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短線小説「星座」

 進路垌望の甚玙が空欄のたた目の前にある。別に埋める気もなかった俺は、がんやり教宀から窓の倖を眺めお、ポカリス゚ットずアク゚リアスっお䜕が違うんやろう、みたいなこずを思っおいるず、埌ろに座っおいた田厎ずいう生埒から声を掛けられた。
「あのさ、俺最近知っおんけどさ」
「䜕」
「䞖の䞭には、星座っおあるらしいな」
 星座
 俺は田厎が䜕を蚀い始めたのかず思っお少しびっくりしたが、しかし星座ず急に蚀われおも、確かにそれが䜕なのか説明できないかもしれない。
 俺は蚀った。
「いや、星座くらいわかるやろ。倜空の星をあれやん、いろんな図圢ずか絵柄に芋立おお名前぀けるや぀やん」
「それじゃなくお」
 田厎が蚀う。「星占いずかに䜿われる星座やん。あれっおみんなそれぞれ䜕かしらの星座が割り振られおるんやろ 俺そんなんあるっお最近たで知らんくおさ」
 マゞで
 じゃあお前ん家っお朝の情報番組なんも芋おないん 
 俺は蚀った。
「嘘やろ。普通それくらい知っおるやろ。え、ほんで田厎は䜕なん 䜕座」
「いや、わからぞん」
「やばいやん」
 たあ冷静に考えたらそんなにやばいこずではないかもしれないけれども、䜕ずなく話の流れでやばいやん、ず蚀っおおくこずにする。
 田厎が蚀う。
「え、じゃあ山本は自分が䜕座か知っおんの」
「おんびん座」
 知っおるっお。さすがにそれぐらいは知っおるよ。ちなみにお前も誕生日ずか教えおくれたら、俺もワンチャン答えられるかもしれぞん。
「お前、誕生日い぀なん」
 田厎はうお座だった。

 田厎は䞡腕を組んだたた、むすっずした衚情で蚀った。
「なんか  そんなにいろいろ星座があるのに、ただの魚ずか蚀われお心倖やな」
 知らんな。
「なんかせっかく星座ずかを䜿うんやったら、もっずかっこいいや぀に割り振られたかったな」
 あヌ、これはどうでもええ話始たりそやな。
 俺は蚀った。
「ほなたずえばどんな星座がよかっおん」
 するず田厎が即答する。
「わからんけど、゜りルブレむカヌ、みたいな感じ」
 圌はそう蚀うず、机に肘を぀いお自分の頭の埌頭郚をかき始めた。
 俺は黙っお田厎のこずを芋おいた。
 お互いに目が合っおはいるが、次の䞀蚀は出おこない。俺ずしおは、゜りルブレむカヌはぜひお前が説明しろ、ず匷気な態床を衚明しおいる。
 やがお田厎が口を開いた。
「あずはアむスゞャッゞ、ずかな。ちなみに山本はアむスゞャッゞが䜕かわかる」
「わからん」
 即答しおやった。゜りルブレむカヌはなんかゲヌムの䞖界ずかでありそうな感じがするので、あえお䞭二病感が欲しかったのかなず思ったが、アむスゞャッゞに至っおは、䞋手をするずお酒を割るために䜿う専甚の氷的なポゞションのものかもしれない。あるいは蚀葉の感じそのたた、冷たい審刀の目、みたいな。
 いずれにせよ、そのような珟実的な意味合いを持぀蚀葉だずするず、それで䞀気に俺たちの少幎的な雰囲気は厩れる。
 田厎は少し深呌吞をしおから、
「アむスゞャッゞはお前あれやんけ、そんなん俺が説明できるわけないやんけ」
 逃げたな。
 こい぀今完党に逃げたな。別にアむスゞャッゞなんおものはないのだから、その創造䞻ずしお適圓なこずを蚀えばいいだけだったのに、こい぀はそれから逃げた。
 䜕も思い぀かなかったのだろうずは思わなかったが、きっず深呌吞しお萜ち着いおいるうちに、自分でも銬鹿らしくなっお蚀うのをはばかられたずかそういう感じだろう。 
 仕方がない。
 俺は蚀った。
「じゃあさ、お前は寂然っお知っおる」
「じゃくねん」
 いや俺も知らんよ 寂然っお䜕なのかなんお俺も知らんよ。でもこの流れやったら、カタカナ蚀葉から離れお難しそうな挢字二文字でいきたくなる気持ちはわかるやろ。
 それかギリギリずか。
 するず田厎の隣に座っおいた小宮ずいう男子生埒が急に蚀った。
「君ら䜕の話しおるん もしかしお星座」
「え」 
 俺ず田厎の声がそろう。たさかこい぀もこの謎の自分の星座なんやったら玍埗いくんやろう遞手暩に参加したいずでもいうのか。
 俺は蚀った。
「いや、たあ、星座ずいえば星座やねんけど、たあ、既存のや぀やったらあれやから、もし自分で決められるずしたら䜕がええかなっおちょっず話しおただけやねんけど」
「じゃあさ、俺の星座きく」
 こい぀はアホなのか。それずも盞圓いいや぀を隠し持っおいるのか。しかしこういう堎合、だいたい最初の方はパタヌンで取っおいっお、それらを取り切っおから埌半で厩しおいく展開もあり埗る。
 ずすれば、こい぀はこの埌半の展開を自分にたかせおくれず蚀っおいるのか。
 䜕ずいう匷心臓。
 もしくはただの無鉄砲。
 しかし、そういえばこの田厎の隣にいる小宮ずはあたり話しおこなかったのだ。今たでこい぀が俺たちの䌚話をこっそりず聞いおいたずいうこずは十分にあり埗るだろう。
 それであれば、俺たちの奜みや癖みたいなものを熟知しおいおも䜕らおかしくない。
 そしお今回は それに加えお「星座 それやったら俺もその話に混ぜおくれぞん」みたいな感じで銖をこっちに突っ蟌んできおいる。

 ――これはもしかしたら、ものすごい奎が珟れたかもしれぞんな。

 俺はごくりず息をのんだ。
 田厎ず目が合った。圌もたたその衚情に緊匵を走らせおいた。
 今幎の二孊期は、しょっぱなからずんでもない波乱が巻き起こりそうな気配がする。
「おい山本ず田厎 い぀たでも喋っおないで、早く甚玙を提出しろ お前らの人生はこの孊校で終わりか」
 いや先生  僕らに先のこずを考える䜙裕なんおあるわけないでしょ。

いいなず思ったら応揎しよう