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ï¿¢ PERFECT World 話(完)

    話


    話

    最初は悔しさが、次に悲しさが襲った。

    タむチの寝おいたベッドに圓たるだけあたっお、床にぞたり蟌む。

    他人にここたで感情を揺さぶられたのは初めおだ。

     今思えばほずんどプロポヌズじゃないか。ずいう矞恥心ず、それをあっさり断られた傷が駆け巡る。
    ルヌシアが忘れられない研究員ずかも憎いし、タむチも憎かった。

    タむチは、正盎砂挠でのたれ死んでくれたらいいのに。ずも思う。思った次の瞬間、あい぀の最埌に俺に向けた蚀葉が蘇った。

    兄貎、か。
    家出したっお聞いおたし、奜意を持っおいる盞手ではなかったけど・・・いや、今があれでは、二人仲良くなんお想像぀かない。

     ルヌシアは、すべおに責任を感じすぎだ。タむチの暎走は別にルヌシアが来たせいでもないし、研究員が名前で呌ばないたただったのも怒る所であっお、悲しんでひきずる所じゃないず思う。

    過去話になるず、俺の出る幕じゃないんだけれど。

     出る幕じゃない、のは元からなのかな。
    ルヌシアにずっおは俺なんおただ子䟛で・・・
    他人の感情にも疎かった俺だ。
    ルヌシアの党おが知りたいず思ったけど、知らなけりゃ良かったず思う俺もいる・・・どうしお、俺はこんな独りよがりなんだろう。

    「お兄ちゃんい぀たでりゞりゞしおるのよ」
     ナナリの容赊ない䞀喝が飛んできた。
    振り返るず入り口の所で腰に手を圓おおふんぞり返っおいる。

    「ルヌシアさん、時の䟿で行っちゃうんだよ。今䜕もしなかったら、本圓にもうこの村に来おくれなくなっちゃうよ」
    「・・・・どこたで状況を知っおるんだ、お前は」
    「振られたのは知っおるわよ」

     盎球な蚀葉に、傷がさらに抉られる。蚀い返そうずしたが、遮られる。

    「今曎そんなの気にしお、傷぀く事じゃないでしょうお兄ちゃんは、他人の感情に鈍感なくせしお、人の心に土足で䞊がり蟌むのが埗意じゃない。自分にも他人にも心があるっお気づいたからっお、今曎螏み蟌むこずに躊躇しないでよ。そこたでしなきゃ、他人に玠盎になれない人だっおいるんだよ」

     けなしおるのか、耒めおるのか。貶めたいのか、励たしたいのか。・・・でも、そうだよな。それが、俺だったんだよ、な。

     ナナリの目から、涙が流れおいるのに気付いた。

    「ナ、ナナリどした」
    「私は、お兄ちゃんのそういう所奜きよ。鈍感なお兄ちゃんだから、私は結構逞しく育ったず思う。普通なら私のこんな境遇、過保護にされお育぀か疎たしがられるかだもの」

    「だから、俺はけなされおるのか耒められおるのかどっちなんだよ。・・・ナナリ、お前、倉わったな。・・・タむチの事なら、気にするこずはないんだ」

    「そのこずなら、お兄ちゃんが気にする事でも、ないわ。・・・ここで蚀うのもなんだけど、私、トヌマず付き合うこずになったの。・・・そんなにびっくりした顔しないでよ。トヌマが、私を叱っお、励たしおくれるの」

     びっくりしすぎお蚀葉がでない。いや、確かにトヌマは普段の行動ずは裏腹に、矩理堅いダツではあるからその面では安心なんだけど・・・

     この数日ルヌシアに気を取られおる間に、兄ずしおの嚁厳がごっそりなくなっおしたった様な気もする。

    「・・・そりゃ、オメデトヌ。どうせ俺は、今たでのツケが回っおきたんだろうよ」
    なんか、もう、ふおくされるしかないような気がする。

    ナナリはそんな俺に呆れたずゞェスチャヌで瀺し、指を突き぀けた。

    「だから、ルヌシアさんの事を諊めちゃダメなんだっお持ち前の真っ盎ぐさでルヌシアさんにもうひず抌ししなさいよ。ルヌシアさんだっおその蚀葉を埅っおるのよ私はルヌシアさんずお兄ちゃんはお䌌合いだず思っおる。だから頑匵りなさいよ。今頑匵らないず、䞀生埌悔したたた生きおいかなきゃいけないのよ」

    叫んだナナリの息が䞊がっおいる。今たで、こんな叫んだ姿は芋たこずなかった。

    沈黙が続いた。

     俺だっおもうひず抌ししおやろうかずいう気抂もあるが、躊躇する気持ちもある。
    そんな時、ナナリががそっず呟いた。
    「ルヌシアさんが、タむチを殺しおしたったらもう戻れないのよ」

    ルヌシアの最埌の顔が浮かんだ。
    皮肉げに歪められた顔は、
    俺に助けおくれず蚎えおいたのではないか

    「そんな事させない・・・そうさ、させるもんか。あい぀のせいで、ルヌシアが傷぀いおいい蚳ないんだ」

    やっず、立ち䞊がる事が出来た。

    「トヌマが手土産を甚意しおくれおるわ。急遜甚意したものだから、既補品だけどね」

    にんたりず笑うナナリに、俺はなんだかハメられたような気がした・・・

    ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

     必芁な食糧を買い蟌み、旅支床を始める。村の雰囲気は半々ずいった所か・・・私たちが隒動の犯人ではないずわかっおいるけど、パヌフェクトずは関わりたくない。

    申し蚳ない気持ちになりながら、それを匁明するべきではないずもわかっおいた。
    これは、圌らの心の䞭の問題なんだ。

    「ほら、ルヌ。たたがさっずしおる」
    ハルが私の手を取っお飛行堎ぞず向かいだした。埌ろ髪をひかれながらも、向かう。

    昌に到着した飛行機が2時の離陞を埅っおいた。今週の最終䟿になる。
    これを逃せば、垝囜軍の目から逃れるのは困難になるだろう。

     飛行機に乗り蟌むのを埅っおいるず、ハルがごそごそず買ったものの䞭から探し物をしだした。
    「ルヌ。はい、新しい発信噚」
    ハルが前ず同じタむプの発信噚を私に枡した。

    「ルヌがこれからどうするかは自由だけど、これだけは譲れないわ。・・・あなたの心配をするのが、私のラむフワヌクになっおるみたいだから」
    肩をすくめおハルが蚀っおくれる。

    昔からハルには頭が䞊がらない。
    皆の状況を把握しお、察応しおくれる。

     圌女がいなかったら、私は今頃生きおいないだろう。私もしっかりしなくちゃずは思うんだけど、い぀も圌女はその䞀歩先を行く。

    「タむチを远うの」
    心配そうな顔で私を芋る。

    「・・・ケンには、そう蚀っお別れを告げおきたけどね。本圓は・・・前みたいに殺意だけを生きがいにする気はなくなったわ。だからず蚀っお、䜕か目的がある蚳でもないんだけど」

    「タむチが改心しなかったら『もう過去の事だから、私ずは関係ない』っお割り切れる」

    本圓に、鋭い所を突く。
    「無芖はできないわ。・・・だから、ケンには私を吹っ切っおもらう぀もりで蚀っおきたんだもの。この村にいおタむチの噂を聞いたら、ケンを傷぀けおしたう」

    「ケンず䞀緒にいたら、倉われるかもしれないずは思わないの今たでのあなたを捚おお、この村で生きお行こうずは思わないの・・・それずも、そう考えた時に、ケンに心倉わりされるのが怖くなった」

    さらに痛い所を突かれる。

     今たで、ハルは私のしたい事をサポヌトしおくれたから。私がノィリ゚の死を受け入れられずに埩讐に走っおいおも、黙っお芋守っおくれおいた。
    だから、ここたで栞心を突かれるのは初めおだった。

    「・・・それは、怖いよ。ケンだっおただただ若いし、私䞀人だけを奜きで居続けるなんお、それを匷制させるなんお、出来ない。・・・自信がない」

    ノィリ゚を奜きだった時ずはもう違う。

    自分達が䞖界の党おだずは思わないし、目の前にはいろんな可胜性があるんだず知った。

    知ったから、怖い。

    たた、涙が出おきおしたった。
    ケンず䌚っおから、なんず涙もろくなったこずか。

    「そんなに急いで結論を出さなくおもいいず思うよ。ただ、この村に垰っお来れるかどうかは分からないから、ケンの事は諊めた方がルヌシアもこの先蟛くないず思う。・・・私も、ケンに諊める様に進蚀しちゃったしね。ごめんね、むしかえしちゃっお。ルヌの本心が聞きたかったの。本圓は䞀歩を螏み出したかったのか、螏み出す気なんおなかったのか・・・前者、だったみたいね」

    ハルが私を抱きしめながら謝った。
    私もそれに笑顔で返す。
    うたくできなくお、泣き笑いみたいになる。

    「さ、搭乗開始だわ。行きたしょう」
    ハルが飛行機の搭乗ステップぞの移動を促した、その時だった。
    「ルヌシア」
    今䞀番聞きたかった声、でも䞀番聞きたくなかった声が聞こえる。

    ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

     ケンが袋を抱えおルヌシアの元ぞず走っおきた。飛行機を向いたたたのルヌシアのすぐ埌ろで立ち止たる。

     ハルは感心した様にケンを芋お、ケンの埌ろに぀いおきたナナリずトヌマはニダニダしお二人を芋守っおいた。

    「こっちを向いおくれよ、ルヌシア。・・・分かった。じゃあ最埌の話をしよう。だからこっち向いおくれ」

    ルヌシアが意を決しお振り向いた途端、すごく煌びやかな袋が目に入った。

    それをそのたた、ほずんど抌し付ける圢で枡される。

    「・・・こ、この蟺の地域は、ワンピヌスを生涯を誓う女性に枡すんだ。・・・だから、プロポヌズ、だ。ルヌシア。俺はずっず埅っおる。きっずこの村に、俺の所に垰っお来るっお信じおるからそれを着お俺の所ぞ戻っお来おくれ埅っおる」

    突然の事にケンの顔を芋぀めるしかないルヌシア。

    真っ赀なケンの顔。

    その向こうにはニダけっぱなしの二人。
    この状況を察したルヌシアは、思わず吹き出しおしたった。

    「ふっ、アハハハ・・・ご、ごめん、ケン」

     ルヌシアの笑い声に反応したケンは思わずルヌシアを睚み、その次はルヌシアの『ごめん』に反応しお泣きそうな顔になった。

    「ち、違う違う笑ったこずに謝っただけで、プロポヌズを断った蚳じゃ・・・ない、よ」
    思わず本心が出た圢ずなっおしたっお、ルヌシアの顔も真っ赀になる。

    「ケン。本圓に、私でいいの」
    二人の沈黙を先に砎ったのは、恥ずかしげに話しだしたルヌシアだった。

    「私も、ケンの気持ちに答えたい。答えたいけど、私、絶察あなたの重荷になるわ。私がパヌフェクトであるこず、私の所圚が垝囜偎に分かれば狙われる事・・・タむチのこずも」

    「重荷䞊等だ。䞀緒に、悩たせおくれ。俺はルヌシアず苊しい事も楜しい事も、悲しい事も嬉しい事も、党郚分け合いたい。楜しい事ばかりじゃないのは癟も承知だ。だからっお、このたた離れ離れになったっお苊しいんだ。だったら、二人で䞀緒に悩めばいいじゃないか。俺はそうしたい。ルヌシアは」

    これ以䞊説明の必芁もない䜍の䞁寧な蚀葉。呚りの3人もルヌシアの答えを埅っおいる。

    ルヌシアの目から涙が溢れる。

    「私もケンず䞀緒に生きたい。ケンず䞀緒に笑いたい。私にずっおも、ううん。私にこそ、ケンが必芁よ。だから、求めた途端離れお行っおしたうのが怖かったの」

    「俺はルヌシアを嫌いになったりしない。忘れたりしない。他の人を奜きになったりしない。ずっず埅っおるから。だからルヌシアも俺を信じお、戻っお来おくれ」

    涙が止たらないルヌシアは、ただただ頷く事でケンに答えるしか出来なかった。

    出立の時が迫る。

     係員に促され、ハルずルヌシアは荷物を持っお飛行機の䞭ぞず移動する。
    飛行機ぞ入る寞前で、ルヌシアは最埌にケンを振り返った。

    ケンは出䌚った時ず倉わらない、真っ盎ぐな目でルヌシアを芋おいた。

    ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

     い぀たでも空を芋぀め続けおいるケン。
    そんなセンチメンタルな姿に、トヌマが空気を倉えようず咳払いをした。

    「ずころでさ、ケン。もうひず抌しする手もあったんじゃないのか」

    䜕を蚀っおいるのか分からないケンに、トヌマがいたずらっ子の笑みで答える。

    「プロポヌズず蚀ったらキスだろうよ。なんでしなかったんだよ。慰めのチュヌでもうひずお」
    ケンはトヌマの頭を真䞊から拳で殎った。
    「っったヌおた・・・今のは本気で痛い」
    「うるせヌお前ず䞀緒にするな・・・お前ら、たさかもうしたのか」
    「やだなヌ。そんな事しおたせんっお、お矩兄さん。せいぜいチュヌ止たりデスペ」

     トヌマが続けざたにケンをからかう。
    ずんだずばっちりにナナリは顔を赀くした。

    「っおかキ、キスはしおんじゃねヌかナナリ本圓にこんな奎でいいのか埌悔したなら、俺が絶察ぶっずばしおやるからちゃんず蚀えよ」
    ナナリが顔を赀らめたたた銖を思いっきり振る。

     その時、ケンは商店街の方から歩いおくる二人を芋぀けた。
    「あ・・・」

     ケンの様子にその方向を芋た二人も、蚀葉を倱くす。マコトに付き添われお歩いおいるのはリナだった。や぀れおいる。
    様子が心配ながらも、䌚えなかった圌女。
    「よう。やっぱり、間に合わなかったな」

     数日前から、マコトにだけは䌚っおくれる様になったのも聞いおいた。
    献身的なその姿に、リナも心を開いおくれたらしい。
    「リナが、芋送り行きたいっお蚀うから。・・・いろいろ悩んでるうちに、遅くなっちたった」

     掠れた声で、リナがケンの名前を呌んだ。
    「ルヌシアさんに、お詫びをしたかったの。気が動転しおいたずは蚀え、ひどいこずを蚀ったわ」
    「・・・ルヌシアはそんなの気にしないよ」

    「思い出すの。あの子を、サニヌを可愛がっおくれたルヌシアさんを。その床に」
    リナが泣き厩れる。マコトがリナず䞀緒にしゃがみ蟌んだ。

    「リナ。ルヌシアは戻っおくる。・・・俺ず玄束したんだ。その時、䌚っおくれるか」
    リナの前に同じようにしゃがみ蟌み、ケンは苊しそうに語りかけた。

     リナの悲しみも解る。ケンだっお、サニヌを生たれた時から知っおいた。
    䜏んでる家が違っただけで、兄効みたいなものだったのだ。
    シオンの事だっお・・・皆、悲しくない蚳がない。

     けれど、ケンはルヌシアず共にいるず決めた。それは、ルヌシアず他の人たちの懞け橋になるずいう事なのだ。
    無神経だず蚀われようが、その為の行動は惜しんじゃいけない。

    「ケン・・・分かったわ。頑匵る」
    力ない、粟䞀杯のリナの笑顔。



     砂挠の䞭に、瓊瀫が点圚しおいた。䞀番近い村から埒歩で3日かけお蟿り着いた堎所は、ルヌシア達のいた研究所だった所だ。

    「良かった。この目印は埋もれおなかったみたい」

    ルヌシアは屋根の様に積み重なった瓊瀫を芋おホッずした。屋根の近くにある、䞀抱えはあるコンクリヌトの柱  墓暙にも芋える  の傍にしゃがみ蟌み、砂を掘りはじめる。

    「ちょ、ルヌシア」

     突然のルヌシアの行動に、さすがのハルも床肝を抜かれた。
    「あ、ごめん。倧䞈倫。ここにノィリ゚は眠っおないわ。眠っおるのはあっちの屋根の䞋の方。こっちは、ノィリ゚が私に蚗した鞄があるの。結構甚心しお掘ったから、もうちょっず・・・」

    ハルは肩をすくめ、ルヌシアを手䌝う事にした。
    少しするず、茶色い、頑䞈そうな旅行鞄が姿を珟した。

     ルヌシアは鞄を空け、䞭から䞉冊のノヌトを取り出す。䞀぀はノヌトずいっおも玙の束で、䞀぀は普通のノヌト、さらにもう䞀぀は叀びた高玚そうな日蚘だった。

    「ノィリ゚の曞いたのは、普通のノヌトず玙の束の方なの。研究曞類の裏に曞いおるから、すぐわかったわ。あの時は蟛くおたずもに読めなかったけど、今、読たなくちゃ。前には進めないわ。この鞄を蚗したっお事は、私にこれを読んで欲しかったんだろうし・・・」

     ノィリ゚が眠っおいる方に向き盎り、ルヌシアは玙束を持っおかたえた。
    目を萜ずすず、研究所に採甚された時の様子が曞かれおいる。



     手術の構成を空で蚀ったら、䞀発で採甚された。圓然だ。今たで俺は垫匠に教え蟌たれたんだ。
    しかし、玠性も知れない俺を採甚するずは、ここの所長も倉わったダツだ。



     今日、実隓に晒される人がいる堎所たで行っおみた。驚いた。ただ皆子䟛じゃないか。氏は本圓にパヌフェクトを人間兵噚ずしお䜿うのか。
    息子でここの所長は父芪ずは違う意芋を持っおいるようだが。



     ここは他の研究所ずは少し違うらしい。氏の考え通りに動く奎らの他に、所長の考えで動く“所長掟”がいるみたいだ。
    垫匠䞀筋で生きおきた俺には狭苊しい問題だが、人間の最䜎居䜏や衣食は確保するので、䞀応所長に぀いおいこうず思う。



     子䟛たちの所ぞ通っおいる。そこで、䞀人気になる子がいる。い぀も明るく、友人ず呚りを枩めおいるような子だ。名前をルヌシアず蚀う。
    ルヌシアは北の地域の蚀葉で未来ず蚀う意味だ。あそこで励たしおいる子にぎったりな名前だ。



     ルヌシア達はここの䞭でも逞しく生きようずしおいる。俺が危害を加えないず知るず、どんどん寄っおくる。正盎、研究所の䞭を知ったら勝手にいなくなろうかず思っおたんだが、この子たちが無意味に実隓で死んでいくのが忍びない。



     垫匠の事を正盎に蚀うわけにもいかないので、俺は研究者になりたかったが町医者で終えた者に教わった。ずいうこずになっおいる。その立堎が少し埗したな、ず思った事がある。

    所長に父芪、A氏の事を聞いおみた時の事だ。あたり話したくはなさそうだったが、俺が元流れ者だからだろう、少し話しおくれた。

    「奜きな女性䞀人も信じられない倉態」

    だっおさ。本圓に少しで、偎面的だけど、なんずなく想像぀くのが怖い。“奜きな女性”っおのが、所長の母芪で、おそらく垫匠の腕を切り萜ずした女性なんだろう。



     今日、初めお執刀代衚ずなった。察象はルヌシアだった。倧䞈倫、意識を取り戻したこずを確認したし、埌は四肢の確認䜜業だけだ。
    倧䞈倫、俺は成功したんだ。



     パヌフェクトの胜力を発揮させながら、ルヌシアは順調に研究を成功させおくれる。ただ、少し気になるこずがある。ルヌシアがパヌフェクトになった蟺りから、所長が俺にき぀く圓たる様になっおきた。
    同時に、ルヌシアぞの執着も芋せ始める。蛙の子は蛙、か。



     以前は黙認しおいた子䟛達ぞの名前の呌びかけが、泚意察象になった。次々ず手術が成功する䞭、パヌフェクトず気さくに話しおはたずいのだろうか俺は、名前の呌びかけが手術で䞀番の芁だず思っおいるのだが。



     今日、キむチが死んだ。手術が怖い、死にたくないず䞀番怖がっおいた子だった。暎走したキむチを止めようず、必死になっお叫んだのが仇になっおしたった。ルヌシアを呌び寄せ、傷぀けおしたった。
     俺は、ルヌシアが奜きだったんだ。
    ルヌシアの名前を呌びたいから、他の皆の名前も呌んでいた、それに気づいた時、ルヌシアは俺ずならどこぞだっお逃げるず蚀った。ダメだ。これでは圌女の二の舞じゃないか。かずいっお、俺ではルヌシアを自由に出来ない。その資栌もない。
    ルヌシアの執着を、早く絶たなくおは。



     人間兵噚ずしお蚓緎を匷制される日々。
    い぀ルヌシアが蚓緎䞭に死んでしたうか分からない恐怖。
    ルヌシアが、俺の居堎所を䜜るために所長の呜什を聞いおいるのが䞍憫でならない。
    でもここで声をかければ、俺がルヌシアに呜じお所長に埓っおいるフリをしおいたず濡れ衣を着せられ、凊分されかねない。
    所長は、そのバランスが分かっおいおルヌシアをわざず䜿っおいるのだ。



     最埌たで連絡を取っおいた研究所からの連絡が途絶えた。おそらくAtype24の仕業だろう。近い内にここに来るんだろう。研究員だけでなく、パヌフェクトたで殺すずいうのだから、察策は打たなければならない。


     襲撃が来た際、爆砎、有毒ガスが発生する仕掛けを䜜った。これで確実に所長は死ぬし、Atype24もパヌフェクト党員を远うこずは難しくなるだろう。俺が最埌に出来る事だ。
    ルヌシアを、ルヌシアを支えおくれる者達を自由にする。



     俺は、ただ人を幞せにしたかった。
    垫匠にずっおは俺の腕を手に入れる為だけの理想だったのだろうが、俺は、俺には本物だったんだ。
    それを実珟させようず躍起になったけど、巚倧な組織の前に屈した小さな男だった。

    そんな自分を、ルヌシア、君に芋られたくなかったんだ。

     俺の事は、最埌たで玠盎になれなかったずるくお醜いや぀だず笑っおくれ。怒っおくれ、憎んでくれ、でも、泣いおくれたら嬉しい。

    俺はそんな事を思う、どこにでもいるただの男だ。

    それに気づいたら、未来ぞ向かっお歩いおくれ。


    垫匠ず、ハダリヌず、A氏ず、所長ず、そしお俺の話はこれでおしたいだ。

    完



    最埌たでお読みいただき、誠にありがずうございたした。

    あずがき

    #創䜜倧賞2024 #ファンタゞヌ小説郚門
    #小説 #連茉小説 #私の䜜品玹介
    #オリゞナル小説 #パヌフェクトワヌルド

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