
SNSでは伝わらないもの
今はスマホを開けば、ライブ映像なんていくらでも見られる時代です。
誰かが撮った動画。
綺麗に編集されたリール。
数十秒で会場の雰囲気が伝わってくる。
便利な時代になりました。
でも、どうしてもSNSでは伝わらないものがあります。
それは「現場の空気」です。
照明が落ちた瞬間の静けさ。
一発目の音が鳴った時に胸まで響く低音。
何千人もの歓声が一つになる瞬間。
鳥肌が立つような緊張感。
隣にいる知らない人と同じタイミングで拳を上げる一体感。
これは動画では絶対に伝わりません。
その場でしか感じられない熱量だけは、どれだけ画質が良くなっても、どれだけ音質が進化しても届けることはできません。
だから今でも全国を回ります。
SNSで見てもらうためじゃない。
その場所でしか生まれない時間を、一人でも多くの人と共有したいからです。
もちろんSNSは大切です。
遠くにいる人にも情報を届けられるし、初めてRED SPIDERを知ってもらうきっかけにもなる。
でもSNSは入口。
本番は現場です。
画面越しでは味わえないものが、ライブにはあります。
その現場を全集中で楽しんで貰う為に今回の47都道府県ツアーは、全公演完全撮影禁止にします。
初日の大阪でもそうでしたが、撮影会をするためにライブをやっているわけじゃありません。
その瞬間、その空間を、そこにいるみんなと音で共有するために音を鳴らしています。
今の時代にライブで撮影禁止なんて、「古い」「老害」と思われるかもしれません。
もちろん、ライブ映像がSNSで拡散されれば、RED SPIDERやレゲエを知ってくれる人が増える可能性もあります。
でも、それ以上に大切にしたいものがあります。
時間とお金を使って会場まで来てくれた人が、目の前の誰かのスマホでステージが見えなかったり、ライブより撮影が優先される空間になってしまうこと。
俺は、それがライブの本来の姿やとは思いません。
ライブはSNSのためにあるんじゃない。
その日、その場所に集まった人たちと、同じ音を浴びて、同じ時間を共有するためにあると思っています。
だから撮影禁止にしたことで、「それなら行かない」と思う人がいても、それはその人の選択です。
もちろん、撮影OKのライブもありますし、それを否定するつもりもありません。
それぞれに考え方があるからです。
でもRED SPIDERの今回のツアーは、この形でやります。
スマホ越しじゃなく、自分の目で。
画面越しじゃなく、自分の耳で。
その一瞬しかない景色を、一緒に楽しみましょう。