『2026 着物チャレンジ【番外編】』家庭科が大嫌いな私が、着物への愛でお針嫌いを超えた話
ポイッと捨てられない着物たち
お茶の先輩方やお姉さま方から、着物をたくさんいただいています。ありがたいのですが、サイズが合わなかったり、シミが目立ってメンテナンスにお金がかかったりするものもあり、正直悩ましいところ。メルカリで売ったことはないけど、買う側なので作家物でもない限り、かなりの安値でないと売れないことも分かっています。
それでも、素敵な柄が多いし、せっかくいただいたものだし、特に母からもらった着物には人生が詰まっている気がして、ポイッとは捨てられません。着物好きさんの整理の本も読み、「譲る・売る・リメイクする」で悩み抜いた末、重い腰を上げました。簡単なリメイクなら、やってもいいかもしれない。そう思えたのです。
実は、家庭科が大嫌いです
ここで白状すると、私は縫い物が大の苦手です。田舎の優等生だったので、家庭科と体育以外はオール5と言ってもいい成績でした。つまり、頭はそこそこいいが、鈍臭い。身体が上手く使えないんでしょうね。不器用で、お裁縫については毛嫌いしているといっても過言ではない。
布から何かを作れる人にはリスペクトしかありません。魔法使いです。
そんな私も子ども可愛さにミシンを買ったのは約15年前。ムスコの通う保育園が母親の手作り推奨で、布団バッグなど、市販ではサイズが合わない指定品があったからです。第一子のときは「作るものなんだ」と言われるがままにミシンを購入。でも2人目のムスメのときは、どうしてもお針仕事が嫌で、得意な方にお金を払って作ってもらいました。雑巾も指定だったのですが、それもママ友に菓子折りを渡して縫ってもらう始末(笑)。
以来、ミシンは押し入れで眠っていました。
まずは化繊の浴衣風で練習
買った本は、高橋恵美子さんの『手ぬいでちくちく 着物リメイクでパンツスタイル』です。
スカートは普段はかないし、ワンピースはデザイン次第でちょっとダサくなりそう。でもパンツなら毎日はくので、これだ!と思いました。
ただ、本には紬のリメイクが多め。思い入れのある着物で、しかも大の苦手な裁縫で失敗したら立ち直れません。そこで、まずは化繊と思われる浴衣風の着物で挑戦することにしました。おそらく母のもので、裄も丈も短く、リメイクにはちょうどいい一枚です。
本を買ったのは3月。実際にミシンを出したのは6月、完成したのは8月でした(寝かせすぎ)。
洗う、ほどく、アイロン
まず洗濯機でガラガラと洗ってから、ほどきました。裏地のない一重で、糸を取る作業も含めて2〜3時間ほど。朝の時間に毎日15〜30分ずつ、ぼーっとした頭でもできたので、意外と苦になりません。端は縫い止めがきっちりしているので、無理せず途中から始めるのがコツだそうです。折り目にアイロンをかけるところまでは、嫌な負担ではありませんでした。
ミシンを出すのが最大の壁
問題はここから。ボビンに糸を巻くことすら苦手で戦々恐々でしたが、白い生地なので白い糸で、と思ったら、15年前に巻いた白い下糸のボビンが残っていました。放置の勝利です。

手縫いの本ですが、返し縫いなどはめんどくさいし、中高年になって目も悪くなりました。ミシンのほうが楽だし、縫い目も強いはず、と勝手に判断。15年前に悩み抜いて買ったブラザーのミシンが、いつまでたっても初心者の私にわかりやすい設計なのにも助けられました。
型紙がわからない!
型紙の見方がわからず、中学でパジャマを作った記憶をたどりながら「わかんない」の連続でした。あのときも「私は勉強するからお母さんやっといて」とひどいムスメでした。
義務教育で何かを作る経験って大事だったんだ、と教育の偉大さを実感です。型紙は写して繰り返し使うものとも知らず、100均で写す紙(ハトロン紙っていうらしい)を購入。何枚必要かわからず、100均のは小さめに見えるから2枚かな?と疑いながら買ったら、合っていました。(前後ろ必要なのもわからんかった)
測って線を引く、前後を合わせる作業は大嫌いなので、適当に線を引いたら案の定合わず。でも在宅の日に履くパンツだしと割り切り、ザクザク切って帳尻を合わせました。縫い代も適当です。道具は、本の巻末リストを見てその品数の多さと優先順位もわからないので買い揃えるのをやめ、家にある裁縫セットで挑戦。学校で無理やり買わされる裁縫セットって、基礎的で必要なものだったんだなと実感しました。
完成!

型紙を写すところから縫うところまで、合計で6時間ほど。嫌いな作業なので疲れてしまい、1〜2時間ずつ進めました。
ケチな私は、自分の時給×稼働時間を計算し、「これは化繊だからそんなでもないけど、これをシルクで作ったらお店でパンツ新しく買うよりいいし、世界で1本だしね」
プロの方から見たら「大事なところをやってない!」ということもあるかもしれませんが、履いてみたらちゃんとパンツの形になっていたので、まあいいかなと。
ウエストのゴムもちょうどよく、ワイドなシルエットで体の線を拾わないのが気に入っています。夏の着物なので、夏に履くのにもぴったり。反省点は丈で、想像より2〜3cm短かったので、次回に活かします。
ただ、生地がとても薄くて透けてしまいます。白いスパッツを合わせて履いてみたのですが、暑い。
そしてペチパンツも
そこで、別の着物をお直ししたときに外した古い胴裏のシルク生地が残っていたので、ペチパンツも作りました。同じ型紙をベースに、初心者のくせにズボラな私は、2枚目からアレンジを加えるという暴挙にも出ています(笑)。

めんどうだから布の端の処理とかしてない。
そのうちほつれてくるかもしれないけど、まあいいです。
すその縫いがあらいから布がよってるけど、まあいいです。ペチパンツひとさまにじっくりお見せすることもありません。
透けを気にしなくてよくなって快適ですし、ほかのパンツやスカートにも合わせられるので大満足です。
着物を「ポイッと捨てない」という選択
「着物のまま着たかった」気持ちもありました。でも、ポイッと捨てないで済んだ安堵のほうが、ずっと大きかったです。
次もリメイクしたいのですが、外に履いていけるようにポケットをつけたり、柄をきれいに見せたりするのは、今の私にはハードルが高そう。どうしようかなと思案中です。
それでも、裁縫嫌いの私でもできました。同じように、着物が眠っている方がいたら、こんな私でもできたので、ぜひチャレンジしてみてください。
よく頑張った、私!
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