サラダとチキン
1パック230円くらいの鶏むね肉を買う。まるごとひとつ、切られていないやつ。パックを開けたら、まずは塩麹を全体に塗りたくる。この一手間が、あとあと効いてくる。焦らず、じっくりと染み込ませる。
その間に、キャベツを千切りする。ザクザクザク。ついでに大根とにんじん、きゅうりも切っておこう。トントントン。サクサクサク。頃合いをみて、沸騰したお湯の中に、塩麹を染み込ませた鶏むね肉をまるごと一つ、ドボンッ。
ぐつぐつ。グツグツ。吹きこぼれないように、慎重に、火加減を調整する。ピンク色の鶏むね肉がみるみる肌色に変わっていく。ここからが長い。もうそろそろかな、と思っても、早まってはいけない。どうせまだ中まで火が通っていない。じっと待つ。ただただ、ジーッと。
で、そろそろいいだろうと思ったら、フォークを2本用意。鶏むね肉にブスリと突き刺して鍋から取り出し、まな板に置き、包丁でブツリとまっぷたつに。
ああ…しまった。中心部分がまだ赤い。やはりまだ早かった。しかたない。気を取り直して、鶏むね肉をもう一度鍋に入れる。ドボン。ぐつぐつ。グツグツ。
切ったキャベツと大根、にんじん、きゅうりをボウルに入れる。軽く混ぜて、塩コショウを少々。パッパッパッ。味付けはシンプルに。あとはオリーブオイルでコーティング。主役を迎え入れる準備は万全だ。
……よし、さすがにもういいだろう。肉を慎重に取り出し、断面を覗き見る。…ほっ。よかった。いいぐあいの肌色だ。ちゃんと火が通っている。湯気がぼうぼうと立っている鶏むね肉を、素手で裂いてつまみぐい。
あちちっ。ハフほふっ。これこれ。この、しっとりとパサパサの間くらいの絶妙な食感が、たまらなくうまいんだ。塩麹は相変わらずいい仕事をしてくれる。味見がすんだら、バッサバッサと雑にちぎり、準備しておいたサラダと合流。
サラダとチキンは相性が良い。互いを補い、伸ばし合う。そんなわけで、美味しいサラダチキンのできあがり。