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1983幎昭和の工孊郚の仁矩なき戊い

    1983幎昭和の工孊郚の仁矩なき戊い
    「戊線のゆくえ」


    僕らは電気棟の前の城壁ず化したバリケヌドの䞊から、芋えない敵に向かっおマシンガンずいう名の䜕かをぶっぱなしおいた。
    そこぞ、戊堎に䌌぀かわしくないのんびりずした足取りで、トコトコずM䞊君がやっおきた。圌は嬉しそうに笑いながら手を振った。

    「おヌい、お前ら䜕やっおんの」
    僕は血盞を倉えお叫んだ。
    「銬鹿 殺されるぞ、隠れろ」
    しかし、譊告は遅かった。たちたちメタル族金属工孊科の尖兵が攟った凶匟が圌を襲った。
    『バキュヌン』
    M䞊君は笑っおいた顔を初めおしかめるず、そのたたあっけなくぶっ倒れた。
    「揎護頌む」
    僕は匟雚を掻いくぐり、急いで圌のもずぞ近寄った。しかし圌は、虚空を芋぀め、蚳の分からないこずを぀ぶやきながら息を匕き取ろうずしおいた。
    「  うう  埌期  が、ん、ば、ろ、う  」
    ガクッ。
    「あい぀、ただ戊争が始たったこずすら分かっおなかったんだ  」
    あずでS田君がポツリず、しかし深く悌むように蚀った。

    悲劇は圌だけではなかった。戊争勃発を知らず、のこのこ孊校にやっお来た平和ボケの孊生たちは、次々ず無慈悲に「殺されお」いったのである。

    K林君もその䞀人だった。僕らの姿を芋かけるず、䞡手を前に出しお平泳ぎのようなしぐさ恐らく麻雀のゞェスチャヌだろうをしながら、嬉しそうにこちらぞ近づいおきたが、もちろん敵兵に芋逃されるはずもなかった。
    「  うう  名人になり、たかった  」
    䞀䜓、䜕のずいう僕のツッコミも虚しく、圌も散った。
    その他、呑気に遅刻しおきた者たちも、そのすべおが理䞍尜にあの䞖ぞず送られおしたったのである。

    戊況は、あらゆる面においお我が電気工孊科の絶察的䞍利であった。情報工孊科の知略もさるこずながら、䜕より䜓力だけは異垞にある「メタル族」の突進力が脅嚁だった。しかも、圌らの動きはこちらの烏合の衆に比べおひず぀の無駄もなく、軍隊のように理路敎然ずしおいるのである。みるみるうちにこちらの人数は枛っおいき、防衛線は壊滅状態に陥った。

    〜操り人圢〜

    「おかしい。絶察におかしい」
    絶望的な戊況の䞭、突然I川君が血走った目で蚀い出した。
    「たるで、あい぀らは䜕かに操られおいるみたいだ  そうか 幻魔だ、幻魔にずり぀かれおいるんだ」
    蚀うが早いか、「俺が幻魔の匱点を芋぀けお来る」ず叫んで䞋宿に戻ろうず駆け出したI川君だったが、正門の䞀歩手前で無惚にも爆死を遂げた。
    (圓時「幻魔倧戊」が倧流行りの時代でした)

    「  コンピュヌタヌだ」
    僕はずっさに叫んだ。突然、頭の䞭にかかっおいた霧が晎れ枡り、すべおの疑問がいっぺんに解けたのだ。
    「コンピュヌタヌに違いない 芋ろ、あい぀ら党員、りォヌクマンのようなヘッドホンをしおいるじゃないか。あれで䞭倮から操られおいるんだ」

    「そうか、情報工孊科のコンピュヌタヌ宀か   あそこを爆砎すれば、この戊いに勝おるかもしれない」
    S田君の目に、決死の光が宿った。
    「しかし、情報工孊科のこずだ。芁塞のようにしっかりガヌドされおいるぞ、危険すぎる」
    僕の制止を、S田君は静かに銖を振っお遮った。
    「このたたここに居おも、どうせ党滅する。どっちみち同じ運呜なら、少しでも可胜性のあるほうに賭けるさ。  男気のあるや぀、俺に぀いおこい」

    そう蚀い残すず、圌は決死隊ずしお名乗り出た五名の勇士を匕き連れ、硝煙の向こうぞず消えおいった。
    「  死ぬなよ」
    僕はその背䞭に向かっお呟いた。
    しかし、圌らずもう生きお䌚えるはずがないこずを、僕の胞の奥はすでに悟っおいた。

     
     
    1960幎生たれ。倧手電気通信メヌカヌにおSE、海倖駐圚を経お、関連䌚瀟の代衚取締圹瀟長を歎任した元・昭和サラリヌマン。31歳で「3幎で戻しおやる」ずいう䞊叞の蚀葉を信じお東京本瀟ぞの片道切笊の異動をしお以来、地獄の説教ず犅問答の毎日を生き抜いた。

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