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Photo byhananosu

恋するプリンとゆるルン密着旅 05 え〜!なんだそれ?

    紫恋 咲

    リンは車内の後から可愛いパジャマに着替えてやってきた。小さい枕を抱いてベッドの横にちょこんと腰掛けた。

    「もう少しそっちに詰めて」

    「えっ、何?」

    「だからもう少しそっちに行ってくれないと一緒に寝れないでしょう…」

    「はあ、何言ってんの?」

    リンはニッコリ微笑んで優しい目で俺を見てくる、どうしたんだコイツ?

    「今日は迷惑かけて本当にゴメンなさい、心からのお詫び……いいよ」そう言うと横に入ってきてゆっくり目を閉じた。

    「何?どう言うこと?」

    「だ・か・ら、抱いてもいいよ」
    にっこり微笑んだ。

    オレは慌てて飛び起きる。

    「何言ってんのお前!バカじゃないのか!」

    「えっ?」
    不思議そうな顔をしてこっちを見ている。

    「だから…もう…抱いてもいいよって」
    再びにこやかに微笑んだ。

    「なんかお前、頭おかしいぞ」

    「えっ、なんで?みんなこのムネに触りたがるよ?」

    「よーく考えろよ、自転車を壊された上になんで夜の相手までさせられなきゃいけないんだよ!チッ………」思わず舌打ちをしてしまう。

    なんだこの女は、心の中にモワッと怒りが湧いてきた。

    「…………」リンは全く理解できません、という表情で首を傾げている。

    「あのな、もし俺が自転車でこの車にぶつけてキズをつけたとするよ、そしてこのキズのお詫びにお前を抱いてやると言ったら、お前は『はい、ありがとうございます』と言って抱かれるのか?」

    「はあ?」
    なんとなく分かったような分からないような顔だ。

    「でも、みんな私を抱いてみたいって言うよ」
    更に首を傾げた。

    「オレは好みじゃないから・い・や・だ!」アホかコイツ。

    「私Hカップだよ!」少し睨んできた。

    「だから何!」……デカっ!………

    「本当に抱かないの?」

    「ああ……」好みじゃねえし………

    リンは少し考えているようだ、俺はただふ〜っとため息をついた。

    「分かった、初めてなんだ、大丈夫、私が優しくしてあげる」
    また微笑んで近づいてきた。

    「まじか、俺は初めてじゃない、何人も知ってる!」正確に言えば経験は2・5人だけど、今説明は必要じゃない。

    「えっ、そうなの、じゃあ何で?」

    ベッドの上でキョトンとしているリンを見て、なんかイラついてきた。
    サッと抱き寄せると、待ってましたとばかりに目を閉じた。首筋にキスをするフリをして、耳あたりの匂いをクンクンと音を立てて嗅ぐフリをした。
    リンは慌ててパッと離れ、赤くなった後、恐怖を浮かべた顔でこっちを見ている。

    「へえ、抱かれてもいいけど、耳元の匂いを嗅がれるのは嫌なんだ」

    「…………」
    首を何度も縦に振っている。

    「意味わかんない、抱かれたらもっと深く色んなことが分かるだろうに」

    「…………」
    恐怖の顔をしたまま固まったままだ。

    「分かったろ、分かったならもう言い寄ってくるな、また来たら全身あちこち匂いを嗅いでやるぞ!」

    リンは恐る恐るベッドから離れると、車内の後ろへと後退りした。

    「何だよ、そっちでも寝れるのかよ」今までのこの時間は何だったんだ!

    「…………」
    だまったまま何度も頷いた。

    「おやすみ!」

    「…………」
     

     
     
     
    東京で音楽を作る仕事をやってました。今は秩父の廃校にプライベートスタジオを作り好きな音楽を作って暮らしています 。 イベントやお店のプロデュースもやってます。小説の勉強中でカクヨムにも連載中です。

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