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子どもが話を聞かないのは、あなたの話がつまらないからかもしれない


    ある保護者から、こんな相談を受けたことがある。

    「うちの子、全然話を聞かなくて。

    何度言っても右から左で」

    話を聞きながら、私は心の中で思っていた。

    その子の気持ち、少しわかるな、と。

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    私自身が子どものころ、毎日聞きたくない話を聞かされていた。

    機嫌が悪ければ怒鳴られ、気が向けば説教が始まる。

    聞いても何も変わらないのに、聞かないと暴力が待っていた。

    だから「聞かない子」を見ると、反射的に思う。

    聞きたくない何かが、そこにあるんじゃないかと。

    少し考えてみてほしい。

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    あなたが職場で、こんな目に遭ったとしたら。

    同期と比べられる。

    叱られる、説教される。

    理不尽なことを言われる。

    話に矛盾がある。

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    自慢話を延々と聞かされる。

    自分の話は聞いてもらえない。

    理由の説明がない。

    正直、聞きたくないはずだ。

    でも大人は、

    出世や立場やお金のために「なるほど…」という顔をして、

    その場をやり過ごす。

    子どもにはその理由がない。

    やり過ごすメリットも、ない。

    だから態度に、そのまま出る。

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    「話を聞かない子」なのではなく、

    聞きたくない話をしている側の問題かもしれない。

    私たちはそこを、あまり考えない。

    もう一つ、やってしまいがちなことがある。

    「勉強しなさい」と言うとき、

    多くの親は無意識に高校生のころの自分と、

    目の前の子どもを比べている。

    中学生のころの自分は、ほとんど覚えていない。

    小学生のころは、なおさらだ。

    それなのに「自分はちゃんとやっていた」という記憶だけが残っていて、

    それを基準に話す。

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    子どもからすると、

    まったく別の時間軸の、まったく別の人間と比べられている状態だ。

    伝わるはずがない。

    話題の正しさより先に必要なのは、

    今この子がどこにいるかを見ることだと思う。

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    正しいことを言っているのに伝わらない、

    と感じているなら、

    まず一度だけ考えてみてほしい。

    その話、子どもは聞きたいと思っているだろうか。

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