北方ロアの骨子
1. 定義
北方ロアとは、ノクスメインの物語構成で、土地・文化・人物の歴史を北の山嶺中心に捉える考察体系です
対して
現在の地図見たままの地形、すなわち中心に影の地があり、その周りを狭間の地形が取り囲む状態をそのままに組み立てる体系を、南方ロアとします
南方ロアが、金と銀の対立をメインに描く二元論的対立なのに対し、北方は、銀からエルデ(金)が派生し、また銀に戻るという一元論的融和を描きます
この北方ロアは、ビッグハットP.D.様が大考察「白き黄金樹」で初めて提起した考察体系で、氏の考察は今も進化しています
<ロアと物語の違い>
一般に
ロア(lore)は「その世界について蓄積
されている設定・歴史・伝承・知識」
物語(story / narrative)は「その世界で、
誰に何が起こり、それがどう展開するか」
ロアは過去目線、歴史、前提
物語は現在進行、活動、本題
みたいなイメージで使っています
物語を読み解くには前提となる歴史やロアをある程度
特定固定する必要があり、本考察はもう一つの物語を
読み解くための下準備、という感じです
本考察「北ロアの骨子」は、ビッグハット様の白き黄金樹のロアを基本的に継承しつつ、自分流にアレンジし、取りうる(南方と対置される)もう一つのロア構築を目指すものです(既に置いた南方ロアの体系は→こちら)
なので、一部氏(師)のロアと異なる部分があることをご了承ください
なお、本気でやると膨大な量の論述が必要になるため、ドラフトほどの厚みに止めます
以下、北方大地ロアと、北方人物ロアに分けて概略を記します
2. 北方大地ロア
古来、ケイリッドと(啜り泣き半島を除く)リムグレイブは山嶺の北西にあった、とし、以下のように置くのが、ビッグハット様の大地改革前の地図です

アステール前はノクローンも血の王朝も
地表にあった
これ以降が自説追加要素です
(詳細は先行考察「北ケイリッド・南ケイリッド仮説」参照)
これに、かつてファルムアズラ全盛期にあったはずのものを全て置いてみます

後に落とされる場所です
さらに、地図断片の境界線に、実は物語上の意味があったものとして

重要ロケーションが集まる
西リエーニエに注目
リエーニエ西部を独立させ反時計周りに90°倒して山嶺の南部に置きます

月光の祭壇はカーリア城館や王家領から
ノクステラの月を一直線に拝む祭壇となる
図では、南に孤立する啜り泣き半島も半90°倒して南西(リエーニエ中部)に付属させました。そのまま離島にしてもありです
これが北方リエーニエ仮説です
この利点は

カーリア城館、(おそらく当時のノクス首都)ノクラテオ、そして巫子村が近く結びつくことです
この近接により、巫子たちが宵眼クローンであることがより説明しやすくなります(後述)
また、現在カーリア城館の南に偽りの月(ホログラム投影)を戴き再現してる景色が、かつて現実のノクステラの月で実際にあったロアとなり、有効です


失われた景色を


ノクステラの月は、反射光ではなく
黒い月の表面に繁殖する
フロスト発光体により自ら輝く、
とする発見
上記のように北リムグレイブ・ケイリッド・西リエーニエが北に置かれることで、山嶺とアルターに以下の重要施設が集まります
・ウルの聖樹(晩年)
・王都ファルムアズラ
・夜の神域とノクローン
・血の祭壇
・星見の里(現廃墟)
・カットコンテンツの水脈(後述)
・月光の祭壇
・カーリア城館
・カーリア王家領
・首都ノクラテオ
すごいメンツですね。。(まだ北リムグレイブにストームヴィルはなかった)
また、大地改革は、
①エオヒドの技術説に加えて予備的に
②アステール落としで壊滅したノクスの民自らが行った、疎開、ないし機能分割地方移転
あるいは
③アステールが勝手にやった
などの可能性も残しておきます
<ノクスによる大地改革の理由>
自説ではエオヒドの解明に失敗しており、
エルデ主導の大地改革に必要な技術力を
まだ見い出せていません
大いなる意志の関与も考えましたが、
あまりにワイルドカード過ぎてそれも難しい
故に消去法でノクスの謎技術力か、アステールの
力技に頼る感じです宇宙船を持つノクスの謎技術ですね
これにより各地に散らばって都落ちしたので、追い討ちしづらくなった、と説明します
北方ロアにおける地理的な歴史はざっくりこうなります
①狭間の地でエルデ勢力による生命の営み実験
②山嶺にノクスの石棺型宇宙船多数飛来、次々落ちて山嶺に大きな溪谷を作る(巨人山嶺と聖別雪原を分ける亀裂の原因)
③大型石棺はどんぶらこと地下水脈(後述)を下ってアルターへ、さらにエラクやエインセル・シーフラ河を降り、青海岸の大穴に落ちる
④その泥濘がスライム化してエラクを遡上
⑤ラウフの麓で夜人になり、しろがね代ゼロ世代を創る
⑥しろがね代ゼロ世代ウルドとラウフの間に後の宵眼の女王レナが生まれる
⑦レナは山嶺に渡り初めての星見となり、北方文明の萌芽となる(火の巨人との間にトロルの王族を作る)
⑧ラウフとウルドは影の地北からリエーニエ東部にかけて王朝を作る(ラウフ古遺跡とウル王朝)
⑨レナは宵眼の女王としてエルデの王国ファルムアズラに対等な関係で即位する(狭間二分割契約)
⑩竜王との間にも双子の姉妹女王を授かる。それぞれノクステラとノクローンの女王とする。ノクステラはウル王朝のそばに、ノクローンは山嶺中部に建てられる。ついでに現王都の地にノクラテオを建てる
⑪ 最大版図。私物化しすぎてメーテールにノクローンの娘を暗殺される
⑫ 怒った宵眼がメーテールを傷つけ、その報復として大いなる意志が次の箇所にアステールを落とす

北はノクローン
南西はノクステラ
残るイエロアニスはカーリア城館(青丸)を狙った
他にもノクラテオにも落とされて
いる可能性があります(地下に
沈んでいるため)
⑬ ノクローン攻撃の隕石を避けてファルム浮上、半壊のまま狭間上空を彷徨い、現在の地へ
⑭ エオヒドや天候の力、ノクスによる自発的逃避疎開、あるいはアステールの力発動により、大地改革実行
⑮ 以後、南方ロアに接続
地理的歴史はそれで良いと思います
カットコンテントについて

地下水脈を表す
南には夜の神域やノクローンの一部


ボツながら信頼できる資料かと
このカットコンテントは大地改革後の地図に整合するので、北方ロア体系からは、改革直後の地下の様子を表したものと捉えられます
以上が北方大地ロアの概要です
次に北方人物ロアにうつります
3. 北方人物ロア
北方人物ロアでは、宵眼の女王を冷徹な侵略エネミーと見ずに、慈愛に溢れた母としての一人の人物としてみます。優しいだけの律は宵眼女王に端を発し、坩堝思想もそのような融和思想として位置付けられます。そして、ローデイル王権もまた宵眼の意志と無関係に存在することはありません
宵眼とマリカの関係
先程触れた

宵眼の女王は、各地の英雄墓において、樹根に栄養生殖をすることでクローンを次々誕生させています
また、それは地下の祖霊的芽吹きを通じて特殊な素養を持つ巫子として誕生しました
ロジェールが、永遠の都出身と噂するところの巫子は宵眼クローンとして生まれ、祖霊の神秘性やシャーマニズムを承継して、北ノクローンの地で育ったのです(宵眼は祖霊の民を使ってシャーマンを育てた説)
そこから宵眼子飼いの巫子たちは、影の地は現在の巫子村にコミュニティを与えられ、最初に生まれた宵眼クローン大母を中心に増えてゆきます
そのような経緯であれば、同じく宵眼によって一人一人取り上げられた神肌と親しく、よく一緒にいるのも頷けます。義理の兄妹のようなものですね
また、巫子の祈祷の力も祖霊や大地精霊の力。精霊は、有翼蛇や青衣の妖精のように、外なる神(宵眼が使役する)にも度々勝つ強い力です。歴史半ばでこそノクスはエルデと対立しますが、元々は宵眼が作り上げた最強の術師が巫子たちだったことになります
しかし、その強い巫子の能力に目をつけ、罪人肉巫子壺で選りすぐりのマリカを作り出したのが、エルデの勢力でした
あのボニ村事業は、宵眼の使役する外なる神性たちや、宵眼クローンを容赦なく犠牲にする悪夢のプロジェクトだったでしょう
そうして、ようやく成功した一体、マリカとラダゴンが、神の門でエルデの神に即位します
これ以後、マリケスに敗れた宵眼が黄金樹に宿って、最後、白い黄金樹を実現する流れは、氏のロアと同じです
特に、糞喰いの忌み呪いエンドは、糞喰いによる言い方が悪いだけで、実質的には分け隔てのない、弱者にも優しい坩堝思想への回帰です
このエンドに辿り着くことで、北方人物ロアは見事に回収されると思います。これがビッグハット様の見出した、最高のエンディングだと思います
4. 特記事項
ビッグハット様の白き黄金樹ロアで特筆したいこと
非常に感銘を受けている中、特にここ、と思われる部分をチョイスしましたが、それでも膨大な数になりました

この発想が氏の妙です
律なき律(エルデンリング)との
暗示がすでにここに基礎付けられます

これ、実際にフロムさんはやります

後述のギデオンの言葉を重視すれば
この点をケアすべきでした
私にはこの視点はありませんでした

ほんこれ
草
黄金律の完全を盲信するラダゴンには
本当に意味分かんない行動でしょうね

これが北方ロアの一貫したドグマになります
この教条は強いです

ギデオンの重要な示唆(遺言)
これに私はもっと注意を払うべきでした
神を人は殺せない
ならなぜエルデの獣を殺せたのか、ですね

もう一度よく見てみます

この謎の表現に何らかの回答を
出さなければなりません

エルデの獣もまた、メーテール同様
母に見捨てられた一体
私は南方でエル獣を
クラゲのような無脊椎の刺胞動物程度の
意識としか扱ってませんでした
北方ロアならそこの感情が問われるべきです

自説の考察で参考になりました

坩堝が分たれたきっかけは何か
とされたら、それは明確に
黄金律の導入が契機です
そこを明確にして、色相学に
結びつける発想は脱帽です

白い黄金樹に求める路線は説得されました

模倣という原理が各所に活かされていて
説得されます

母を希求する幼子の知能を与えるところが
とても良い落とし所と感じました

髪の色に争いある中、マリカの金を
裏付けるアイテムです。気付きませんでした

・ヘイトで落とされた
・秘匿で落とした
くらいしか考えていませんでしたが
・宵眼クローンなので顔が見れない
(目を見たら死ぬから)
彫刻師の制約という、
全く新解釈を得て驚きました

第三の目に繋げる発想の柔軟性
第三の目は、脳の松果体にあるとか
オカルト本で見ますね

第三の目
骸骨のアステールに眼球はなく
なるほど第三の目で見てるのかと
気付きました

降る星の獣の進化系ですね
顔、骸骨付いて怖くなっちゃってますけど

という形態でしたが
北方では対等に二分する構成
このような見方も充分可能と思われます


自説では、石棺の彫り物にもう
ウルやラウフや赤子の宵眼がデザインされ
掘り込まれていると解しています
この死の双鳥もまた、宵眼の死の原視を
予言して掘り込まれているのですね

オタクフィギュア収集癖くらいにしか
思ってませんでしたが、あの量と数は
そうか、制作も請け負っていたのか

発想ができてませんでした


指読み老婆も宵眼のクローンになりうる

思っていましたが、それだと
カーリアの剣の説明が付きません
ここは大きな問題提起です

ボルスの予備剣を摂取したのですかね
四鐘楼のあたりカッコウの馬車が運んでいます
LaLaby様のご指摘で気付きました

強い敵は強い力を根に
そして宵眼に届ける
栄養生殖の設定がここでも活かせます

これはナイトレインの夜の色だし
宵眼の眼の色
色相学を固定していると気付けます

南方ロアではエルデの獣は指示待ちですが
あまりにも傍観しすぎという疑問があって
当然ですね

奇妙で不気味な瘤は
中で新たな命が息づいてそうです

しかも金の瘤が生っている根と結びつける
ところに唸りました
この2つのケアをしっかりとしてる
考察は世界初なのでは

白い体液が大量に出ます
これこそが、名もなき永遠の都を浸している
白濁液の正体なのでは
あれはしろがねの血かと思っていましたが
あそこまでの量は難しい
しかし蟻の数を考えれば量を確保することが
可能です

全く気付きませんでした
挿し木説の重要なヒントになります

咎人たちが女性であると気付きました
しかも特別な役割を担っている…?

宵眼と竜王をそれぞれ立てる
というロアも北方説だと
美しく立ちます

影獣がいなかった点
南方ではケアできていません
これに対してエル獣を影従とするアイデア
凄いです。子であり弟になる
そこから黄金樹での共棲
説得力が違います

エル獣の五指は無頓着でした
本作では知性の証のように
扱われていると思います

従来よりの非常に鋭いご指摘です
さらに泥人も泥濘が人を模倣
ちょうど銀雫が写し身や夜人になるように
泥濘が人になると泥人なのですね
立ち位置が明確になり膝を打ちました

特別な力をデミゴッドに"与える"
ものだとばかり思っていました
しかし、制約する"奪う"ものだとする
逆転の発想が私にはありませんでした


具体的です

ここでもきちんとエル獣の腹の傷を
押さえています

南方では定義できていませんでした
中でエルデンリングが光ってるから
おそらくまだ助かる、と
しかし死んでいて、器として機能している
という指摘は重要です
しっかりとした立ち位置を与え
クローン元の宵眼が、白い黄金樹の
器となるのと美しく対応します
そして白は光で全てを融合した色
光の色相学では
正しく全てを融合しないと
きちんと白(光)には戻らない

先行する歴史を置きます
北方ロアは「端緒」を重視して
歴史に先行させます

そして無力化することで狙われにくくする
護りの効果を見ました
北方では生殖能力を奪うという
新しい積極効果がタマゴに付与されます

浮かせる技術に着目し
大地改革に組み込む発想は
新機軸です

内部の宵眼復活の兆し
不気味でスリリングな展開ですね

ラダゴンならやりそうです
また、預言者たちは黄金樹を侮辱する意図はなく
大事に思うからこそ医者の警告のように
ひたすらに宣告するのでしょうね

確かに異質です
時が止まってるとしてどのような理屈で?
重力が時間を歪める、ならば
「質量・エネルギーが時空を曲げる → その結果、
重力場の強い場所ほど時間の進みが遅くなる」
=重力による時間の遅れ
(gravitational time dilation)
=一般相対論

あちこちにありますが、自説では未踏峰でした
いずれ投稿されるとのことなので
楽しみにしています

こんな感じになってますよね
2本あるのは気付きませんでした

都合の悪い真実を知る画家や技術者が
利用された後は口封じされる、という
ナイトレインの執行者も
おそらくこのような理由とのことで
こちらも膝を打ちました

またトリーナは宵眼クローン
なので
ラニにも催眠や睡眠の技が
伝わってそうですね

ラダゴンの拒絶の刺が刺さっていることを
指摘してくださる考察者様は少ないので
心強いです
また刺は咎人の篝火に
しっかり承継されてるんですよね
(通常の火では燃え尽きないので
確かに便利です)
この赤い頭巾も
ラダゴンの髪オマージュだと思われます
援用させていただくこと、対応を私自身に課すもの、ただただ感心するもの、たくさんありました
今後の研究の指針にさせていただきます!
他の考察はこちら↓
