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ひとりコミカル劇場|あの日のわたしに会いに行く

    ほうこ

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    「今頃、気づいたの?
    前から言ってたじゃない」
    とほくそ笑む恩師たちの顔が並んで見える。

    わたしのなかで、何かが崩れていく。

    がくがく、ぶるぶる

    震えてくる。
    これは、余震なのか?
    本震なのか?

    実家に眠っていたタイムカプセルのようなサイン帳。

    そこには、あたたかいまなざしとともに
    自己認識を書き換えなければならない数々の証拠が
    これでもかといわんばかりにでてくる

    ひゃ~っ。
    恥ずかしい。

    わたし、滑稽すぎる。
    ひとりコミカル劇場、開幕。


    中学時代の恩師との関係で、わたしは自分のことを
    「子犬」だったと気づいた。

    そっか子犬だったのか~と浸っていたら、
    小学校時代のサイン帳に「いぬ」と称されていた。

    しかも、隣のクラスの先生に。

    ちょろちょろ動く=いぬ

    とっくの昔に、「いぬ」認定されていたではないか!

    しかも、
    横から見てました。
    同じ学年になる前から見てました。
    と畳みかけてある。

    中学のサイン帳にも、授業も持ってもらっていない先生から

    赴任前から知ってました。
    大会でよく動き回る子がいるなと思っていました。
    と書かれていた。

    え? どれだけ目立ってた?

    それを先生方は、落ち着きのない子ではなく、
    「よく動く一生懸命な子」
    として見ていた。

    およよよよ。
    それこそ、落ち着きなく動いてしまう。

    後輩からも、
    われらがおもちゃ  アイドル
    との文字が。

    どうやらわたしは、からかいがいのある犬だったようだ。
    知らぬは、わたしだけ?



     
     
     
    50代おひとりさま。ポンコツ街道まっしぐら。 小さなおうちで、シンプルな暮らしと庭時間を楽しんでいます。 過去の自分に会いに行くエッセイ「あの日のわたしに会いに行く」、人生の後半戦を綴る「おひとりさまの老後」を中心に、暮らしや心の記録、くすっと笑える短編エッセイを綴っています。

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