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50代おひとりさまの小さな家づくり|残高証明書

    住宅ローンを借りる人は事前審査を受ける。
    わたしは借りないことにしたので、契約前に自己資金があることを証明する必要があった。
    そのために、銀行が発行する残高証明書を提出しなければならない。

    父に、予算内に入る住宅会社が見つかったこと、残高証明書が必要なことを伝える。

    自己資金だけでは到底足りないこと。
    さらに、補助金は完成後にしか受け取れないので、補助金を抜いた金額をあらかじめ準備しておかなければならないこと。

    それを補うために、父が亡くなったときにわたしが受け取る予定だった生命保険を、今解約してもらえないか相談した。

    そして、あの決めセリフ

    「死んでから渡すより、今あげた方が『ありがとう、ありがとう』って言われるよ?
    自宅での介護はできないけど、ちゃんと面倒はみるよ?」

    とともに…

    「お父さんが亡くなったときにわたしが受け取る予定の生命保険、今解約してもらえないかな?元本割れするならそのままでいいけれど…」

    後日、元本割れしていないことがわかり、解約金が振り込まれた父の通帳の残高証明をもらった。
    わたしの残高証明と合わせ、なんとか契約できる準備が整った。

    一方で、見積書の精査もすすめる。
    限られた時間のなかで、大金を動かすという覚悟と恐怖。

    本当に契約していいものだろうか。

    残りの人生をかけた大きな買い物。

    チャンスの神様は後ろ髪がないというけれど… つかんでいいのだろうか…

    後戻りできなくなる状況に自分の本気度を試されていた。



     
     
     
    50代おひとりさま。ポンコツ街道まっしぐら。 小さなおうちで、シンプルな暮らしと庭時間を楽しんでいます。 過去の自分に会いに行くエッセイ「あの日のわたしに会いに行く」、人生の後半戦を綴る「おひとりさまの老後」を中心に、暮らしや心の記録、くすっと笑える短編エッセイを綴っています。

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