メむンコンテンツぞスキップ

死神が芋たこの䞖界

    桜朚 楓

    【第䞉話】

     この䞖は正に理䞍尜だらけ。
     汚い欲ず嘘に翻匄される人々。
     傷぀いた魂は今だに留たり、恚みを果たす日を埅ち続けおいる。

     この䞖界は悲しみず憎しみの塊だ。

    「行っおきたす」
     孊ランを着た1人の男子䞭孊生が家を埌にした。
     あたり前の日垞。

     ずころがその日は違った。

     その少幎は垰っお来なかった。

     別の圢ずしお、芪の元に垰っおきた。
     芪達はその倉わり果お我が子の姿を芋お霊安宀で泣き厩れおいた。
     
     少幎は孊校の屋䞊から飛び降り、死亡した。

     家に眮いおある日蚘から“むゞメ”を苊に自殺をするず残されおいた。

     しかし、真実ずしおむゞメはなかった。

     むゞメで自殺したクラスメむトに、担任や同じクラスの子達は戞惑いを隠せなかった。
     
     むゞメおいないのに、なぜ

     皆が自分達の過去の蚀動を、掘り起こしおいた。あの少幎にずっおは“むゞメ”ずなる事があり、自分達はそれに気づかず少幎を死に远いやっおしたったのか 。

     少幎が教宀に入っおくるず他の子は、
    「おはよう」
     挚拶もしおいた。
     がしかし、少幎の方が挚拶をしなかった。
     皆がこの少幎は人ず関わるのが苊手なのかず思い段々挚拶も亀わさなくなったものの、悪口を蚀うずか嫌がらせをするず蚀う事もなく、班で䜜業をする時も皆、少幎に気を䜿い意芋も聞いおいたが、少幎は顔を瞊か暪に振るだけで蚀葉を発しなかった。
    「もし、たた違う意芋が出お来たら埌でもいいから教えお」
     そう蚀うクラスメむトに察しお、顔を芋る事もなく、終始䞋を向きながら、たた頷くだけだった。 

     い぀も通りの倉わらない日垞に、急に1人の生埒が䜕かしら叫んでいるず思った瞬間に屋䞊から飛び降りた。
     䜕人か生埒はその珟堎を目の圓たりにし、血塗れの珟堎も含め恐怖ず動揺で倒れた人もいた。
     
     ただ、少幎の顔は暪向きになり目はしっかりず開き、口元は笑っおいるようだった。
     死んでいるのに、呚りの様子をたるで芳察しお喜んでいるような姿。

     飛び降りた原因はむゞメず蚘された少幎の日蚘
    だけを読み、それを信じた少幎の芪は、孊校に乗り蟌み怒鳎り散らしおいたが、孊校偎は事実確認をした䞊で珟状を冷静に䌝えるず、たすたす芪の怒りは加速した。
     怒りの収たらない芪はsnsに䞊げ、同情されおいた。そのせいで孊校には嫌がらせの電話や校門の前にはゎミが攟たれ、クラスメむトの写真や名前も流出し、憶枬で、
    「こい぀が䞻犯」
     事実ではない事が拡散されおいた。
     むゞメをしおいないのに、したずされるクラスメむト達は粟神的に远い蟌たれ、家から出る事もご飯を食べる事も出来なくなり、圓たり前だった日垞は奪われた。

    「ただやっおいたすね。あの芪達は事実を䞀぀の日蚘のみだけで、誰にどんなむゞメをされたのか調べもせず、勝手にクラスでむゞメがあり、それで息子は自死したず思い蟌んだ。それを孊校偎は吊定をし、その報埩ずしおネットを利甚。その日蚘にも誰に䜕をされたずかも曞かれおはなく、最埌のペヌゞだけに、“むゞメを受けた。だから死ぬ”っお普通むゞメを受けた者は誰に䜕をされたずか日頃蚘しおいるはずなのに、この少幎は党くない。なのに最埌だけ。この少幎、䞀䜓䜕がしたいのでしょうかね」

     若い死神が女性の死神に語りかけた。
     ヒステリックに孊校の面談宀で暎れる母芪父芪は座りながらも机を叩き怒りに満ちおいた。その姿を2人は眺めおいた。

    「確かに我が子の死が突然蚪れ、しかもむゞメずなれば正気ではいられないでしょう。むゞメを受け亡くなる魂はこの䞖に溢れおいたす。ただむゞメを受けお亡くなる魂ずこの少幎の違い、矛盟を誰も指摘しない。皆んなそれぞれ自分に䞀杯だから。子を殺された、やっおもないのに自分達のせいで死んだ。それぞれの抱える物で手䞀杯になっおいる。誰も気づかないこの事実。その䞭でこの芪は日蚘だけを信じ、矛盟を远求もせず、瀟䌚においお確蚌のないこの事を流す。流されおきた情報が真実か嘘なのか。確蚌もないたた芋も知らぬ人々が間に受け、正矩感の぀もりで悪い事をした奎らには制裁をず意気蟌み、孊校やクラスメむトの情報を流し、皆でこの悪い奎らに正矩の鉄剣を食らわす。恐ろしいですよ。人間達は。自分で芋聞きしたわけでもないのに知りもしない人の話を信じ、そうする人間達。この件だけではなく、今のご時䞖ネットで簡単に発信も出来るし、こう蚀った勘違いやわざず流す茩を芋るず吐き気を芚えたすよ」
     
     䞍満な気持ちを吐き出す若い死神。

    「リストは」
     女性の死神が手を差し出した。
    「あっ、手に入りたしたが、確認したずころやはりおかしいです。こちらずあちらのリストの内容が違っおいたす。こんな事今たでありたしたか」

     女性の死神はそのリストず自分が持っおいるリストを芋比べた。

    「いや、なかった」

     静かにリストを折りたたんだ。
    「ずりあえず、調査はただ進行䞭ですが、あれでよかったんでしょうか」

     時は数日前に遡る。

     孊校から飛び降りた少幎の魂を回収しに、この2人の死神が姿を珟した。
     い぀も通りの手順でリストを確認しおいるず、その少幎の魂が死神に気付いた。
    「あぁ、本圓だ。あの人の蚀った通り死神が来た」
     薄笑いをする少幎。
     若い死神は少し驚いた衚情をしたが、冷静さを保ち぀぀、
    「君は私達の存圚を知っおいるのか」
     若い死神が尋ねた。
     少幎はゆっくり顔を䞊げ、2人を銬鹿にしおいるかのような目぀きで睚みながら、
    「あんた達の事は聞いおいる。けど僕には果たす圹目があるから。どっかに行っおくれ」
     こちらの目をしっかりず芋ながら、青癜い目で蚀い攟った。
    「このたたここに留たるか回収され、新たな出発の準備をするか、よく考えお 」
     ただ話終えおいないのに、少幎は死神に手のひらを向け、喋るのを劚害した。
    「あヌヌ、それも聞いおいるよ49日間でしょでもさ、あえお聞くけど、転生っお自分に遞択肢ないんでしょ男か女か、囜も遞べない、倩囜か地獄。どこになるかも再生たでの期間もわからないし、それに本圓に転生しおいるのあんた達はそれを芋おいるの䜕を知っおいるの本圓は知らない癖に、よくこんな事出来るよねヌ。知りもせずに誰の指瀺かもわからない、なのに䞀䞁前に魂を回収するっお、アホらしくないんですか」

     挑発する蚀い方に目぀き。
     若い死神は少しむラ぀きが態床に出おいたが、女性の死神は少幎の最埌の問いかけに、䜓を向けお少幎の目をしっかりず芋たたた答えた。

    「だから」
     その答えに少幎は倩を仰ぎ倧声で笑った。

    「やっぱりな。お前達死神はただの䜿い捚おの駒なんだよ。だからその埌どうなっおいるのか誰も教えおはくれないし、人間のように人情もなければ楜しみも悲しみの感情もない。あぁ本圓哀れな奎らだなぁヌ」

     少幎の挑発はただ続く。

    「そもそも死神っお誰が䜜ったんだ神か死神の誰かが䜜り出したんですかその答え、知らないですよね䜕のために生たれお䜕䞇幎も前からこんな事ばかりしお、䜕のメリットがあるのか教えおくれよ。死神さん。あんた達は䜕のためにその“仕事”しおいるのか、その答えを」

     少幎の嫌味な蚀い方に、若い死神は怒りがこもっおきたが、

    「お前みたいにむゞメで自殺したずでっち䞊げするや぀に、語る事は䜕䞀぀ない」

     女性の死神が少幎を刺すような鋭い県差しで蚀った。
     䞀瞬その県に驚いた少幎は、
    「うわぁ。おばさん恐いですねヌ、図星だからっお八぀圓たりはしないで欲しいですよ」 
     降参です、ず蚀わんばかりに䞡手の手のひらを芋せお蚀うものの、毒の蚀葉しか話さない少幎。

    「では再び49日に」

     若い死神がそう蚀うず、
    「いや、だからお迎えはいらないっお、さっき蚀いたしたよね僕には果たす圹目があるっお」
     我慢の限界を超えおいる若い死神は、
    「嘘぀いお呚りを巻き蟌み、おちょくっおいるお前になんか遞択肢はない。このたた危険な魂ず認識をし、別の回収堎所ぞず連れお 」

     話の途䞭で、突颚が舞い蟌んできたず同時に、もう1人の死神が姿を珟した。
     同じ服装なのに、貫犄もあり、鎌は異様に鋭く青癜い䞍気味な光を攟ち、その死神から発するものは恐ろしく嚁圧を攟っおいた。

    「䜕を話しおいる」

     若い死神を睚み぀けながら蚀った。
     萎瞮した死神は䞀歩䞋がり頭を軜く䞋げた。女性の死神は動じおいない。

    「倧塚掋二。14歳。死因は自殺。ただしむゞメによる自殺は自䜜自挔。本圓の理由は、お前の魂は偉倧でこれからの改革に必芁だからず蚀われ信じた。そのための自殺にすぎん。よっお呚囲を戞惑わせ狂わせた眪、぀たり眪人ずしお貎様の魂は別回収ずなる」

     その瞬間、垃を被り殆ど顔は芋えおはいないのにも関わらず、少幎ず若い死神には恐ろしさを感じずにはいられなかった。

    「いや、な、なんで眪人が、僕はそう蚀われただけで、䜿呜のためにこの偉業をやったのに、なんで、なんで眪人扱い 」
     戞惑いながらも少幎は䜓を䜿い吊定した。
     が、死神は埮動たりずも動く事もなく芆い被さった垃越しに芋える目はシルバヌの瞳で少幎を芋おいた。

    「あっ」
     女性の死神が声を出すず同時に黒い圱が瞬時に珟れ、少幎の魂を匷匕に匕きちぎったのず同時に消えた。
     匕きちぎれる時の少幎は䞀瞬ずはいえ、耐え難い痛みに苊悶の衚情のたた連れ去られた。

    「やはり、か。埌で報告に来い」
    「埡意」
     貫犄のある死神は姿を消した。
     女性の死神は平然ずしおいる。
     若い死神は戞惑いを隠せないたた、この珟状を聞こうずするず、
    「行くぞ」
     そう蚀っお姿を消した。
     呆れた顔で若い死神は、
    「お2人は䜕もかもご存知だったんですね。知らないのは私だけ」
     
     蟺りを芋枡すず、少幎の母芪はずっず携垯やパ゜コンを開き同情のコメントに正気のない目で笑いながら芋おいた。
    「そうよ。私は可哀想な哀れな母芪。孊校偎はむゞメを認めず私の息子を殺した。だからアむツらに同じ痛みず苊しみを 」
     
     この時、䞀通のメヌルがきた。

    「息子さんは誰にどんな酷い事をされたしたか私の息子は毎日暎力を受けお金を取られ、ないずなるず䞇匕きをさせられおいたした。芪に蚀うず芪を殺すず脅され誰にも蚀えなかったず遺曞にかいおありたした」

     同じようにむゞメを受け自殺した芪から来たメヌルに少幎の母芪は目を芋開いた。

    「えっ、あの子、䜕されたんだろう、、、」
     
     慌おお少幎の郚屋に行き日蚘を読み返したものの、日蚘自䜓
    『◯月◯日 今日も぀たらない。話しかけおくるクラスメむトがうざい。お前らず僕は栌が違うのに気安く声かけおきお、䜕様だアむツら。笑える』
    『◯月◯日 あヌあ。぀たらない。芪は成瞟さえよければ、それでいい。僕は息子であっおただのお食りの息子。その事に気づきもせずに笑いかける母芪の姿がマゞで気持ち悪い。老埌になる前に早くくたばっおほしい笑』
     
     日蚘を持っおいる母芪の手は倧きく震えおいた。目からも涙が溢れおいる。
     少幎の机はキレむに敎頓され、教科曞も鞄もキレむだった。思い起こしおも靎も服も砎けおる事は䞀床もなく、怪我をしおいる事もなかったず母芪は過去の蚘憶を呌び起こすず、動揺し始めた。

     その時、暪にあった携垯が鳎った。
    「は、はい」
     電話に出お、しばらくするず母芪はさらに携垯を萜ずし、その堎にうずくたっお号泣した。

    「僕はやっおいない」

     ネットの憶枬でむゞメた䞻犯栌ずされた男子生埒が遺曞を残しお自らの郚屋で自殺した。

     その埌、むゞメがなかったず少幎の芪は公衚し亡くなった生埒の芪や孊校に謝眪をした。が今床はその䞡芪が叩かれ、䜏所や写真が拡散された。
     母芪は締め切った家に閉じ籠り、父芪は䌚瀟に入れなくなり出お行った。


    #創䜜倧賞2025 #ミステリヌ小説郚門

     
     
     
    アむディアはたくさん、でも文章はただただ未熟のため勉匷䞭です。

    あなたぞのおすすめ