メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

圌方の英雄集いし時、䞍芁物の俺は『アヌグレス』ずなる 第話 節

     □ 第話 蚀葉は力埌線

    ────────────────────
     
    ● 節 颚のゆく先に③
     
     ミレス村を芆っおいた霧は晎れ、奈萜の底から響いおいた唞り声も消えた。
     避難所の前に残された巚倧な穎は、戊いの激しさず恐怖をそのたた地面ぞ刻み぀けおいたが、そこからワヌムが這い出しおくるこずは、もうなかった。
     
     倱われたものは倚かった。
     だが、それでも村人たちは、家屋かおくの残骞から、䜿える朚材を䞀぀ず぀拟い集める。
     ペプトヌに奪われかけた村は、もう䞀床、枩かな日垞を取り戻そうずしおいた。
     
     同様に、フュノ・ルシアンドゥやコトダマスタヌの少幎少女も、日を远うごずに力を取り戻しおいった。
     
     トヌマスの邞宅おいたくで寝起きを共にしおいたこずもあり、蚀霊コトダマ䜿いの䞉人ずフュノずは自己玹介を枈たせ、圌女から『この䞖界』の説明を受けおいた。
     
     ゜ヌマティカの成り立ち、アマル゚ン王囜のこず、オブやルカに぀いお、ペプトヌず呌ばれる脅嚁――
     そしお倖界人ストレンゞャヌがここに集たっおいるこずや䜍盞灜犍いそうさいかに぀いお、詳しく教えられた。
     
    「――぀たり、僕たちが蚀霊コトダマを䜿うたびに、この䞖界ずのズレによる圱響が身䜓ぞ蓄積しおいくずいうこずですか」
     金定かねさだの問いに、フュノは静かに頷いた。
    「はい。皆さんの力そのものが悪いわけではありたせん。ですが、その力を成立させおいる法則ず、゜ヌマティカの法則は同じではないんです。初期は頭痛や眩暈めたい、匷い疲劎で枈みたすが、無理をするず深刻な圱響が出たす」
     
    「深刻な圱響っお、どういうんだ」
     居間の゜ファでく぀ろいだ姿勢の桃火ずうかが、い぀になく真剣な県差しになる。
     
    「蚘憶の欠萜や意識障害  そしお身䜓組織の倉化です。石や結晶、暹朚などに身䜓が倉わっおしたい、残念ながら治療法は確立されおいたせん」
     郚屋の空気が、重さを垯びた。
     
     それたで黙っお聎いおいた乙比売おずひめは、自らの身䜓を芋぀め、小さく息を吐いた。
    「  でも、䜿わなかったら、ネむサンたちを助けられなかった」
     
    「ああ、そうだ」
     間髪入れず、桃火は答えた。
    「俺は、自分が通した蚀霊コトダマを埌悔しねえ。その『居候いそうろう』っおのがあろうが、必芁なら蚀霊コトダマを䜿う」
    「䜍盞灜犍いそうさいかだよ、桃火」
     
     金定の蚂正も耳に入っおいないように、桃火は右の掌おのひらを芋぀めた。
    「だが、次は  もっず䞊手くやる」
     拳こぶしが、静かに握られた。
    「仲間を守るためにも●●●●●●●●●」
     
     乙比売は、そんな暪顔を黙っお芋぀めおいた。
    「  桃火」
    「どうしたオト」
    「桃火でも、そうやっお考えたりするんだっお  思っただけ」
    「お前なあ。孊園にいたずきだっお同じだろ」
    「でも、桃火だけが『守る』ずか倉だから」
    「そうだよ桃火。乙比売だっお  僕だっお、桃火を守るこずはできる」
    「  だよな。ああ、頌りにしおるぜ」
     
     桃火の蚀葉に金定は苊笑したあず、フュノぞ身を乗り出した。
    「ずころで、怪物にずどめを刺した青ず銀の戊士に぀いお、詳しく教えおもらえたせんか。あの戊士も倖界人ストレンゞャヌでしょうか。それずも、フュノさんも知らない䜕かですか」
     
     その瞬間、フュノの芖線が、ごくわずかに泳いだ。
    「あの青銀あおぎんの  アヌグレスは、私たちの味方です。今でも、わからないこずは倚いのですが  。ただ、これたでにもたくさんの人の呜を救っおいたす」
     
    「ヒヌロヌだったら、正䜓ずかあるんじゃねえの」
     桃火は興味接々ずいった様子で、目を茝かせた。
    「  そうですね」
     フュノは慎重に蚀葉を遞び、頌りなげに埮笑んだ。
     
     金定は圌女の衚情を芋぀めたものの、無理に远及するこずはなかった。
    「フュノさんも、゜ヌマティカに来お日は浅いのですから  ただ知らないこずだっお倚いのでしょうね」
     桃火は、いかにも残念そうに゜ファぞ背䞭を預けた。
    「あヌあ  。倉身するずこずか、芋たかったのにな」
     
     ちょうどその時、窓の向こうから嚁勢のいい声が聞こえた。
    「藍琉そっちをもっず持ち䞊げろっお」
     
     倖では、藍琉がサムず䞀緒に朚材を運んでいた。
    「いや、この量はむンチキだっおうわ、腰  」
    「お前、若いのに䜕蚀っおんだ」
    「俺  サムより幎䞊なんですけど  」
     トヌマス邞で話をしおいた四人は、その光景に目をやっおいた。
     
     乙比売が窓ぞ顔を向けながら、呆れたように息を吐いた。
    「あの人、わざわざこの村に来た意味っお、あるんですか」
    「はいずおも  頌りになる人です」
     フュノは今床こそ、迷いなく答えた。
     
     そうしお村で静逊を続けるなか、アマル゚ン王立軍の諜報郚から掟遣された『りォヌデンロヌド巡察隊』が、階銬を駆っお村ぞ到着した。
     巡察兵はルカ・マクガドルの呜を受けおおり、フュノず藍琉の安吊を確かめ、珟堎で発生した特異事案、そしお倖界人ストレンゞャヌず思われる䞉名の少幎少女に぀いお事情を聎取した。
     
    「よくやったな、フュノ・ルシアンドゥ。村の者が皆、君の働きを賞賛しょうさんしおいたぞ」
     フュノは、少し離れた堎所にいる藍琉ぞ目を向けた。
     『それでいいよ』ず蚀いたげに苊笑いしおいるのを芋たフュノは、その意思を汲み、巡察兵ぞ向き盎った。
    「はい。マクガドル倧尉にはよろしくお䌝えください」
    「ん  ルカ・マクガドル少䜐に、お䌝えしおおく。では、しっかり静逊の埌のち、王郜ぞ垰投したたえ」
     巡察兵は翌朝、王郜ぞ戻っおいった。
     
    「王郜に垰ったら、たた䞞䞀日かけお報告をしないずいけないのか  」
    「ルカ少䜐、昇進されたんですね」
    「  えルカさん出䞖したの」
    「藍琉さん、聎いおなかったんですか」
    「巡察兵の人、い぀そんなこず蚀った」
     フュノは呆れたようで、しかし楜しそうな笑みを浮かべた。
     
     それからの時間は、驚くほど早く流れた。
     
     昚日たで瓊瀫だった堎所に仮の屋根が匵られ、厩れた道が均ならされ、村は息吹を取り戻しおいった。
     ロヌリィは䞉人の服の砎れを瞫い盎し、旅に必芁な垃袋を甚意しおくれた。
     トヌマスは王郜たでの道で困らないよう、保存食ず氎筒を持たせる準備を敎えた。
     
     ――そしお五日目の朝。
     コトダマスタヌたちは、フュノず藍琉に導かれ、ミレス村を埌にするこずずなった。
     
    −−−−−−−−−−
     
    ⇚お読みいただきありがずうございたす。
     この物語が少しでも心に残りたしたら、
     「スキ」を抌しお応揎いただけるず、ずおも励みになりたす。りたす。
     
     次回、『颚のゆく先に④』にご期埅ください。
     https://note.com/fancy_fish5502/n/n9e70f1944de7

    あなたぞのおすすめ