
恋するプリンとゆるルン密着旅 33 湖面に映る月
二人は浜名湖の湖畔にあるホテルに到着し、受付を済ませ部屋へと入った。
レイクビューで和と洋を上手く合わせた良い雰囲気の部屋だ。
「ついたねえ、お腹すいたあ」
「そうだな、でもちょうどいいんじゃないか、ここの夕食はビュッフェだから色んな物がたくさん食べれるぞ」
「だよねー、それが楽しみでこのホテルにしたような物だし」
「早速行こうよ」リンは浴衣に着替えて人形を抱いてせかしている。
オレは撮影の道具を準備しレストランへ向かった。
ホテルには事前に撮影の許可を取ってあったので、他の人が映らないように気をつけながら撮影する。
リンは、まずカメラに向かってホテルの紹介をして人形に話しかけ、料理を取りにいく。お皿に乗り切れない程の料理を持って来た。
「タクちゃん、いただきまーす」そう言ってすぐにパクついた。
「このお肉美味しい!」幸せそうな顔をして食べている。
「ダメー!!!止まらない」リンは3回も取りにいって色んな料理を食レポした。
「さて、これからデザートを取りにいってきまーす」また2回も取ってきて食べている。
「死ぬ〜……」お腹をさすりながら食事は終了した。
オレは隣の席でまるで他人のような顔をしてリンをチラチラ見ながら食事した。
部屋に戻ってもお腹いっぱいですぐにはお風呂にも入れず、しばらくソファーから浜名湖を眺める。
しばらくして自分のノートパソコンを出し、今日撮影したデータを取り込む。
編集作業は少しづつオレの仕事になっている。
撮影したリンの表情を見ながら編集をしていると、徐々にリンの可愛さにのめり込んでしまいそうになる。
テラスに出て湖を眺めていたリンを思わず背後から抱きしめてしまった。
驚いたリンはこっちを向く。よく見ると涙を溜めている。
「どうしたんだリン?」
「何でもないの」そう言って指で涙を拭った。
「タクちゃんこそどうしたの?」
「ずっと編集してて、リンの可愛い表情ばっかり見てたら抱きしめたくなった」
「そう、じゃあ今夜結ばれる?」
「だから、そう簡単に言うなよ」
「だってリンの事が可愛くなったんでしょう?」
「それはそうだけど……」
「じゃあ、これからもっとタクちゃんがキュンキュンするように撮影の時頑張る!」
「そうだな……まあいいか」
湖面に映った月がゆらゆらと揺れて綺麗で、しばらく二人で眺めた。
翌日は名古屋方面に向かって走り出す。
「リン、次はどこへ行きたい?」
「うーん……どこか分かんない」
「じゃあ、スマホで見つけて?」
「うん」
「あっ、RVパークで地ビール作ってるとこがあるよ、レストランもいい感じ」
「そう、じゃあとりあえずそこへ行こう」
ナビを操作して、RVパークへ向かう。
最近はオレが運転することが多い、これまで一人で運転して撮影し、編集までも頑張ってきたんだろうと思うといじらしくなってきた。
チラッとリンを見ると、「わーっ綺麗」そう言って景色を見ている。
可愛くて思わずイジりたくなってしまった。
リンの二の腕を摘んで「ぷにぷに」と言ってみる。
「えっ……」
「ぷにぷに」
リンの頬が風船のように膨らむ。
「何なのタクちゃん、どうせ太いって言いたいんでしょう?」
「オレばっかり運転で景色が見れないからイジってみた」
「もう……知らない……絶対運転変わってやんないもん!」
膨れたまま答えた。