
てくてくnote 伊香具神社 伊香氏の氏神さまを訪ねるの巻(前編)
JR北陸本線で米原から敦賀方向へ向かう途中に木ノ本駅がある。このあたりは現在は滋賀県長浜市だが、かつては伊香郡であった。木ノ本は北陸へ通じる街道の宿場町でこの伊香郡の中心的な町。
この木ノ本から西へ2キロ弱の地にあるのが伊香具神社。平安時代に編纂された延喜式の神名帳に名神大社として載る古社。近江で名神大社は伊香具神社を含めて10社あり、伊香郡では伊香具神社のみとなる。
つまり伊香具神社は伊香郡の総鎮守的な存在といえよう。昨日の投稿でも触れましたが、我が家はおそらく伊香氏なので、伊香具神社は本来の意味での氏神さまでもある。

さて、木ノ本駅から伊香具神社へ向かうのだが、バスは本数が少ないので時間があわない。2キロくらいなら歩いてもいいつもりで来たが、やっぱりちょっと時間が惜しい。そこで木ノ本駅の観光案内所でレンタサイクルを利用することにした。
実は伊香具神社には2013年の春に一度訪れている。あのときも木ノ本駅で自転車を借りた。あのときは電動を借りたが、道は複雑ではないし、ほとんど人通りのない平野部なので、普通の自転車を借りることにした。
思い起こせば、あのとき参道には八重桜が咲いていた。思いがけない八重桜のお出迎えに感動したものである。あのときとは季節が異なるけれど久しぶりの訪問に心躍る気持であった。


が、参道はまさかの工事中。来るたびに思いがけないことは起こるものかもしれない。ここでしょげていても仕方ない。
もともと参道は車両通行は不可だったかもしれない。以前は八重桜をめでるために自転車をおりて参道を歩いた記憶はある。


大鳥居からぐるっと迂回して伊香具神社の前に到着。
お久しぶりの氏神さまで感慨深いものがある。
伊香具神社
滋賀県長浜市木之本町大音688
御祭神:伊香津臣命
旧県社、式内名神大社

神社参拝の前に注目していただきたいのが鳥居です。先ほどの参道の先入り口に建つ大鳥居ではなく、境内の入り口に建つ鳥居です。上の写真の鳥居です。これは全国にも珍しい鳥居で、伊香式鳥居などと呼ばれています。

どこが珍しいのかというと、中央の鳥居の両脇左右にも小さな鳥居がついています。これは奈良の大神神社などで見られる三ツ鳥居または三輪鳥居と呼ばれる鳥居の形です。
また鳥居の前後にも柱を立てている。これは広島の厳島神社などで見られる両部鳥居と呼ばれる形です。
伊香式鳥居はこの両方の形の合わせ技というわけで、柱は合計12本にもなる。このような鳥居は他に例がないといわれています。
いつごろからこのような鳥居が建てられたのでしょうか。
あくまでも想像の域を出ませんが、この土地の地盤はわりと脆弱なのではないでしょうか。神社の前にひろがる穀倉地帯の平野は、古くは琵琶湖の一部か湿地帯だったのかもしれません。



この鳥居の近くには立つ案内板には、
「その昔、この神社のすぐ前が伊香と小江と云う入江であり後方の山が香具山とよばれた神奈備であったので、これら湖の神様と山の神様にあわせ捧げる意味でこの鳥居が作られた」としている。
なるほどそうゆう見方もあるのですね。ちょっと後付け解釈っぽさが感じられもしますが。
さぁそれでは伊香式鳥居をくぐりお参りしましょう。つづく。