

    今思い出しても涙が出そうになる。

    相手の親というものは、この子でいいの?なんて遠慮気味に聞くのが定番なのだろう、このご飯会でも、こんな子で…というフェーズがあった。
    でも実は小さい頃から大切に育てた子なのだよな。
    わかります、わかってますよ…!
    これは定番の話なんだろうなーと思いながら会話した後、彼のアルバムを見て決心。

    あなた方が大事に育てた彼、私も一緒に大事にさせてもらうよ!そして、彼を大事に育ててくれたあなた方のことも、もちろん私が大事にさせてもらうからね!!


    です。
    彼のことはもちろん、彼の両親も愛おしいんです。だって、こんなにも小さかった彼が、何も知らなかった彼が、大きくなって、大人になって、仕事して、結婚するって言ってるんですよ。凄いことですよ。しかもそれまで育ててくださったお父さんお母さんがいるわけで、妊娠がわかった時からたくさんのことを悩んだでしょう、幼稚園は難なく行けたんでしょうか?小学校は、中学は、高校は…。
    自分の過去を思い出すだけでも、たくさん苦しかったこと、大変だったこと、周りに助けられたことあるわけで、それを彼自身も両親も思うところがあるはずなんですよね。人の歴史っておもしろい。

    話が少し逸れましたが、両親も愛おしいなんて、こんな小娘が何を言ってるの?と彼の両親などなどには思われるかもしれませんが、それでも私は彼も、彼の両親も、みんな愛しています。

    あんな愛の形を見せられちゃ、私も参加させてもらうしかないでしょ?私もほっぺた擦り合わせられるくらいみんなを愛したい。

    これから嫁として愛を振り撒いていきたいな

     
     

    スケ

     
     
    その日思ったこと感じたことを残しておきたい。 こう考える人もいるんだ、おなじだな、など思っていただければ。

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